Web3とDAO 誰もが主役になれる「新しい経済」

未読
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Web3とDAO 誰もが主役になれる「新しい経済」
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Web3とDAO 誰もが主役になれる「新しい経済」
出版社
かんき出版

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定価
1,650円(税込)
出版日
2022年07月04日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
4.0
応用性
3.5
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おすすめポイント

最近メディアでよく耳にするワードに、Web3とDAOがある。この2つのワードに多少なりとも興味を持つビジネスパーソンは多いのではないだろうか。

本書は経済書や技術書でもなく、自己啓発書や未来予知本でもない。Web3とDAOの概要と本質をまとめたものである。Web3はAIやIoTとは違って、社会に変革を促す大潮流であるという。

インターネットは世界に大きな影響を与え、多くのイノベーションの種を蒔いた。私たちは社会インフラとなったインターネットの恩恵を享受している。一方で、GAFAMなどの巨大プラットフォームによるデータ独占やプライバシー問題などが起きている。ブロックチェーンを使うWeb3の世界では、一部の企業にデータが集中することはなく、インターネット上でユーザー自身がデータを管理する。運営の主体となるのが自律分散型組織、DAOだ。わかりやすく説明すると、「中心のない、ミッションドリブンのコミュニティ」だという。そのポテンシャルは「新しい経済」になりうるものであり、そのコンセプトや運営方法が本書で明らかにされていく。

著者らは、発展途上であるWeb3とDAOの本質とともに、両者に秘められた大きな可能性を教えてくれる。これからの時代の新たな組織形態を知りたい方も、Web3、メタバース、DAOなどのつながりを復習したい方も、ぜひお読みいただきたい一冊だ。

著者

亀井聡彦(かめい としひこ)
Fracton Ventures Co-Founder
2013年から、シードアクセラレーターであるMOVIDA JAPAN に参画。主にシード期のスタートアップへの投資育成支援、並びに、大企業のイントレプレナー育成を行う。2015年から、コレクティブ・インパクト・コミュニティのミスルトウ株式会社、IoT特化ファンド株式会社アバラボにて、スタートアップエコシステム活性化のため、投資、育成、支援を行う。Web3のスタートアップエコシステムに貢献するべく2021年に、Fracton Ventures株式会社を共同創業。

鈴木雄大(すずき ゆうだい)
Fracton Ventures Co-Founder
スタートアップインキュベーター、東証一部上場の金融機関を経て、2021年にFracton Ventures株式会社を共同創業。2017年からブロックチェーン分野で登壇や執筆活動などを行う。2019年よりインターネット白書に毎年ブロックチェーン分野で寄稿するなど、世界のWeb3の動向についていち早く調査・情報発信を行っている。日本暗号資産ビジネス協会DeFi部会副部会長、一般社団法人イーサリアムステーキング協会の理事を務める。

赤澤直樹(あかざわ なおき)
Fracton Ventures Co-Founder / CTO
2016年からフリーランスエンジニアとしてデータ解析・機械学習分野を中心に活動を開始。2018年からはブロックチェーン及びスマートコントラクトを利用した複数の実証実験に企画設計から開発まで一気通貫で参加し、主にプロトタイプ開発を行うことで貢献した。同時に、国外のコミュニティを中心に、トークンエンジニアリングの発展・普及に向けた活動を開始する。2019年からはブロックチェーン人材を育成する株式会社FLOCで講師やカリキュラム開発を行う。また、同年11月には技術者向けの入門書である『Pythonで動かして学ぶ!あたらしいブロックチェーンの教科書』の執筆を担当。2021年にFracton Ventures株式会社を共同創業。同社でWeb3社会、DAOの普及・到来に向けて啓蒙を含めた活動を行う。

本書の要点

  • 要点
    1
    サトシ・ナカモトのアイデアによって生まれたブロックチェーンによる変化やトレンドはWeb3を生んだ。この変化は、インターネットを企業からユーザーの手に戻すものだ。
  • 要点
    2
    DAOを簡単に説明すると「中心のない、ミッションドリブンのコミュニティ」のようなものである。
  • 要点
    3
    Web3時代の組織は、株式会社からDAOに変わる。DAOのガバナンス活動はデジタル空間で完結し、全てが可視化され、高い透明性を保つ。
  • 要点
    4
    Web3の世界では哲学つまり、フィロソフィーが起点となる。

要約

インターネット本来の思想に立ち戻るWeb3

コンピューター誕生からWeb1.0へ

コンピューターの誕生は1940年頃、第2次世界大戦中とされている。アラン・チューリングは、エニグマという難解な暗号を解読するプロジェクトを通じて、コンピューターの原型を生みだした。それをジョン・フォン・ノイマンが受け継ぎ、コンピューターは実用化の道をたどっていった。冷戦時代に入り、貴重で大型なコンピューターリソースを遠隔地でも利用すべく、ネットワークを構築し分散して管理する手法が提案されることとなる。そして1969年、米国の4つの拠点をつなぐARPANET(アーパネット)が稼働し、それがインターネットの原型となる。1990年には、World Wide Web=WWWが発明された。生みの親であるティム・バーナーズ=リーは、「インターネットは万人のものであるべきだ」という理念を掲げ、WWWに関する特許を保有せず、WWWを誰でも利用可能にした。

Web2.0とパワーバランスの変化
sasha85ru/gettyimages

その後デジタル技術は進化を続けていく。コンピューターの普及と性能向上、通信技術の洗練によって、産業構造も変化していった。そのなかで、2005年にはWeb2.0という言葉が提唱された。Web2.0の特徴は、デジタル技術の発展によって活発な情報交換が行われ、さまざまなデータを群衆の力で構造化し文脈化している点だ。

インターネットもWWWもオープンソースであり、多くのイノベーションを生んだが、商業化が進むにつれパワーバランスが企業側に偏りつつある。GAFAMなどの巨大プラットフォームによるデータ独占やプライバシー問題などはインターネットサービスの影といえる。

インターネットを人々の手に戻すWeb3

インターネットは現代社会に不可欠のインフラとなったが、多くの課題も生んだ。そこに楔を打ち込んだのがサトシ・ナカモトの論文だ。その論文では、特定の主体だけがデータを処理しなくてもよい状態を構築するための具体的アイデアが提案されていた。これをもとに2009年にはビットコインが稼働しはじめ、人類はブロックチェーンを手に入れた。そして2014年、汎用的なプラットフォームを目的にしたイーサリアムが公開され、現在世界で最も利用されるプラットフォームの1つとなっている。

ブロックチェーンは独占やプライバシーの課題を解決する可能性を秘めている。なぜなら、企業がおこなっていたデータ処理をインターネット上で可能にしたからだ。このブロックチェーンによる一連の変化やトレンドをWeb3と呼ぶ。Web3ではユーザーのデータはインターネット上にあり、そのコントロールもユーザー自身が握っている。

個人がオーナーシップを持つ世界とは?

信頼の単位が最小化する

Web3によって社会はどう変化していくのか。重要なことは、シェアリングエコノミーからオーナーシップ型エコノミーへと価値観が変わるという点である。

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