職場の問題地図

「で、どこから変える?」残業だらけ・休めない働き方
未読
職場の問題地図
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「で、どこから変える?」残業だらけ・休めない働き方
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職場の問題地図
出版社
技術評論社

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出版日
2016年10月25日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

ワークライフバランスの向上、長時間労働の解消、生産性アップ……こうした目標を掲げ、定時退社日の設定や有給休暇の取得奨励など、さまざまに工夫を凝らしている企業は多いだろう。しかしその一方で、定時退社した後も家でサービス残業をしている人や、短時間で多くの業務をこなさなければならなくなったために職場の雰囲気がピリピリしていると感じている人もまた多いはずだ。数字上の残業時間や総労働時間は減っているものの、仕事の仕方が変わったわけではなく、社員たちの気合いによってなんとか乗り切っているだけなのかもしれない。

さて、いったいどうすれば職場の問題を解決できるのか――そう悩んでいるなら、本書を手に取ってみてほしい。本書では、日系企業で多く見られる職場の「あるある」事象を網羅した「職場の問題地図」に基づいて、その問題を改善する方法が提案される。仕事の手戻りが多い、上司・部下の意識がズレている、仕事が属人化している……本書で論じられる「問題」は、実際に多くの職場が抱えているのではないだろうか。

そんな職場で働く人が本書を読めば、「なるほど、こうすればよかったのか!」と多くの発見を得られるに違いない。その発見をもとに仕事の進め方を改善すれば、職場の雰囲気は大きく変わるだろう。管理職のみならず、生産性を上げて仕事もプライベートも充実させたいすべての方に、ぜひ読んでいただきたい一冊である。

ライター画像
木下隆志

著者

沢渡あまね(さわたり あまね)
1975年生まれ。あまねキャリア工房 代表。業務改善・オフィスコミュニケーション改善士。
日産自動車、NTTデータ、大手製薬会社などを経て、2014年秋より現業。企業の業務プロセスやインターナルコミュニケーション改善の講演・コンサルティング・執筆活動などを行っている。NTTデータでは、ITサービスマネージャーとして社内外のサービスデスクやヘルプデスクの立ち上げ・運用・改善やビジネスプロセスアウトソーシングも手がける。
現在は複数の企業で「働き方見直しプロジェクト」「社内コミュニケーション活性化プロジェクト」「業務改善プロジェクト」のファシリテーター・アドバイザー、および新入社員・中堅社員・管理職の育成も行う。これまで指導した受講生は1,000名以上。
著書に『新人ガール ITIL使って業務プロセス改善します!』『新米主任 ITIL使ってチーム改善します!』『新入社員と学ぶ オフィスの情報セキュリティ入門』(C&R研究所)などがある。趣味はドライブと里山カフェめぐり。

【ホームページ】https://www.amane-career.com/
【Twitter】https://twitter.com/amane_sawatari
【Facebook】https://www.facebook.com/amane.sawatari
【メール】info@amane-career.com

本書の要点

  • 要点
    1
    仕事の手戻りが多いと、業務効率も働く人のモチベーションも下がってしまう。手戻りを減らすには、仕事を引き受けたタイミングで「手書きしたラフ絵を活用して相手と成果物のイメージを合わせること」と「いつ、どのタイミングで、何を報連相するかを相手と合意しておくこと」が有効だ。
  • 要点
    2
    属人化を完全になくすことはできないが、軽減は可能である。優先度と属人度の度合いによって業務を仕分けし、属人化との向き合い方を決めよう。場合によっては、「ある程度の属人化は認める」という結論になることもある。

要約

【必読ポイント!】 手戻りが多い

手戻りが発生する原因

「どうも思っていたイメージと違うんだよな」「部長の意向が変わって、データは月別じゃなくて、日別に出してほしいんだ」「こんなに細かいデータじゃなくて、○○さんが提出してくれた報告書みたいにまとめてほしいんだよね」……こうした手戻りは、残業の原因の一つだ。手戻りは業務効率だけでなく、働く人のモチベーションも下げてしまう。

手戻りが発生する原因は、大きく4つに分けられる。

(1)いきなり100点をとろうとする:「期限ギリギリに資料を提出して、上司からダメ出しを喰らった」といったパターン

(2)状況の変化に対応できていない:「参加者が増えたので、大きめの会議室を手配し直す必要がある」などといった変化を察知したり、共有したりすることができていないパターン

(3)仕事のやり方や品質がバラバラ:タイミングや担当者によって、成果物の内容や品質が異なるパターン

(4)レスや判断が遅い:打ち合わせ日程調整依頼のメールを放置した結果、相手の予定が埋まっており、再調整が必要になるといったパターン

仕事の手戻りをなくす方法は、大きく分けて2つある。「ポンチ絵」を描くことと、報連相のタイミングを設計・合意することだ。

「ポンチ絵」を描く
SARINYAPINNGAM/gettyimages

ポンチ絵とは、製造業でよく使われる言葉で、ささっと手描きしたラフ絵のことだ。ポンチ絵を書けば、相手と成果物のイメージを合わせることができる。たとえば「上司から資料作成を依頼された際、すぐにパワーポイントの完成イメージを手書きして上司に示しておく」「大きな会議の会場設営を頼まれたので、会場のレイアウトをポンチ絵にする」などといった具合だ。前任者が作った資料などを使うのもいいだろう。

報連相のタイミングを相手と合意しておく

「期限ギリギリに資料を提出して、上司からダメ出しされる」は、手戻りの定番パターンである。報連相を行わずに、期限ギリギリでいきなり提出してしまうと、手戻りの幅が大きくなり、残業が増えてしまいかねない。

これを防ぐには、ポンチ絵を使って成果物のイメージを確認しておくことに加え、「いつ、どのタイミングで、何を報連相するか」といった報連相のタイミングを合意しておくのが有効だ。

逆転さよならホームランを狙ってはいけない。相手と少しずつすり合わせをしながら、徐々に100点に近づけていけばよい。

上司・部下の意識がズレている

5つの要素を意識する
kazuma seki/gettyimages

上司の指示や部下の確認が十分でないまま突っ走り、意識ズレが発覚すると、手戻りが発生しがちだ。こういった意識ズレをなくすためには、仕事を依頼するとき・されるときに「仕事の5つの要素:目的・インプット・成果物・関係者・効率」を確認しておくことが大切である。5つの要素の確認について、順に解説する。

1つ目は「仕事の目的を確認する」。その仕事は何のために、だれのために行うのかを確かめよう。直接的に聞きづらいときは、「目的を自分なりに想定して確認する」と「その仕事の成果物の利用シーンを確認する」のが有効だ。

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要約公開日 2021.11.30
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