本書の要点

  • 習慣には人生を変える力がある。しかし、習慣化を成功させるのは簡単ではない。成功率を高めるポイントは「危機感」を持つことだ。

  • 著者が試行錯誤の結果たどりついた習慣化のプロセスは6ステップに分けられる。

  • 習慣化に失敗したときは、振り返りをして、失敗した原因を考える。その原因は、「意志が弱かった」といった感情ではなく、具体的な行動で解明しなければならない。そうすれば、新たな選択肢が生まれる。

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習慣化できないのは、脳のせい

人生は習慣で変わる

champpixs/gettyimages

現状に納得できないが、何を変えたらいいかわからないと悩む人がいる一方、「うまくいっていない」と感じたら、サクッと切り替えてすぐに行動を変えることができる人もいる。その差は、「どうにかしたい」という思いを、うまく使うためのちょっとしたコツやテクニックを知っているかどうかで生まれる。現状を打破したい、変わらない日々から脱却したいと思う人におすすめしたいのは、「習慣を変える」ことだ。「優れた結果は、一時的な行動ではなく、習慣から生まれる」と言ったのは、哲学者アリストテレスだ。習慣には人生を変える力がある。しかし、習慣はそう簡単には変えられない。だからこそ、習慣化のコツが必要なのだ。習慣化が難しい原因は、脳の仕組みにある。使う頻度が高い脳の回路は太くなり、使う頻度が少ない回路は細くなっていき、やがて切れると言われている。太くなった回路は、無意識下で回路が動く状態になるため、習慣化する。ならば回路を育てればいいだけではないかと思うかもしれないが、そう簡単にはいかない。脳には「新しい回路よりも使い慣れた回路を使いたい」という摂理があり、新しい回路を育てようとしても、脳は使い慣れた回路を使おうとする。これは、変わらないことで体の安全を保とうとしているのだと考えられている。新しいことを始めようとすると、脳は「今日は、面倒くさい」「明日、頑張ろう」という感情を呼び起こし、習慣を続けさせないように邪魔をしてくるのだ。

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要約公開日 2024.04.15
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