売上最小化、利益最大化の法則

利益率29%経営の秘密
未読
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売上最小化、利益最大化の法則
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売上最小化、利益最大化の法則
出版社
ダイヤモンド社

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定価
1,980円(税込)
出版日
2021年06月15日
評点
総合
3.7
明瞭性
3.5
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

「今年はなんとしても売上予算を達成しよう」「まずは売上アップが喫緊の課題だ」

このような言葉を社内外で耳にするビジネスパーソンは少なくないだろう。こうした目標に対し、要約者はこれまで特に違和感はなかった。しかし本書を読んでその感覚は大きく変わった。

本書の著者は健康食品や化粧品のブランド「北の快適工房」を運営する「北の達人コーポレーション」の経営者、木下勝寿氏である。同社は、売上約100億円、営業利益約29億円と極めて高い営業利益率を誇る。本書は、高利益体質を築いた同社のノウハウを惜しみなく紹介している。

その核心となるのが著者の編み出した「5段階利益管理」という独自の手法だ。商品やサービスごとに利益を分け、さらに独自の5つの項目に分類し、利益を圧迫している要因を特定できる。これにより隠れたコスト、無駄なコストを発見し、低減させ、利益率を高められるという。通読し、なるほど合理的な手法だと合点がいった。

今までのやり方に行き詰まりを感じている経営者をはじめ、二言目には「売上」という言葉をつい口にしてしまう人にも、おすすめしたい一冊だ。

著者

木下勝寿(きのした かつひさ)
株式会社北の達人コーポレーション代表取締役社長。1968年、神戸生まれ。株式会社リクルート勤務後、2000年に北海道特産品販売サイト「北海道・しーおー・じぇいぴー」を立ち上げる。2002年、株式会社北海道・シーオー・ジェイピーを設立(2009年に株式会社北の達人コーポレーションに商号変更)。2012年札幌証券取引所新興市場「アンビシャス」、2013年札幌証券取引所本則市場(通常市場)、2014年東京証券取引所の市場第二部(東証二部)、2015年東証一部と史上初の4年連続上場。2017年、時価総額1000億円。2019年、「市場が評価した経営者ランキング」第1位(東洋経済オンライン)。日本政府より紺綬褒章7回受章。「びっくりするほどよい商品ができたときにしか発売しない」という高品質の健康食品・化粧品で絶対に利益が出る通販モデルを確立。「北の快適工房」ブランドで、機能性表示食品「カイテキオリゴ」やギネス世界記録認定・世界売上№1となった化粧品「ディープパッチシリーズ」などヒットを連発。売上の7割が定期購入で18年連続増収。ここ5年で売上5倍、経常利益7倍。利益率29%は、上場しているおもなEC企業平均の12倍の利益率。株価上昇率日本一(2017年、1164%)、社長在任期間中の株価上昇率ランキング日本一(2020年、113.7倍、在任期間8.4年)。日本経営合理化協会セミナー「『北の達人』他社を突き放す5つの戦略」は参加費4万円超ながら327人が受講。本書が初の著書。

本書の要点

  • 要点
    1
    売上が多いほどよいとは限らない。同じ利益であれば、売上は少ないほうが、一般的にリスク耐性が高い。
  • 要点
    2
    利益を商品やサービスごとに段階的に見える化する「5段階利益管理」は隠れたコストをあぶり出す。どの業種にも応用できる優れた利益管理の手法だ。
  • 要点
    3
    高利益率を達成するには「上限CPO」と「時系列LTV」のマネジメントが必要だ。「イノベーター理論」と「収穫逓減の法則」を理解し、効率的な事業運営を心掛けよう。

要約

売上最小化と利益最大化

同じ利益なら売上は少ないほうがいい

著者の経営する「北の達人コーポレーション」(以下、北の達人)は2020年2月期に売上約100億円、営業利益は約29億円となっており、業界内でも図抜けた営業利益率を誇っている。従業員一人当たり利益は2332万円で、東証一部上場企業の平均値の約7.7倍にも上る。

一般的に、売上は多いほどよいと見なされがちだが、売上が上がれば単純に利益も上がるわけではない。特にネットビジネスはスピードが速く、初期に赤字を出してシェアを獲得し、後で資金回収するというモデルが通用しない。だからこそ、売上と利益をセットで管理する経営方式が肝要だ。

例えば、売上100億円、変動費50億円、固定費47億円、利益3億円のA社と売上10億円、変動費5億円、固定費2億円、利益3億円のB社があったとする。このとき利益は同じ3億円だ。しかし、企業の安定性という観点で比較すれば、B社が圧勝する。

なぜか。例えば、不況などで、A社B社ともに売上が10%下がったとしよう。A社の売上は90億円に下がり、変動費も45億円になる。しかし、固定費は変わらず47億円のままなので、利益はマイナス2億円となってしまう。一方、B社の売上は9億円、変動費は4.5億円に下がるものの、利益はプラス2.5億円となり営業利益率27.8%の高収益を維持できる。

これは同じ利益であれば、売上が少ないほうがリスク耐性が高いということを示している。売上10倍は、リスクもまた10倍高いのだ。

新入社員に社長がしている「利益」の話
pick-uppath/gettyimages

北の達人では、利益とは何か、利益を上げることにはどんな社会的意義があるのかについて共通認識を浸透させるために、社長である著者自ら新入社員研修を行っている。

著者によれば、売上は「お役立ち度の合計を数値化したもの」、利益とは「自分自身が生み出した付加価値分を数値化したもの」だ。

例えば1台10万円のPCを10万台仕入れ、1台10万円で売ったとする。売上は100億円に達するが、利益はゼロだ。つまり売った人が世の中の役に立っていないことを示す。

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