天才IT大臣オードリー・タンが初めて明かす 問題解決の4ステップと15キーワード

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出版社
定価
1,738円(税込)
出版日
2021年12月14日
評点
総合
3.7
明瞭性
3.5
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

個人の問題、社会の問題を問わず、問題解決においてどれだけ当事者の話に耳を傾けられているだろうか。他者の意見を表面的に聞き、相手の話が終わるとすぐに口を挟んでいるなら、問題解決にいたらないどころか衝突を生む可能性すらある。

著者のオードリー・タンは「IQ180の天才」という異名を持ち、史上最年少の若さで台湾の行政院に入閣した人物だ。新型コロナウイルスの蔓延で国民に不安が広がっていた当時、マスクマップの開発で日本でも注目を集めたのは記憶に新しい。

「すべての人の側に立つ」。これがオードリーの問題解決における基本的姿勢だ。すべての人の立場に立ち、理解を示すなど、途方もないことのように感じるかもしれない。だが、この姿勢をなおざりにすると誰かを置き去りにすることになる。

すべての情報を開示して全員で議論をすれば、全体のコンセンサスを伴う最適解を導き出せるだろう。そうした発想のもと、問題解決の4つのステップと15のキーワードが紹介されるのが本書だ。

いつかログアウトするときの世界を、ログインしたときよりもよい世界にする――。オードリーが問題解決のアプローチで傾聴と共感の姿勢を重視するのは、すべてこの信念に通じている。インターネットという最強のツールを手に入れた私たちは、もう一歩先のやさしい未来へと歩き始めるべきかもしれない。

ライター画像
金井美穂

著者

オードリー・タン(Audrey Tang)
唐鳳。台湾デジタル担当政務委員(閣僚)。1981年台湾台北市に、新聞社勤務の両親のもとに生まれる。幼少時から独学でプラグラミングを学習。14歳で中学校を自主退学、プログラマーとしてスタートアップ企業数社を設立。19歳のとき、シリコンバレーでソフトウェア会社を起業する。2005年、プログラミング言語Perl6開発への貢献で世界から注目を浴びる。トランスジェンダーであることを公表。2014年、米アップルでデジタル顧問に就任、Siriなどの人工知能プロジェクトに加わる。その後、ビジネスの世界から引退。蔡英文政権において、35歳の史上最年少で行政院(内閣)に入閣、デジタル担当政務委員に登用され、部門を超えて行政や政治のデジタル化を主導する役割を担っている。2019年、アメリカの外交専門誌『フォーリン・ポリシー』のグローバル思想家100人に選出。台湾の新型コロナウイルス感染症対応では、マスク在庫管理システム等を構築、感染拡大防止に大きく寄与。

黄亞琪(Huang Yaqi)
ジャーナリスト・作家。
『今周刊』(台湾金融メディアアクセス数No.1)『商業周刊』(台湾金融メディア知名度No.1)、『経理人月刊』、天下グループ(台湾で最初に創設された金融動向メディアグループ)の各種雑誌で主筆、編集長を歴任。取材歴20年超。金融業界、インタビュー、テクノロジー、文化、教育など多岐にわたる分野で手腕を発揮している。

本書の要点

  • 要点
    1
    問題解決のアプローチでは、各当事者の話に真摯に耳を傾ける「傾聴」が最重要である。
  • 要点
    2
    人は不完全な存在なのだから、よりよいアイデアがあればそれを選択し、みんなで協力し合って補えばよい。
  • 要点
    3
    市民参加を促すためには、政府が情報の透明性を確保しなければならない。
  • 要点
    4
    社会参加することにより、いつかログアウトするときの世界を、ログインしたときよりもよくすることができる。

要約

【必読ポイント!】 ステップ1:問題と向き合う

オードリー流問題解決プロセスの基本

「向き合い、受け入れ、対処して、手放す」。これは台湾のある仏教団体の創建者・聖厳法師が説いた物事に臨むときの心構えだ。オードリー・タンの問題解決プロセスの根底にも、この心構えがある。

彼女の基本スタンスは、すべての人の側に立ち、相手の話を真剣に聴くことである。もしも自分の考えと異なる意見が出てきたなら、自らの考えを事実に即して柔軟に修正していく。

オードリーの問題解決のアプローチは法令討議プラットフォーム「vTaiwan」にも活かされている。これは官民ともに各当事者がオープンな場で討論できるようにオードリーが立ち上げたものだ。

そこはすべてがオープンな「安全な空間」である。討論を記録に残すため、あとから議論に参加できる。全体のコンセンサスを得た上で意思決定する問題解決モデルにより、最大公約数的に各当事者の意見やアイデアを反映できるようになっているのだ。

すべての問題解決は「傾聴」から
Tatiana/gettyimages

相手の話に真摯に耳を傾けること、つまり「傾聴」が対話の最初のステップであり、問題解決の大前提となる。とにかく、相手が話し終わらないうちに口を挟んではいけない。人は自分の価値観で相手の話を判断する傾向がある。そのため、人の話をいい加減に聞いていると、理解するどころか対立さえ生みかねない。

例えば、相手が「昨日の夜、よく眠れなかったんだ」といったとしよう。そんなときオードリーは、エンパシー(知性や経験に基づいた理解)によって相手のコンディションが万全でないことを感じ取る。そして、シンパシー(傾聴による相手の気持ちの理解)を持って相手の話を最後まで聞き、ゆっくりした口調で対応する。

「自分が言ったこと」と「相手が聞いたこと」がすれ違うことは往々にしてあるものだ。そうしたミスコミュニケーションを回避するために、オードリーは「傾聴」を重視している。

「多重視点」を備える

オードリーは「多重視点」の大切さにふれている。ポイントは「多重視点」であって「多様な視点」ではないということだ。

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