多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。

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多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。
出版社
サンクチュアリ出版

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出版日
2018年07月20日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

以前、要約者が電車に乗っていたときのこと、かわいい猫のイラストの書籍広告が目に入った。「パフェ」の文字を見て、「パフェ好きの猫のマンガかな」と何気なく思っていた。それから少し経ったころ、ビジネスパーソンの間でも人気で、シリーズ累計30万部を突破している本だと知った。SNSでも話題になっているようだ。調べてみると、本の主題はパフェでも猫でもなく、SNSや人間関係、職場の悩みといった「日常のモヤモヤ」であることがわかった。

本書は、Twitterで累計50万以上リツイートされて話題となったマンガ「パフェねこシリーズ」をもとに、日常のさまざまな悩みに対して「どう考えたら楽になるか」のヒントをくれる、やさしさに溢れた一冊だ。ひとつのトピックに対して「4コママンガ+文章」という構成で、どんな人でもすんなりと入り込める。一見のほほんとしているパフェねこだが、他の猫に意地悪されたりひっそり孤独に悩んだりする姿には思わず共感してしまう。実際、各方面にファンが多く、「メンタル本大賞2021」では大賞に選ばれた。

世界を見渡すとさまざまな課題があるが、私たちの脳内は身近な悩みでいっぱいだ。嫌なことを引きずってしまう、無理なお願いを断れない、SNSの幸せ投稿に嫉妬してしまう……そんな方はぜひ本書を一読いただきたい。悩みながらも自分らしい生き方を探るパフェねこに、「いいね!」を押したくなるはずだ。

ライター画像
矢羽野晶子

著者

Jam(じゃむ)
ゲームグラフィックデザイナー。イラストレーター。漫画家。日常で起こる人間関係の悩みを描いたマンガ「パフェねこシリーズ」がTwitterで累計50万以上リツイートされるほど話題になる。

名越康文(なこし やすふみ)
精神科医。相愛大学、高野山大学客員教授。
近畿大学医学部卒業。専門は思春期精神医学、精神療法。臨床に携わる一方で、テレビ・ラジオでコメンテーターなど様々な分野で活躍中。

本書の要点

  • 要点
    1
    SNSへのリアクションは返せるときにすればいいし、相手から返事がなくても不安にならなくていい。人は皆、それぞれの事情で生きているのだ。
  • 要点
    2
    人間関係で嫌な思いを引きずってしまうときは「多分そいつ、今ごろパフェとか食ってる」と思おう。嫌な相手のことを、恋するように真剣に考える必要はない。
  • 要点
    3
    仕事のストレスで辛いときは、「この状態があと○ヶ月続いたら退職願いを出そう」などと自分に逃げ道を用意しよう。心の余裕ができて、逆に頑張れることもある。
  • 要点
    4
    自分に自信が持てなくてもいい。人生は自信がなくても歩いていける。

要約

SNSのモヤモヤ

リアクションに疲れる

SNSにコメントをもらったりフォローしてもらったりしたとき、すべてに対応しようとして疲れてしまっていないだろうか? すべてに対応すると、「自分をかまってくれる人」と思われて、あなたのもとにますます「お返しを求める人」が集まってきてしまうことになりかねない。

お返しは、本当に返したいときだけすればいい。SNSのメッセージもフォローも、みんな自分がしたくてしていることだ。メッセージを送った時点で相手は目的を果たしているし、フォローもその人の投稿を見たいからしているだけである。返せるとき、返したいときにだけ返せばいい。

既読スルーに落ち込む
Tero Vesalainen/gettyimages

SNSの「既読」機能は便利だ。その反面、既読なのに返信がないと「無視された」「私のことはどうでもいいんだ」と思ってしまうことがあるかもしれない。

相手に対して不安やイライラを募らせるのは、自分を基準にして考えているときだ。いつでも携帯が見られて、まめに返事を返せるからこそ、「自分はできるのに、なぜあの人はできないの?」と考えてしまうのだろう。

この十数年で、私たちの使う道具は驚くほど進化した。しかし道具がどんなに便利になろうと、それを使っている人間は変わっていない。いつでも携帯を見られる人ばかりではないし、文章を書くのが苦手な人もいる。そう考えると、相手から望んだ反応を得られなくても、心に少し余裕が生まれるのではないだろうか。

人の幸せに嫉妬してしまう

SNSでは相手の状況を簡単に知ることができる一方、時に知りたくない情報が入ってきてしまうこともある。友達の幸せそうな写真を見て「いいね」を押したくない気持ちになったり、自分と同レベルだと思っていた人の活躍を見て焦ったり、昔の恋人が楽しそうにしていてへこんだり……。

そこで著者はあるとき、充実した日常の写真をアップしている人について「もし、あの人と自分の中身が入れ替わったら」と考えてみた。すると、「楽しそうな輪だけど、自分は溶け込めそうにない」ということに気がついた。自分の幸せと人の幸せの形が完全に一致することはない。「うちはうち、よそはよそ」でいいのである。

SNSで見えるのはたいてい「一番キレイな部分」で、氷山の一角にすぎない。そこに写っていないだけで、そのキラキラとした一枚の写真になるまでには、大変なことや血のにじむ努力があったかもしれない。誰かを羨むのではなく自分の幸せのために頑張ることが、幸せへの最短コースだ。

【必読ポイント!】人間関係のモヤモヤ

モヤモヤを引きずってしまう

相手の何気ない言葉に傷つき、「なんであんなことを言うんだろう?」「私が悪いのかな?」と気にしすぎてしまって、気持ちが切り替えられない――そんな経験がある人も多いだろう。著者は人間関係で嫌な思いをしたとき、友人からこう言われた。「多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ」

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要約公開日 2021.10.28
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