怒りの扱い方大全

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出版社
日本経済新聞出版

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出版日
2021年07月21日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

自分のなかに怒りがわき上がってきたら、そこには必ず原因がある。それは相手に対する怒りかもしれないし、何らかの出来事によるものかもしれない。もしかしたら、自分に対する怒りの可能性もある。日々の生活のなかで、怒りを感じるのは人として当たり前のことだ。しかしその怒りの取り扱い方を間違えると、人間関係にひびが入ったり信頼関係が崩れたりするなど、取り返しのつかない事態に陥るかもしれない。

本書は、後悔しないために怒りをコントロールする「アンガーマネジメント」の指南書だ。著者は、日本アンガーマネジメント協会理事である戸田久実氏。これまでアンガーマネジメントに関する多くの書籍を執筆し、中国や台湾など海外でも翻訳出版されている。

本書では怒りに関するよくある悩みやシチュエーションとその対策をテンポよく紹介する。「感謝が足りない相手にイライラしてしまう」「同じ文句を繰り返す友人の話を聴くのにうんざり」など、目次から怒りの原因に合わせて対応策を探すことも可能だ。また、初級・中級・上級に分かれているため、ステップアップして「怒りの扱い方」を学ぶことができる。

繰り返し本書で述べられているのが、イライラや怒りを感じることはごく当たり前の感情であることだ。大事なのは、その怒りとのつき合い方である。怒りを感じたらそれを抑えるのではなく、コントロールする。怒りで後悔しないためにも、まずは本書を手に取ることをおすすめしたい。

ライター画像
中山寒稀

著者

戸田久実(とだ くみ)
アドット・コミュニケーション(株)代表取締役
一般社団法人日本アンガーマネジメント協会理事
立教大学卒業後、大手企業勤務を経て研修講師に。銀行・生保・製薬・通信・総合商社などの大手民間企業や官公庁で「伝わるコミュニケーション」をテーマに研修や講演を実施。対象は新入社員から管理職、役員まで幅広い。
講師歴29年。「アンガーマネジメント」や「アサーティブコミュニケーション」「アドラー心理学」をベースとした「言葉がけ」に特化するコミュニケーション指導に定評があり、これまでのべ指導数は22万人に及ぶ。近年では、大手新聞社主催のフォーラムへの登壇やテレビ、ラジオ出演など、さらに活躍の場を広げている。
著書に『日経文庫 アンガーマネジメント』(日本経済新聞出版)、『アンガーマネジメント 怒らない伝え方』『アドラー流 たった1分で伝わる言い方』(以上、かんき出版)、『働く女の品格』(毎日新聞出版)『マンガでやさしくわかるアンガーマネジメント』(日本能率協会マネジメントセンター)など多数ある。

本書の要点

  • 要点
    1
    怒りは自然な感情で、怒ること自体は悪いことではない。「怒ること」「怒る必要がないこと」を区別し、怒りを適切にコントロールすることが大切だ。
  • 要点
    2
    怒りが生じたら、まずは6秒をやり過ごそう。そうすることで理性が働き、衝動的な行動は抑えられる。
  • 要点
    3
    過去の許せない出来事には、「ミラクルデイエクササイズ」が有効だ。怒りの問題がすべて解決した日をイメージすることで自分が目指すべきものがわかり、気持ちも上向きになる。

要約

【必読ポイント!】「怒り」の仕組み

アンガーマネジメントで上手に「怒り」とつき合う
monzenmachi/gettyimages

「怒り」を感じることに罪悪感を抱く人は多い。しかし、怒りは誰もが持っている自然な感情だ。心身の安心、安全が脅かされそうになったときに生じる、身を守るための「防衛感情」ともいえるだろう。

怒ること自体は悪いことではない。問題なのは、後悔するような悪い怒り方をした場合だ。「怒ること」と「怒る必要がないこと」を区別し、適切に対応することが重要だ。

怒りを感じる対象はさまざまだが、わたしたちそれぞれが持つ「べき」が原因である。「べき」は、理想や願望、譲れない価値観などを表しており、それが裏切られると怒りが生じる。価値観が同じ人は存在しない。そのため、互いの価値観の違いから怒りが生じてしまうのだ。

「怒る」「怒らない」を決めるには、自分の「べき」の許容範囲を明らかにし、境界線を明確にすることが大切だ。具体的には、自分の「べき」と同じである「許せるゾーン」、イラっとするが許容できる「まぁ許せるゾーン」、そして許容できないレベルの「許せないゾーン」の3つに分ける。また、境界線を広げる努力をしたり、機嫌によって境界線をコロコロ変えたりしないようにしたい。そして、その境界線を相手に伝える努力をすることで、互いの「べき」のズレはなくなっていく。

「アンガーマネジメント」とは、怒りで後悔しないために、必要なときに適切に怒り、怒る必要がないときは怒らないことを目指す心理トレーニングである。継続していけば、怒りを上手に扱えるようになるだろう。

初級編:小さな怒りをしずめる練習

怒りを「お願い」に変える

自分が相手に何かしてあげたとき、感謝やお礼の言葉がないとがっかりするものだ。虚しさや怒りを感じることもあるだろう。しかし、どれだけ感謝を表すかは人それぞれのため、感謝の言葉を期待しすぎないことが大切だ。

相手が「やってもらって当たり前」と思っているタイプなら、「せめてありがとうは言ってほしい」と伝えるのも選択肢となる。「この人は感謝が足りない人だ」と嫌な態度をとったり、ほかの人に悪口を言ったりするのは、自分の評価を下げるため控えたい。

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要約公開日 2024.06.17
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