優れたリーダーは、なぜ「傾聴力」を磨くのか?

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優れたリーダーは、なぜ「傾聴力」を磨くのか?
出版社
定価
1,540円(税込)
出版日
2022年06月27日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

生き方や働き方、価値観が多様化する現代において、マネジメントのあるべき姿も変化を迫られている。しかし、いまだに「部下には指示を出すだけ、相手の意見は聞かない」というような、ひと昔前のマネジメントを続けている人もいるだろう。実際、コーチングのプロとして数多くのリーダーたちを指導してきた著者、林健太郎氏は本書で「9割の上司は、部下の本音を聞き出せていない」と語っている。

とはいえ、上司を責めても仕方ない。なぜなら、多くの上司は「部下の話を聞く方法」を教えてもらったことがなく、部下の話を聞いたからといって評価が上がるわけでもないからだ。

林氏によると、傾聴力の本質は「相手に静かな時間を与えること」であり、部下と会話をする際は「上司は黙って聞くだけでいい」そうだ。多くの上司は、部下の話を聞くよりも、自分の言いたいことを優先させてしまう傾向がある。しかし、部下の言葉をじっと待つことで、相手の「本音」を聞き出せるのだという。

上司にとって、部下の本音を聞くのは怖いものだ。会社や自分への不満だけでなく、「辞めたい」というもっとも聞きたくない言葉が出てくるかもしれない。それでも著者は、傾聴のパワーを強調する。傾聴によって、相手が劇的に変わることも多いからだ。

人は誰しも「聞いてもらいたい」という気持ちを持っている。本書を片手に、傾聴力を磨いてみてはいかがだろうか。

ライター画像
矢羽野晶子

著者

林健太郎(はやし けんたろう)
リーダー育成家。合同会社ナンバーツー エグゼクティブ・コーチ。一般社団法人 国際コーチ連盟日本支部(当時)創設者。
1973年、東京都生まれ。バンダイ、NTTコミュニケーションズなどに勤務後、日本におけるエグゼクティブ・コーチングの草分け的存在であるアンソニー・クルカス氏との出会いを契機に、プロコーチを目指して海外修行に出る。帰国後、2010年にコーチとして独立。2016年には、フィリップ・モリス社の依頼で、管理職200名超に対するコーチング研修を実施。日本を代表する大手企業や外資系企業、ベンチャー企業や家族経営の会社まで、のべ650人を超える経営者やビジネスリーダーに対してコーチングを実施。企業向けの研修講師としての実績も豊富で、フェラーリ社の日本の認定講師を8年間務めるなど、リーダー育成に尽力。『コーチング忍者の2分コーチング入門講座』(https://coaching-ninja.com/)など、斬新な切り口でコーチングを啓発中。
著書に『できる上司は会話が9割』(三笠書房)。
著者サイト http://number-2.jp/

本書の要点

  • 要点
    1
    「仕事なんだから、文句を言わずにやってくれよ」はもはや通用しない。部下から好かれ、部下と信頼関係を築きたいと思うなら、「話を聞くこと」が必要だ。
  • 要点
    2
    傾聴とは「相手に静かな時間を提供すること」だ。「なんでも話していい」という雰囲気をつくり、部下が話し出すのを待てばいい。
  • 要点
    3
    発言の承認、行動の承認、プロセスの承認、見解の承認を使って、相手のモチベーションと心理的安全性を向上させよう。

要約

なぜ、上司に「聞く力」が求められるのか?

「仕事だから、文句を言わずにやってくれ」は通用しない

著者が「部下」だった1990年代、上司が部下に「仕事なんだから、文句を言わずにやってくれよ」と言えば、なんとか仕事は回っていた。当時は、部下が上司に不平不満を言うことは許されなかったのだ。だから当時の上司は部下の話を聞く必要などなかった。

また当時は、誰もが同じような人生を送っていた。真面目に働いて結婚をして子どもを持ち、出世して家を買って、定年退職して年金をもらう……といったものだ。「定年というゴールに向けて仕事をし続けること」が「当たり前」の時代でもあった。

しかし時代は変わった。終身雇用制度が崩壊し、働く人たちの価値観も多様化しているため、「よい人生」「よい仕事」「ベスト・パフォーマンス」は人によって異なる。うまくマネジメントするためには、どのような価値観を持っているのか、相手の話を聞いて把握しなければならない。

そんな時代にあって、「仕事なんだから、文句を言わずにやってくれ」と言えば、部下が退職してしまったり、あなたがパワハラで訴えられたりするかもしれない。もしそのようなマネジメントをしているなら、すぐに考えを改める必要がある。

好かれる上司は「話を聞いてくれる上司」
fizkes/gettyimages

例えば、あなたが体調を崩して病院へいったとする。お医者さんに症状を伝えたところ、「軽い風邪ですね。お薬を出しておきましょう」とだけ言われたら、なんと感じるだろう。あなたはきっと、「もっと話を聞いてほしい」と思うのではないだろうか。

もし、お医者さんが「ほかに気になるところは?」などと問いかけてあなたの話を聞いてくれたら、「このお医者さんは診察が丁寧だ」と思うはずだ。実際、ネットで評判のよいお医者さんは「患者の話をよく聞いてくれる医者」であることが多い。

会社の上司も同じである。あなたはかつて、あなたの話に真摯に耳を傾けてくれる上司に好感を抱いたのではないだろうか。部下から好かれ、部下と信頼関係を築きたいと思うなら、「話を聞くこと」は不可欠なのだ。

「聞いてもらえないこと」は致命傷になりかねない

著者のセミナーの参加者には、「聞くのが怖いんです」と言う職場リーダーが少なからずいる。「聞くことで部下との関係が構築される」と理解しながらも、「あらたまって面談時間を設けるのが怖い部下がいる」というのだ。その部下は、仕事に不満を抱いているのが明らかで、面談をすると「辞めたいんです」「異動させてください」などと言われそうで怖いという。

その気持ちも理解できるが、それは「聞かないこと」で延命措置をしているだけだ。そのまま放置すると、部下は上司への不信感を募らせるだろう。「聞いてもらえないこと」は、致命傷になりかねないのだ。

【必読ポイント!】部下の話を聞くときの心がまえ

「話してもらうため」に必要な2つのこと

なぜ面談の時間を設けてまで、部下の話を聞かなければならないのか。その理由は

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