ハーバードの 人の心をつかむ力

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ハーバードの 人の心をつかむ力
出版社
ダイヤモンド社

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定価
1,760円(税込)
出版日
2021年12月15日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

要約者が本書の副題をつけるとしたら「弱みは強みになりうる」だ。本書は、打ち出し方次第で自分の弱みを強みに変えられることを教えてくれる。

こんな話がある。1960年代、ハインツのケチャップに対して、消費者から「瓶からソースが出にくい」とクレームが寄せられていた。しかしハインツはその弱みを利用して「瓶から出にくいほど濃厚なケチャップ」と打ち出し、米国のケチャップ市場を席巻したのだった。

弱みは何もしなければそのまま弱みとして認識されてしまう。だが、弱みに関する認識のされ方を誘導すれば、強みにもなりうるのだ。

本書は、弱みを強みに変えるコミュニケーション術をレクチャーしてくれる。具体的には、相手を豊かにし、楽しませ、こちらが望む方向に誘導すればいい。そうすれば、レッテルを覆して、チャンスをモノにできる確率が上がるというわけだ。

本書には次のようなエピソードが紹介されている。著者はあるとき、イーロン・マスクと面談するチャンスを得たが、会った途端にあるレッテルを貼られ、オフィスから追い払われそうになったそうだ。そこでとっさの機転をきかせたことで、イーロンとじっくり話せたばかりか、有益な情報までもらえたという。

さて、著者はいったいどんなふうに難局を乗り越えたのか。本書を読んで、仕事に限らず、さまざまなシーンで使える「人の心をつかむ力」のエッセンスを学んでもらえればと思う。

著者

ローラ・ファン(Laura Huang)
ハーバードビジネススクールの教授。組織行動学を教えており、専門分野は起業家精神における直感の役割や、対人関係および潜在的要因がエンジェル投資家・ベンチャーキャピタルの投資判断に与える影響。
“40 Best Business School Professors Under the Age of 40”(40歳未満のビジネススクール教授ベスト40、Poets & Quants, 2016)にも選出されている。スタートアップ企業のコンサルタント兼アドバイザーでもある。

本書の要点

  • 要点
    1
    「エッジ」を獲得すると、不利な形勢を逆転し、勝負どころで本領を発揮できる。
  • 要点
    2
    エッジを獲得できる人は、相手を豊かにし、楽しませ、こちらが望む方向に誘導することができるうえ、このサイクルを繰り返していっそうの努力を続ける。
  • 要点
    3
    相手を豊かにするといっても、望ましくないレッテルを貼られ、相手にアピールする機会すら得られないこともある。その状況を打開するには、「驚き」と「意外性」によって相手を楽しませるのが有効だ。

要約

【必読ポイント!】 「エッジ」が人生を変える

イーロン・マスクの「ノー」を覆した一つの行動

宇宙ビジネスに関するリサーチをしていた著者は、友人とともにスペースXの創業者、イーロン・マスクに会うチャンスを得た。イーロンの1分間には数千ドルもの価値があり、会える機会などめったにない。抜かりなく準備をしてスペースXのオフィスに出向いたが、顔を合わせたとたん、イーロンは「ノー」と言って2人を追い払おうとした。

著者はこのとき、ハッと気づいた。イーロンの視線が、自分たちの顔ではなく、友人の持つプレゼントに向けられていることに。イーロンのもとには、何かをせがんだり、求めたりする起業家がひっきりなしにやってきているはずだ。きっと「また起業家が試作品を持って売り込みにやってきた」と勘違いしたのだろう。

そう気づいた著者は、くすくすと笑って言った。「私たちが……売り込みにきたと……思われたんですね?(ここで我慢できずにまた笑い声をあげる)私たちはおカネの無心にきたんじゃありません……そりゃ、あなたはお金持ちかなにかなんでしょうけれど」

この台詞がツボにはまったのか、イーロンも笑い始めた。そして2人を受けいれ、夢中で議論しただけでなく、スペースXの事業部門トップの連絡先まで教えてくれたのだった。

人の「認識」にはとてつもない影響力がある
kazuma seki/gettyimages

著者らが形勢を逆転できた理由は、「エッジ」(EDGE)を獲得したからだ。エッジを獲得するとは、生まれつきの才能がなくても、自力で優位に立てると自覚すること。とりわけ、勝負どころで難局を乗り切ろうとするときに優位に立てることをいう。

人はだれしもその人独自の観点で他人を認識し、ジャッジしている。その認識にはとてつもないパワーがあることをまず理解しよう。そのパワーを逆手に取れば、エッジをつくりだすことは可能だ。

エッジを獲得すると、どれほど不平等な状況に置かれていようと、どれほど偏見をもたれていようと、ミーティングでの売り込み、就活の面接、大勢の聴衆を相手にしたプレゼンなどといった勝負どころで本領を発揮できる。不利な形勢を逆転し、独自の強みに変えるために、あなただけのエッジをつくりだそう。

人は「データ」よりも「認識」で意思決定する

資金調達ができないベンチャー経営者、組織で昇進できない人、平等な治療を受けられなかったばかりに救急救命室で命を落とす患者――。著者はこれまで、過小評価される人や不利な立場に置かれている人のことを研究してきた。その結果わかったのは、相手に対する判断、信頼に足る人なのか、熱意はあるのか、責任感があるのか、人とうまくコミュニケーションをはかれるのかといった判断が、客観的なデータよりも意思決定を左右するということだ。つまり、他人が自分をどう認識しているのか、そうした認識がどう作用しているのか、自分の性格や能力を他人がどう決めつけているのかがわかれば、成功への道は開ける。

エッジを獲得できる人は、相手を豊かにし(Enrich)、楽しませ(Delight)、こちらが望む方向に誘導する(Guide)ことができるうえ、このサイクルを繰り返して、いっそうの努力を続ける(Effort)。本書の核をなすのは、この4つのキーワードだ。

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