知的生産の技術

未 読
知的生産の技術
ジャンル
著者
梅棹忠夫
出版社
定価
924円(税込)
出版日
1969年07月21日
評点
総合
4.0
明瞭性
4.0
革新性
4.5
応用性
3.5
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知的生産の技術
著者
梅棹忠夫
未 読
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定価
924円(税込)
出版日
1969年07月21日
評点
総合
4.0
明瞭性
4.0
革新性
4.5
応用性
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おすすめポイント

「知的生産」と聞いて読者のみなさまは何を思い浮かべるだろうか。知的生産とは、頭を働かせ、新しい情報をつくりだすことだという。現在ビジネスに携わる多くの方にとって、知的生産術は欠かせない武器となっている。過去の成功事例をなぞることで成果を出せた時代は終わりを告げ、新しいアイディアと価値を生み出すことがビジネスを成功させる核心となって久しいからだ。

著者の梅棹忠夫氏は、フィールドワークを基礎に文化人類学で多大な成果を挙げた研究者である。1963年の時点で『情報産業論』を著し、世界でもいち早く情報産業に注目していた。1969年にかかれた本書にもその示唆が含まれており、さすがの慧眼といえる。

本書は時代を超えた普遍的な知的生産技術の書であると同時に、その技術を議論するための土台でもある。時を経てさまざまな人が梅棹氏の提唱した技術をもとに、知的生産の方法を磨き上げていった。その内容は現代においても、いやむしろ情報化の進展した現代だからこそ、改めて見直す価値がある。

梅棹氏はまえがきで次のように、未来への期待をかいている。「今後たくさんの人たちの手によって、知的生産のさまざまな技術が開発され、その体系化もすすめられるようになるだろう。その日を期待している」

本書の読書体験が自身の力で知的生産の技術を開拓していくきっかけになることはまちがいないだろう。

ライター画像
池田明季哉

著者

梅棹忠夫(うめさお ただお)
1920年京都市に生まれる。1943年京都大学理学部卒業。京都大学人文科学研究所教授を経て、国立民族学博物館名誉教授・顧問。専攻は民族学、比較文明論。

本書の要点

  • 要点
    1
    手帳やノートを活用している人は多いが、情報はあとから利用できるかたちになっていることが重要だ。
  • 要点
    2
    知的生産で大事なのは、思ったものがすぐに取り出せる状態を保つ「整理」である。
  • 要点
    3
    ものごとを客観的な既存の枠組みで分類すると、新しい発想が出てこなくなる。あくまで自分にとっての文脈で情報を組みかえていくことが知的な生産につながっていく。

要約

【必読ポイント!】 知的生産における装置

発見の手帳

現代社会は、すべての人間が知的生産活動をたえず行う必要のある社会になりつつある。知的生産とは、考えることにより新しい情報をつくりだすことだ。

著者は学生の頃から手帳をつけていた。そして、必要事項やスケジュールではなく、「発見」をかくための手帳を持つことをすすめている。手帳には短い単語やフレーズではなく、ちゃんとした文章でかくのがよい。頭の中でものごとを組み立てる際には直観的な洞察ができるが、この「発見の手帳」にはすべてを文章にして残す。考えの素材となる事実や命題をしっかりと記録し、知的な蓄積をはかるのだ。新鮮な発見を残すためにも、できるだけその場でかくようにしたい。

また、かきかたも工夫するとよい。一ページ一項目とし、ページの上欄に標題をつけてみよう。短くても内容が変われば、次のページに進む。長くなる場合は、二ページ目の標題によってそれが続きであることがわかるようにしておく。

さらに、一冊が終わった時点で索引をつくっておくと、知識を整理でき、知識同士の関連を見つけやすくなる。これを繰り返すことで自身の思想がおのずと姿を現してくるのだ。

ノートからカードへ
JONGHO SHIN/gettyimages

罫線のあるノートにびっしりとかく人もいるが、かいた内容をあとから利用するのは簡単ではない。ノートの欠点は、ページが固定されていて、かいた内容の順序が変更できない点だ。この欠点を解消したルーズ・リーフ式のノートもあるが、ちぎれたりバインダーがかさばったりする点が気になってしまう。

そういった場合はカードを使うのがよい。カードというと小さいものを思い浮かべるかもしれないが、B6版のような大きいもので、ある程度の厚みのある紙のカードが望ましい。これを常に持ち歩いて使うのだ。「発見の手帳」も当初は手帳だったため「手帳」と呼んでいるが、このカードにかいていけばよい。

カードはかいた内容を覚えるために使うと思われがちだが、むしろ忘れるためにつけるものだ。そのため、他人やすべてをきれいさっぱり忘れてしまった自分があとから読んでもわかるように、しっかりと完全な文章でかくべきだ。その意味では、カードは小さな論文といってしかるべきものである。

効果的なカードの活用

カードを活用する際には、ひとつのページに複数の項目をかかないようにしたい。一行でサマリーのような標題をつけ、日付を記録しておく。

カードができたらカード・ボックスに入れる。このときカードの分類についてはあまり気にしなくてもよい。

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