書く瞑想

1日15分、紙に書き出すと頭と心が整理される
未読
書く瞑想
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1日15分、紙に書き出すと頭と心が整理される
未読
書く瞑想
出版社
ダイヤモンド社

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出版日
2022年01月11日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

「早起きして資格の勉強をする」と決めたのに、ドラマにハマってしまい、早起きどころか遅刻寸前。家事や育児、仕事に追われて、自分の時間がまったくない――。本書は、このように「生活リズムが整わない」「いつも余裕がない」と悩んでいる方にぴったりの一冊である。

著者、古川武士氏は、習慣化コンサルタントとしてこれまで5万人以上の成長をサポートしてきた。そんな古川氏が「どうすれば人生を変えられるのか?」「どうすれば自分らしく豊かに生きられるのか?」を習慣化の観点から考え抜き、導き出したメソッドが「感情ジャーナル」である。

「感情ジャーナル」では、毎朝、自分の心に耳を澄ませて、浮かんだ感情や言葉をそのまま書き出していく。そして1カ月に1回、書いた内容を整理して、心と生活を整えるポイントを探るとともに、理想に近づくための行動や習慣プランを作る。3カ月ごとに振り返りの時間を設け、次の3カ月のアクションについて考えるのも欠かせない。

「感情ジャーナル」を習慣化すれば、自分を深く知れて、人生が変わっていくのだという。今の生活にモヤモヤを抱えている人は、ぜひ本書を読み、実践してほしい。習慣化コンサルタントの著者らしく、習慣化のコツも丁寧に紹介してくれているので、3日坊主になりがちな方も安心だ。

ライター画像
木下隆志

著者

古川武士(ふるかわ たけし)
習慣化コンサルティング株式会社 代表取締役。
関西大学卒業後、日立製作所などを経て2006年に独立。
5万人のビジネスパーソンの育成と1000人以上の個人コンサルティングの現場から「習慣化」が最も重要なテーマと考え、日本で唯一の習慣化をテーマにしたコンサルティング会社を設立。オリジナルの習慣化理論・技術をもとに、個人向けの習慣化講座、企業向けの行動変容・習慣化研修を行っている。
真の自己実現の鍵は書くことであると考え、著者自身の経験と豊富なコーチング経験から、「感情ジャーナルメソッド」を開発。活用した体験者から「人生が変わった!」「やりたいことが見つかった!」という声が寄せられている。
主な著書に、『30日で人生を変える「続ける」習慣』『新しい自分に生まれ変わる「やめる」習慣』(以上、日本実業出版社)、『マイナス思考からすぐに抜け出す9つの習慣』『力の抜きどころ』(以上、ディスカヴァー・トゥエンティワン)などがあり、21冊95万部を超え、中国・韓国・台湾・ベトナム・タイでも広く翻訳されている。NHK「ごごナマ」を始め、TⅤ・ラジオ・新聞など150のメディアに出演している。

本書の要点

  • 要点
    1
    感情ジャーナルは、気分・気持ちを整え、欲求・欲望を明確にして満たし、願望・価値観から未来を描いていくことを目的としたメソッドだ。
  • 要点
    2
    感情ジャーナルは、書く瞑想(毎日)、書く片づけ(1カ月に1回)、書く習慣化(3カ月に1回)の3ステップで行う。
  • 要点
    3
    「書く瞑想」では、自分を嫌な気持ちにさせるものと、逆に自分の気分を上げてくれるものを洗い出す。
  • 要点
    4
    「書く片づけ」を通して、自分の目標を見極め、大切なことに時間を使い、不要なことを減らしていく。

要約

人生を変える「感情ジャーナル」

書くことですべて整理されていく

座禅はシンプルな行為だが、気持ちを整える効果がある。同じように「書く習慣」も、自己を回復でき、さらには自己管理をして、心の奥底にある本来の願望・価値観を見つけ出すことにつながる。

「書く習慣」によって起こる変化は、次の3つだ。

1つ目は、「心」が整理されること。心を乱す要因を言語化することで、揺れを客観視でき、メンテナンスできる。

2つ目は、「生活」が整理されること。「朝ドタバタで余裕がない」「運動ができていない」など、生活にかかわる問題を書き出して俯瞰してみれば、解決策を考えるステップに進めるはずだ。

3つ目は、「人生」が整理されること。長い人生には悩みがつきものだが、頭の中でぐるぐる考えていると苦しみが増すばかりだ。書くことで自己対話が進み、自分の内側にある感覚や直感を深掘りできる。

「感情ジャーナル」の3ステップ
『書く瞑想』(ダイヤモンド社)

感情ジャーナルは、3つのステップから成る。目的は、気分・気持ちを整え、欲求・欲望を明確にして満たし、願望・価値観から未来を描いていくことだ。

ステップ1は「書く瞑想」だ。毎朝、心にある言葉、感情、考えをすべて書き出していく。

ステップ2の「書く片づけ」では、「書く瞑想」で書き出した内容を5つのワークによって整理し、気づきを得る。月に一度行う。

ステップ3は「書く習慣化」である。3カ月ごとに行動を振り返り、さらに発展させていく。

ステップ(1)「書く瞑想」

心の整理は「書く瞑想」から始める

「書く瞑想」では、日々の感情と向き合い、頭に浮かんだ言葉を紙に書き出す。起きてすぐにノートを開き、あれこれ考えずに取り組もう。すると、瞑想的な状態になっていき、心の奥底にある欲求や価値観、願望を汲み上げることができる。

書く瞑想の5つのステップ

「書く瞑想」は、毎朝15分ほどかけて次の5つのステップに取り組む。

ステップ1は、瞑想だ。タイマーを1分間セットして、目を閉じて深呼吸をする。実際に書き始めるための準備体操である。

ステップ2では、「放電ログ」を書き出していく。「1日の中で、自分の感情、気分、エネルギーを下げたものは何か?」と自問して、5つほど書き出してみよう。感情エネルギーを奪ったという意味で「放電」と名づけている。

ステップ3では、「放電セルフトーク」を書く。「今、何が一番嫌いなのか、つらいのか?」と自分に問いかけて、該当するものを4分ほどで挙げてみよう。

ステップ4は「充電ログ」だ。

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要約公開日 2022.04.13
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