我慢して生きるほど人生は長くない

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我慢して生きるほど人生は長くない
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我慢して生きるほど人生は長くない
出版社
定価
1,430円(税込)
出版日
2021年10月29日
評点
総合
3.5
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
3.5
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おすすめポイント

本書のタイトルにドキッとした人は、どのくらいいるだろう。私たちは「明日のため」「将来のため」に、今を我慢することが当たり前になっている。その我慢が本当に自分のためならいいが「周りに迷惑かけたくないから」「親を失望させたくないから」と、他人の思いを満たすための我慢であったら、一体誰のための人生なのか。

心療内科医である著者のクリニックには、「本当の自分を生きられない」と悩みを抱える人が次々に訪れるという。平和で物質的に恵まれた日本という国で、自死を選ぶ人も少なくない。著者がメンタルヘルスの道に進んだきっかけも、研修医時代に親友を自死で失ったことだ。優秀で人望も厚く将来を嘱望されていたその人が、なぜ自ら命を絶たなければならなかったのか。この強烈な経験から「悲劇が二度と繰り返されないよう」、人々の生きづらさや苦しみに向き合うようになったという。

本書で何度も出てくるキーワードの一つに「自分の物語」がある。私たちは幼い頃から「良い子」であることを強要され、「良い学校」「良い会社」に入ることをよしとされてきた。しかし、これらはすべて「他人が決めた価値観」である。王道を走れている間はいいかもしれないが、何かの拍子に挫折したり脇道にはずれたりしたとき、自分らしい物語を生きてこなかった後悔や空しさを感じるのではないだろうか。

今あなたが生きづらさを感じているなら、まずは本書を開いてほしい。心がラクになる、何らかのヒントが見つかるはずだ。一度きりの自分の人生を、大切に慈しんで生きてほしい。

ライター画像
矢羽野晶子

著者

鈴木裕介(すずき ゆうすけ)
内科医・心療内科医。2008年高知大学卒。
内科医として高知県内の病院に勤務。研修医時代に、近親者の自死を経験。そうしたことが二度と起こらないようにと、研修医のメンタルスを守る自助団体「セーフティスクラム」を同級生と一緒に立ち上げ、一般社団法人高知医療再生機構にて医療広報や若手医療職のメンタルヘルス支援などに従事。2015年よりハイズ株式会社に参画、コンサルタントとして経営視点から医療現場の環境改善に従事。2018年、「セーブポイント(安心の拠点)」をコンセプトとした秋葉原saveクリニックを高知時代の仲間と共に開業、院長に就任。人々が持つ「生きづらいとう苦しみ」や「根源的な痛み」、「喪失感」に寄り添いながら、SNSや講演などでメンタルヘルスに関する発信も行う。
Twitter:@usksuzuki

本書の要点

  • 要点
    1
    「自分らしい人生」を取り戻すためには、好ましい人間関係を増やす必要がある。これは「自分は自分のままでいて良いのだ」と感じられる、心が安定する関係である。
  • 要点
    2
    不快な人間関係は「他人と自分の間の境界線」が侵害される「ラインオーバー」を引き起こしている可能性が高い。無理な要求や一方的なジャッジ、相手の行動に責任を感じることなど、すべてラインオーバーである。
  • 要点
    3
    罪悪感は「自己中心的な感情」だ。相手を思いやっているようで、「自分が嫌われたくない」という思いの表れである。
  • 要点
    4
    「だから私はダメなんだ」病を克服するには、ありのままの自分を受け入れて、どんな出来事もポジティブに解釈していくことである。

要約

他人による境界線侵害「ラインオーバー」

「自分らしい人生」を取り戻すには

「いい学校・いい会社に入って、不自由のない暮らしをするのが勝ち組」「結婚して子どもを育ててこそ一人前」……。私たちは日々、他人が考えた価値観やルールを一方的に押しつけられ、自分らしさを否定されている。心身が悲鳴を上げても「親が言うから」「常識だから」と受け入れてしまい、我慢を強いられていることに気づくことすらできない人もいるだろう。

「自分らしい人生」を取り戻すには、人間関係のあり方を見つめ直すことが必要だ。他人のルールに縛られずに生きるためには、その人間関係が「好ましいもの」であるかどうかを、しっかり見極めなければならない。

好ましい人間関係は、公平(フェア)で穏やかだ。価値観を押しつけられることも、ミスや欠点を過剰に責められることもない。「自分は自分のままいて良いのだ」と感じられ、心が安定する。一方、好ましくない人間関係は、他人のルールであなたを縛りつけ、時間やエネルギーを奪い続ける。こうした関係の比重が高いと自分らしく生きられず、日々の生活に喜びを感じられなくなる。「自分は何をやってもダメだ」と絶望感や虚無感に襲われることもあるだろう。

自分と他人の間の境界線を守る
CYCLONEPROJECT/gettyimages

好ましい人間関係を増やしていくために心がけたいのは「自分と他人の間の境界線を意識して、守る」ことである。世界には、「自分が責任持って守るべき領域」と、「他人が責任持って守るべき領域」がある。自分の心や身体、生活、人生は、あなたが守るべき領域だ。もちろん人間は一人で生きていけないから、他人の力を借りることもあるだろう。しかし、責任やコントロール権を他人に委ねてはいけない。一方、他人の心身や人生は、その人自身が責任を持たなければならない「他人が責任持って守るべき領域」だ。家族や友人など、どんなに親しい間柄であってもそれは変わらない。

しかし、実際には境界線侵害(ラインオーバー)が頻繁に起きている。

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