怒らないこと2

未読
日本語
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出版社
定価
770円(税込)
出版日
2022年04月15日
評点
総合
3.5
明瞭性
3.5
革新性
3.5
応用性
3.5
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おすすめポイント

本書『怒らないこと2』は、「アメトーーク!」の「本屋で読書芸人」で、ゾフィーの上田航平さんに紹介されたことで一躍話題となった『怒らないこと』の続編だ。前作に続き、仏教の智慧にもとづいた「怒らないためにすべきこと」を説きながら、よりシビアに「怒り」のメカニズムに迫っている。本作では著者と上田さんの対談が実現した。

何度「もう怒りたくない」と思っても怒ってしまう。怒ると周りだけでなく、自分の気持ちも悪くなる。「怒らない」は、すべての人の永遠のテーマではないだろうか。本書で興味深いのは、怒りの種類についての言及である。仏教では怒りは十種類に分類され、一つの基本的な怒り(ドーサ)から九つの「手に負えない」怒りに派生するという。怖いのは、この派生した怒りである。怨み、軽視、反抗心など、中には「これも怒りなの?」と思うような感情も混じっている。しかし、ドーサの意味が「暗い」であるように、どの感情も「暗いこと」は共通している。ほの暗いかすかな怒りは早めに鎮めないと、手に負えないほどどす黒くなり、自分も周りも破壊してしまう危険性がある。怒りに対処するには、「カッとなった」程度であるドーサの段階で消してしまうことが重要だ。

「どんな怒りも、行き着く先は不幸」と上座仏教の長老である著者は言い切る。この人生最大の難題を解くには、まずは「怒り」というものを理解することが必要だ。本書で怒りについて学び、怒りとうまく付き合う叡智を身につけてほしい。

ライター画像
矢羽野晶子

著者

アルボムッレ・スマナサーラ
スリランカ上座仏教(テーラワーダ仏教)長老。1945年、スリランカ生まれ。13歳で出家得度。国立ケラニヤ大学で仏教哲学の教鞭をとったのち、1980年に国費留学生として来日。駒澤大学大学院博士課程で道元の思想を研究。
現在、宗教法人テーラワーダ仏教協会で初期仏教の伝道と瞑想指導に従事し、ブッダの根本の教えを説きつづけている。朝日カルチャーセンター(東京)の講師を務めるほか、NHKテレビ「こころの時代」などにも出演。
著書に『心がフッと軽くなるブッダの瞑想』『ブッダが教える 執着の捨て方』(だいわ文庫)、『死後はどうなるの?』(角川文庫)、『ためない生き方』(SB新書)、『怒らない、落ち込まない、迷わない 苦を乗り越える宿題』(幻冬舎)、『52の「心所」で読み解く仏教心理学入門』(誠文堂新光社)など多数。

本書の要点

  • 要点
    1
    生命は生まれつき怒っている。生きている限り怒りはなくならない。
  • 要点
    2
    人も環境も、すべては変化し続け生滅していく。この「変わり続けていく」ことが怒りを生む原因だ。
  • 要点
    3
    仏教では、怒りは一つの基本的な怒り(ドーサ)と、ドーサが形を変えた九つの怒りに分類される。
  • 要点
    4
    怒りはドーサの段階で気づき、早めに鎮めなければならない。少しでも心に暗さを感じたら、怒りが入り込んでいるということだ。
  • 要点
    5
    怒りはなくそうと思ってはいけない。カッとなったら、心も体も「いったん停止」することだ。

要約

人はなぜ怒るのか

生命は生まれつき怒っている

人間は誰もが希望を持っている。しかし、明るくニコニコしていたいという希望があっても、なにかがあれば怒ってしまう。「決して怒らない」と心に決めても、怒ってしまうのはなぜだろう? その理由は、生命は生まれつき怒っているからだ。生きている限り、人間は怒っているものなのだ。

生命にはかならず怒りがある。怒りが発生する原因は「無常」である。無常の定義は「ものごとは瞬間、瞬間で変化し、生滅していく」ということだ。私も他人も世界もすべては無常であり、変わり続けている。この「変わり続けている」ことが、怒りを生む原因である。

では、なぜ無常が怒りの原因になるのだろうか? 人は良い知らせを聞いたときや、欲しかったものが手に入ったときに気分が良くなる。これは、なにかの条件によって気分が良くなっているということだ。しかし、良い気分をもたらした条件はすぐに変わってしまう。「今日は笑顔で過ごしたい」と思っても、実際に何が起こるかはわからない。私たちは常に環境に接して生きていかねばならず、それは自分では管理できない。環境が思い通りでない場合は、その環境に抵抗する気持ちが生じて拒絶反応が起こる。この拒絶反応が「怒り」なのである。

人生は絶え間ない「苦」の連続
LaylaBird/gettyimages

命とは「感覚があること」である。物質と生命を区別するのは「感じるか、否か」であり、「感覚の有無」である。たとえば、ケガをしたら体は自然に治ろうとする。この「自ら修復しようとする」機能は生命だけにあり、「感覚がある」からこその働きである。

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