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「世界基準」で動けの表紙

「世界基準」で動け

新時代の人生サバイバル戦略


本書の要点

  • 日本の「失われた30年」の一因は、英語力の欠如だ。

  • 世界で活躍する優秀なビジネスパーソンは、高いコミュニケーション能力と謙虚さを兼ね備えていることが多い。

  • 活躍できるビジネスパーソンであり続けたいなら、まずは外に出ることだ。違う国や文化、環境で育った人と言葉を交わし、新しい価値観に触れよう。

  • 夢やミッションは誰かに与えられるものではなく、自分から行動した結果、初めて見えてくるものだ。未知のことに足を踏み入れる時は「どうせ」ではなく「もしかしたら」と考えたほうがいい。

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今、世界で求められる人材は?

「失われた30年」は英語力不足から

現在の日本の世界での立ち位置を考えてみよう。日本のGDP(国内総生産)はアメリカ、中国に次いで世界3位だ。この順位から「日本はまだ先進国だ」と思う人もいるだろうが、経済成長率は先進国の中で最下位であり、政府債務もGDP比では世界3位と最低ランクだ。

スマートフォンなどの多様なデバイスが私たちの日常生活を変えたのに、業務ではいまだに紙や印鑑を必要としている。デジタル行政は明らかに周回遅れだ。

今、日本は世界の潮流から外れ、取り残されている。この「失われた30年」の大きな原因の一つは英語力の欠如だ。1990年代にインターネットが世界に広く普及し、英語圏の情報にアクセスすることが、世界の最新情報を掴む最適解となった。リアルタイムで情報を得るためには、英語力が不可欠なのだ。もし英語でコミュニケーションができるビジネスパーソンをたくさん育成できていれば、世界の潮流をいち早く取り入れ、ここまで経済停滞が長引くことはなかっただろう。

世界の最先端企業が求めている人材とは?

SDI Productions/gettyimages

2013年に米グーグルに入社した著者が考える、優秀なビジネスパーソンに共通するスキルは、高いコミュニケーション能力と謙虚さだ。

コミュニケーション能力とはたんに口が上手かったり、プレゼンテーションが得意だったりすることではない。新しい領域でも億劫がらずに学ぶ感性・瞬発力・理解力・咀嚼力、そして理解した後に相手に伝えるためのプレゼン力が複雑に絡み合った能力だ。

また、優れて賢い人ほど、「上には上がいる」ということを理解しており、自分を大きく見せようとすることもなく、謙虚であるものだ。

学ばなければならない局面では自律的に学び、専門外の領域では謙虚に教えを乞う。国境を越えて活躍できる人は、この2つを兼ね備えている。

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要約公開日 2022.04.08
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