イマドキ部下を伸ばす 7つの技術

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イマドキ部下を伸ばす 7つの技術
出版社
出版日
2022年11月30日
評点
総合
3.5
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
3.5
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おすすめポイント

働き方が多様化した現代においては、上司と部下の関係性も変化している。部下は年下とは限らず、どのように育てるべきか、そもそもどのようにコミュニケーションをとるべきかを悩むビジネスパーソンは多いだろう。本書の著者・福山敦士氏は、20代でサイバーエージェントのグループ会社の取締役に就任し、年上の部下や年下の上司と一緒に仕事をしてきた。また、高校や大学、学習塾では、学生相手にビジネスの授業なども行っている。本書は著者のこうした経験から、時代の変化に合わせた「イマドキ上司」らしい部下との接し方、育成方法を習得するための参考書である。

著者は、イマドキ上司の条件を「『組織の利益の最大化』という目的のもと、『上司として』の振る舞いを決められる人」と定義する。そして、それを体現するために部下の変化を待つのではなく、時代の変化に合わせて積極的に変わることを推奨している。イマドキ上司には、従来のように「立場」で指導するのではなく、あくまで上司という「役割」を演じることが求められる。かつての上司像・部下像を捨て去ることで、これからの時代に適した部下の育成が可能になるのである。

本書で紹介する「イマドキ部下を伸ばす7つの技術」を知ることで、戦略的かつ実践的に部下との接し方を変えることができるだろう。自分自身が変われば、部下は元よりビジネスそのものが変わっていく。人間関係に悩むなら、他人を変えるのではなく、自分が変わることが一番の近道である。

ライター画像
菅谷真帆子

著者

福山敦士(ふくやま あつし)
キャリア教育研究家/DORIRU株式会社代表取締役/慶應義塾高校講師(ビジネス実践講座)
1989年横浜生まれ。大学卒業後、サイバーエージェントに入社。会社員生活になじめず成績が上がらない日々を過ごすものの一念発起し、仕事の仕方を変えたところ、25歳でサイバーエージェントのグループ会社(シロク)の取締役営業本部長に就任。27歳で独立起業。複数企業/事業を立ち上げ4度のM&A(売却)をすべて上場企業相手に実行。ショーケース社へのM&A時、同社取締役に就任。人事本部長として、採用育成、人事制度設計、マネジメント研修などに従事。2020年、ギグセールス社(現DORIRU株式会社)にM&Aにて参画、2022年から代表取締役就任。
慶應義塾高校、代々木ゼミナール教育総合研究所などで学生にビジネスを教える講師を務めている。
著書累計12万部超。学生時代は野球ひと筋16年。甲子園ベスト8。3児のパパ。

本書の要点

  • 要点
    1
    部下が成長しない理由は、上司が変わっていないからである。
  • 要点
    2
    イマドキ部下は、「伝える」「聞く」「待つ」「信頼される」「人間力を磨く」「人間関係を構築する」「情報を収集する」の7つの技術で伸ばすことができる。
  • 要点
    3
    部下が自ら動くようにするには、仕事の目的やメリットを伝えて、部下自身に気づきを与えるといい。
  • 要点
    4
    上司は部下の本音を知っておくべきだ。本音を聞き出すためには、日頃から信頼関係を築き、コミュニケーションの下地を作っておく必要がある。

要約

イマドキ部下を知る

上司が変わらなければならない理由
imtmphoto/gettyimages

部下を指導しても成長しないのは、「上司が変わっていないから」である。部下が多様化している現代、一律的な指導では部下を成長させられない。部下を成長させるには、まず上司が変わらなければならない。

イマドキ部下の主な特徴には、「スマホ・ソーシャルネイティブ」「転職や副業は当たり前」「将来に対して希望が持てない」「損はしたくない」などが挙げられる。ひとくくりにイマドキ部下といっても、個々人の経験やスキルは多様である。そのため、それぞれの違いを認識した上で指導をすることが重要になる。

上司が変わらなくてはならない理由は、3つある。まず挙げられるのが、「社会構造の変化」だ。労働市場においては、会社が人を選ぶ時代から、人が会社を選ぶ時代になった。人が足りないからこそ副業や兼業が必須となり、これまでの「立場としての上司」は通用しにくくなっている。

次に挙げられるのが、「若者の認識・特性の変化」だ。イマドキの若者は、一攫千金よりも、安全に、失敗しない方法を好む。また、仕事をすぐに辞める人も少なくない。

3つ目には、「仕事・働き方の在り方の変化」が挙げられる。イマドキの若者はプライベートを優先し、会社の人間関係とプライベートを分けたがる傾向がある。また、成功体験が少なく、仕事に対して早期的な成功を求めすぎる傾向もある。こうした時代背景や若者の特徴が変化したことにより、上司は時代に適した部下とのコミュニケーションを設計する必要がある。

イマドキ部下を伸ばすには、「伝える」「聞く」「待つ」「信頼される」「人間力を磨く」「人間関係を構築する」「情報を収集する」の7つの技術が効果的だ。本要約では7つの中から「伝える」「聞く」「待つ」について見ていきたい。

【必読ポイント!】「伝える」技術

仕事の目的とメリットを伝える

伝えることの目的は、部下に動いてもらうことである。「この仕事をやる意味はありますか?」と言う部下には、仕事の意味を伝えることが大切だ。伝え方としては、目的や意図を伝える「コンサルティング」と、本人に語らせる「コーチング」の2つがある。伝え方のポイントは、どのような目的かに加え、どれくらいメリットがあるのか、数字や金額についても触れるといい。

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要約公開日 2023.03.02
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