サクッとわかる ビジネス教養 マネジメント

未読
サクッとわかる ビジネス教養 マネジメント
サクッとわかる ビジネス教養 マネジメント
著者
未読
サクッとわかる ビジネス教養 マネジメント
著者
出版社
新星出版社

出版社ページへ

出版日
2021年12月15日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.5
革新性
3.5
応用性
3.5
要約全文を読むには
会員登録・ログインが必要です
本の購入はこちら
書籍情報を見る
本の購入はこちら
おすすめポイント

急な仕事が舞い込み、本来やるべき仕事が進まない。リモートワークのもと目の届かないところにいるメンバーのパフォーマンスを上げるにはどうしたらいいのか? こうした課題を解決したいときに必要になるのが、マネジメントのスキルである。マネジメントの要点をフルカラーの図解やイラストとともに楽しく学べるのが本書だ。

マネジメントというと、経営層や管理職の仕事をイメージするかもしれない。だが、マネジメントは本来、思い通りにいかないなか、物事を「いい感じ」にして成果を最大化するためのスキルである。その意味で、役割にかかわらずあらゆるビジネスパーソンに欠かせないものといえる。要約者は、本書を読んでマネジメントの概念が一気に広がり、身近なものとなった。監修は『現場力を鍛える』などのロングセラーで知られる経営コンサルタントの遠藤功氏で、その解説の説得力は絶大なものがある。

昨今はリモートワークを採用する企業が増えている。時間やタスク管理をどう最適化すればいいのか、対面とリモートをどのように使い分けてメンバーとコミュニケーションをとるかなど、オフィスで働くときとは異なったマネジメントが求められている。本書では、リモート時代に必要なスキルやノウハウも豊富に紹介されており、スキマ時間にサクッと学ぶことができる。

セルフマネジメントとチームマネジメントの本質を学び、自身のマネジメント力を磨くのにおすすめの一冊だ。

ライター画像
中崎倫子

著者

遠藤功(えんどう いさお)
株式会社シナ・コーポレーション代表取締役
早稲田大学商学部卒業。米国ボストンカレッジ経営学修士(МBA)。三菱電機、複数の外資系戦略コンサルティング会社を経て、現職。2006年から2016年まで早稲田大学ビジネススクール教授を務めた。現在は「無所属」の独立コンサルタントとして活動している。多くの企業で社外取締役、経営顧問を務め、次世代リーダー育成の企業研修にも携わっている。
株式会社良品計画社外取締役。SOMPOホールディングス株式会社社外取締役。株式会社ネクステージ社外取締役。
15万部を超えるロングセラーである『現場力を鍛える』、『見える化』(いずれも東洋経済新報社)をはじめ、『生きている会社 死んでいる会社』、『現場論』(いずれも東洋経済新報社)、『新幹線お掃除の天使たち』(あさ出版)、『ガリガリ君の秘密』(日本経済新聞出版社)など、ベストセラー書籍多数。

本書の要点

  • 要点
    1
    マネジメントは管理ではない。パフォーマンスを最大にして成果を出すために、物事やチームを「いい感じ」にすることだ。
  • 要点
    2
    使えるリソースは有限であるため、目標を達成するには、達成に重要な事項に重点的にリソースを投入する「重点思考」が必要だ。
  • 要点
    3
    マネジメントによって集団はチームに進化する。チームを駆動させるのは、リーダーの「熱・理・情」だ。リーダーやマネジャーの役割は、メンバーの能力やポテンシャルを最大限に引き出し、成果を出すことである。

要約

マネジメントは物事を「いい感じ」にすること

マネジメントは最大の成果を出す武器

マネジメントは、年齢や役職にかかわらず、すべてのビジネスパーソンに必要不可欠なスキルである。仕事に限らず、人生は思い通りにならないものである。そんななか、物事を「いい感じ」にするのがマネジメントだ。限られたリソースを活用して、最大の成果を出すための手段といえる。

マネジメントは筋トレのように、日々の努力を要する「行為」である。知識を学ぶだけではなく、習慣化によって継続的な取り組みが求められる。

マネジメントの源流

マネジメントの源流は、フレデリック・テイラーが発案した「科学的管理法」だといわれている。その特徴は「時間管理」にある。

「作業」を「動作」レベルに分解し、それぞれに要する時間を計測して、「標準的作業時間」を導き出した。これをもとに1日の作業ノルマを設定し、作業方法の標準化も行った。生産現場の工程に、「管理」の概念を持ち込んだことで、生産性が著しく向上したのである。しかし、次第に行き過ぎた効率至上主義が非難され、マネジメントの概念は「管理一辺倒」から「最適化」へと変化していった。

最適化を図るために
『サクッとわかる ビジネス教養 マネジメント』p17 から引用

マネジメントの本来の目的は、「組織やチーム、個人のパフォーマンスを最大化するために最適化を図る」ことだ。一般的に「管理」と解釈されることが多い言葉だが、ルールやノルマで現場を管理するだけでは、仕事の効率化や合理化は進まない。

最適化を図るときは、自部門など社内の一部だけで最適化を進めた結果、全体で見ると大きなロスが生じるという「部分最適」になっていないか留意が必要だ。また、目先の利益を最大化し、行うべき投資を行わない「現状最適」にもならないようにしたい。

本書はマネジメントを「単位」と「対象」の2つの観点で捉える。「単位」とは集団の規模だ。自分、チーム、組織の順に大きくなる。「対象」はマネジメントの対象を指す。主な対象は、時間、仕事・タスク、感情、人間関係だ。例えば時間をマネジメントするなら、1日24時間という限られたリソースを、いかに「いい感じ」に分配するかを考える必要がある。

セルフマネジメントの極意

セルフマネジメントは「重点思考」が不可欠

マネジメントの最初の対象は「自分自身」だ。セルフマネジメントの目的は自分自身のパフォーマンスの最大化である。セルフマネジメントの4大要素は、時間、仕事、環境、人間関係だ。

もっと見る
この続きを見るには...
残り3181/4185文字

3,400冊以上の要約が楽しめる

要約公開日 2022.01.20
Copyright © 2024 Flier Inc. All rights reserved.Copyright © 2022 平井さくら( イラスト)All Rights Reserved. 本文およびデータ等の著作権を含む知的所有権は株式会社フライヤー、平井さくらに帰属し、事前に株式会社フライヤー、平井さくらへの書面による承諾を得ることなく本資料およびその複製物に修正・加工することは堅く禁じられています。また、本資料およびその複製物を送信、複製および配布・譲渡することは堅く禁じられています。
一緒に読まれている要約
なぜかうまくいく人の気遣い 100の習慣
なぜかうまくいく人の気遣い 100の習慣
藤本梨恵子
未読
会議の強化書
会議の強化書
高橋輝行
未読
いつも「ダメなほうへいってしまう」クセを治す方法
いつも「ダメなほうへいってしまう」クセを治す方法
大嶋信頼
未読
爆伸びマネジメント
爆伸びマネジメント
中尾隆一郎
未読
Invent & Wander
Invent & Wander
関美和(訳)ジェフ・ベゾスウォルター・アイザックソン(序文)
未読
14歳からの個人主義
14歳からの個人主義
丸山俊一
未読
史上最高にわかりやすい説明術
史上最高にわかりやすい説明術
深沢真太郎
未読
幸せのメカニズム
幸せのメカニズム
前野隆司
未読