一流ファシリテーターの 空気を変えるすごいひと言

打ち合わせ、会議、面談、勉強会、雑談でも使える43のフレーズ
未読
一流ファシリテーターの 空気を変えるすごいひと言
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一流ファシリテーターの 空気を変えるすごいひと言
出版社
ダイヤモンド社

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出版日
2023年12月05日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

ビジネスシーンで「人との話し合い」は避けて通れない。建設的な話し合いをしたいと思ったときに、人から意見を引き出すことは自分が話すこと以上に難しい。妙な緊張感が漂っていたり、議論が白熱しすぎて一向にまとまらなかったり、攻撃的な意見が出てきたりした際には、進行役の技量が試されることになる。

本書は、話し合いにまつわる悩みをたったひと言で「スーッと消す」ことを目指す。話し合いで何よりも大切にすべきなのは「空気」だ。困った空気を、あたたかく話しやすい空気に変えるには、たったひと言があればいい。これは、人気ファシリテーション塾の塾長を務める著者が実際に体験を通して感じたことだ。

のべ3万人以上の人と学んできたなかで、著者はたったひと言で空気が変わる経験を何度もしてきた。本書には、著者が実際に役に立ったと感じているフレーズがつまっている。場面ごとに具体的なキーフレーズが紹介されているので、これを覚えておくだけでも、困ったときに「ひと言」をくりだすことができるはずだ。たったそれだけで空気が変わるというなら、試してみる価値は十分だろう。

また、それぞれのフレーズごとに、その背後にある考え方も丁寧に解説されている。場をあたたかくするための考え方を理解できれば、紹介されているひと言の効果アップをねらえるだけでなく、自分で新たな「ひと言」を生み出すこともできるようになるだろう。簡単に試せて、効果が出たときのインパクトは抜群。本書を通して、そんなひと言の力を感じてもらいたい。

ライター画像
池田明季哉

著者

中島崇学(なかじま たかあき)
株式会社共創アカデミー代表取締役 ファシリテーション塾塾長 NPO法人はたらく場研究所代表理事
慶應義塾大学卒業後、NEC入社。人事、広報、組織改革など、社内外のコミュニケーション畑を歩む。特に組織改革では、社内ビジョン浸透のための「3,000人の対話集会」の企画実施をはじめ、全社規模での組織開発プログラムを実施。NEC在籍中より会社、家庭以外の「第3の居場所」の必要性を感じ、社外の仲間と活動開始。そのコミュニティが反響を呼び、NPO法人はたらく場研究所を設立。組織開発をテーマに、横断型勉強会を運営する。社内外の活動の循環が軌道に乗り、2019年独立。ライブ型ファシリテーションスタイルの研修が好評を博し、上場企業から官庁、自治体まで活動の幅を広げる。現在は株式会社共創アカデミーを設立し、研修のみならず、組織を越えて活躍できるリーダーを育成するためにファシリテーション・リーダーシッププログラムを提供。また、講師を養成し活躍の場も提供している。全国からクチコミのみで、多くの受講生が集まる。これまで養成・指導してきた人材は3万人を超える。米国CTI認定CPCC、米国CCEInc.認定GCDF。

本書の要点

  • 要点
    1
    まずは自分のコンディションを整えないと、周りを和ませることはできない。「緊張」をポジティブに言い換えて、「ピリッとした空気でやる気まんまんです」と言ってみよう。
  • 要点
    2
    会議で発言が少ないときは、発言者が次の発言者を指名する「バトンタッチ方式」がおすすめだ。指名された人もなんとなく嬉しい気持ちになり、議論が活発になりやすい。
  • 要点
    3
    議論の場が揉めたり荒れたりしたら、「〜だからこそ」をキーワードに「リフレーミング」して、その場のネガティブな空気のポジティブな面に目を向けるように促してみよう。

要約

空気がカタくて、重くてうまく話し出せない

まずは自分のコンディションを整える
Edwin Tan/gettyimages

本書に興味を持った人は、おそらく話すことに苦手意識がある人だろう。苦手なのに話さなければいけないシチュエーションは、想像するだけで気が重くなるものだ。親しくない人との打ち合わせや、懇親会の司会、面接など、緊張してしまいそうな場面に向かう前に、空気を変える「ひと言」を用意していこう。

「ひと言」には、「相手向け」「全体向け」「自分向け」の3つがある。相手向けは一人の相手に向けるひと言、全体向けはその場にいる複数の人に向けるひと言、自分向けは自分に向けるひと言だ。

まず意識すべきなのは自分に向けるひと言だ。ガチガチに緊張している人が、いくらその場を和ませるような言葉を口にしたところで、効果はない。何よりも先に、自分を整えるために自分を和ませる言葉を使おう。

じつは「緊張しています」と口に出してしまうのは悪手だ。この言葉からは、これからの時間に対する不安やおそれ、できなくても許してほしいという逃げや甘えがにじみでてしまう。緊張すること自体は悪いことではないのだから、ネガティブな心理状態に結びつけないほうがいい。

緊張するのはそれだけ大事な場だからだと認め、自分をニュートラルなモードに切り替えよう。こんなときに自分を整えるためのひと言は、「引きしまった空気」だ。そう口にして自分を落ち着かせたら、次はやる気や希望に焦点を当てる。

たとえば「ピリッとした空気でやる気まんまんです」といった具合にポジティブな感情と結びつけてひと言を発すれば、その場にいる人にも前向きなメッセージを伝えることができる。自分が落ち着くだけでなく、相手との距離も縮まるはずだ。

会議の目的はシンプルに伝える

打ち合わせや会議の進行役を務めることになったら、たとえ雰囲気がカタいなと感じても、いきなり場を和ませようと焦る必要はない。空気が固くなるのは、みんなが「漠然とした不安」を抱いているせいだ。それは、会合の目的がわかれば自然となくなる。

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要約公開日 2024.04.11
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