自信をつける習慣

よけいな迷いが消えていく58のヒント
未読
自信をつける習慣
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自信をつける習慣
出版社
明日香出版社

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出版日
2023年03月19日
評点
総合
3.5
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
3.5
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おすすめポイント

自信がある人は魅力的に見えるものだ。いつも素敵な笑顔を振りまき、たくさんの人に囲まれている。そんな人を遠巻きに見つめながら「あの人はいいな」「自分なんか……」とクヨクヨしている人には、ぜひ本書を手に取ってほしい。

本書の著者、内藤誼人氏は、多くのベストセラーを世に送り出してきた心理学者だ。最先端の研究結果をもとにした、信頼のおけるアドバイスが詰め込まれた著作の数々は、たくさんの読者に支持されている。

そんな内藤氏の最新作のテーマは「自信をつける習慣」だ。心理学の研究結果に基づいた、自信あふれる人になるためのちょっとした習慣を教えてくれる。

そのうちの一つが、「全体としてはOK!」を口グセにすることだ。つい自分の欠点に目がいってグルグルと考え込んでしまったら、「全体としてはOK!」で締めくくるようにしよう。「ちょっと引っ込み思案だけど、全体として自分の性格はOK!」「また上司に叱られてしまったけど、全体として今日の仕事ぶりはOK!」といった具合である。「全体としてOK!」とつぶやいてみるだけで少し大らかな気持ちになるから不思議である。

このように本書では、今日から実践できる習慣が全部で58個紹介されている。研究結果もあわせてチェックし、自分に合いそうなものを見つけてみよう。一冊読み終える頃には、これまでよりラクに、自然体で生きていけるはずだ。

著者

内藤誼人(ないとう よしひと)
心理学者。立正大学客員教授。有限会社アンギルド代表。慶應義塾大学社会学研究科博士課程修了。
社会心理学の知見をベースにした心理学の応用に力を注いでおり、とりわけ「自分の望む人生を手に入れる」ための実践的なアドバイスに定評がある。
『世界最先端の研究が教える新事実 心理学BEST100』(総合法令出版)、『人も自分も操れる! 暗示大全』(すばる舎)、『図解 身近にあふれる「心理学」が3時間でわかる本』『面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本』『気にしない習慣 よけいな気疲れが消えていく61のヒント』(以上、明日香出版社)など、著書多数。

本書の要点

  • 要点
    1
    自分よりすぐれた人のことを「天才だ」と思い込むと、「天才だから負けても仕方ない」と思えるようになり、自尊心を守れる。
  • 要点
    2
    「私なんて、どうせ受け入れてもらえない」と考えていると、本当に周囲から嫌われてしまう。自信がなくても、常に明るく振る舞おう。
  • 要点
    3
    意識を変えるより行動を変える方が手っ取り早い。「知らない町の駅で降りて探検してみる」「電車の隣に座った人に、『こんにちは』とだけ声をかける」などといった宿題を一つずつクリアして、自信をはぐくむのが効果的だ。

要約

【必読ポイント!】「考え方のクセ」を変えてみる

イヤな情報は無視する

占いを見るときのコツは、都合のいい内容だけを信じることだ。「今日のあなたの運勢は最高です!」という情報は信じても、「今日は不愉快な思いをするかもしれません」というネガティブな情報は無視する。占いに限らず、自信のある人は常にこの態度を貫いている。

ジョージア大学のマイケル・カーニスは、大学生を集めて、対象者たちのナルシシズムの度合いを測定した。それからインチキな心理テストを受けてもらい、ある人にはポジティブな結果を、ある人にはネガティブな結果を渡した。そのうえで、その心理テストの妥当性を判断してもらった。すると、ナルシスト度合いの高い大学生たちは、ポジティブな結果のときは「このテストの診断は大いに信頼できる」と答え、ネガティブな答えのときは「このテストは当てにならない」と答えた。ようするに、自分に都合のいいことだけ信じているのだ。

自信がある人は、気分が落ち込む情報にはそもそも接しないし、うっかり触れてしまったときには、完全に無視したり、無理やりにでもポジティブに解釈したりする。あなたも、触れる情報をコントロールしたり、情報の解釈の仕方を工夫したりしよう。

「全体としてはOK!」を口グセにする
JLco - Julia Amaral/gettyimages

自分の欠点はいくつもあげられるものだ。それでも、自信を持ちたいなら「全体としてはOK!」と考えるようにしよう。

「たまに怒りっぽくなることはあるけど、全体として自分の性格はOK!」「たまに雑に仕事をしてしまうことはあるけど、全体として自分の仕事能力はOK!」「そんなに友人が多いわけではないけど、全体として自分の人間関係は十分にOK!」……といったイメージである。

ネイメーヘン大学のニコ・ファン・イーペレンは、プロのサッカー選手88名に、「あなたのヘディング能力は、他の選手に比べて高いと思いますか、それとも低いと思いますか?」と尋ねる一方で、「全体としてのあなたのサッカー能力は、他の選手より高いですか、低いですか?」と尋ねた。その結果、ヘディング能力については「他の人に比べると自分は下」と考える人が32.1%もいたのに、全体的な能力については、わずか9.4%のみが「自分は下」と回答した。多くの選手は「細かいテクニックについては他の選手に劣るかもしれないけれども、それでも自分のサッカー能力は高いと思う」と考えていたのだ。「全体としてはOK!」の思考によって、自信を持っていられるのだろう。

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要約公開日 2023.05.30
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