AI分析でわかった トップ5%社員の読書術
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出版社
ディスカヴァー・トゥエンティワン

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出版日
2025年03月22日
評点
総合
4.0
明瞭性
4.0
革新性
4.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

本当はもっと読書がしたい。時間ができたら読もうと思いながら、すっかり後回しにしてしまっている……本書はそんな人におすすめしたい一冊だ。

著者の越川慎司氏は『世界の一流は「休日」に何をしているのか』などのベストセラーで知られる経営者だ。マイクロソフトの役員を務めたのち、現在は週休3日・リモートワーク・複業(専業禁止)というユニークな働き方を実践する株式会社クロスリバーの代表取締役として、800社以上の働き方改革を支援している。各企業で突出した成果を出し続けるトップ5%社員(以下、5%社員)の行動習慣をまとめた「トップ5%」シリーズは鉄板の人気で、これまで4作が刊行されている。

本書ではそんな越川氏が、5%社員の読書術をまとめた一冊だ。実に累計3.4万時間をかけて、5%社員の本の読み方と、本から得た学びを成果に繋げる方法を調査・解析してきたという。“読書嫌い”だった越川氏は、調査の過程で年間300冊以上の読書を習慣にするようになったそうだ。

本書では、5%社員の読書術が惜しみなく明かされる。5%社員は年間43.2冊読む、本選びでは5:2の割合を意識する、1月と4月は薄い本を読む……どれも驚きの結果だ。

忙しくて本が読めない人も、なんとか時間を捻出してこの本を読み切ってほしい。そうすればきっと、読書モチベーションが急上昇し、忙しい中でもどんどん読めるようになるはずだ。

著者

越川慎司(こしかわ しんじ)
株式会社クロスリバー 代表取締役。
国内外の通信会社勤務を経て、2005年にマイクロソフト米国本社に入社。のちに日本マイクロソフト業務執行役員としてPowerPoint、Excel、Microsoft Teamsなどの事業責任者を歴任する。2017年に働き方改革を支援する株式会社クロスリバーを設立。メンバー全員が週休3日・リモートワーク・複業(専業禁止)を実践。800社以上の業務改善、会議改革、事業開発を支援。京都大学など教育機関で講師を務める他、企業や団体のアドバイザーを務める。オンライン講演・講座は年間300件以上、受講者満足度は平均96%。PIVOTやテレビ東京「円卓コンフィデンシャル」などメディア出演多数。Voicy「トップ5%社員の習慣ラジオ」が好評放送中。著書に『AI分析でわかったトップ5%社員の習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン刊)シリーズ全5作、『世界の一流は「休日」に何をしているのか』(クロスメディア・パブリッシング刊)など。著書累計31冊。「トップ5%社員はどのように大量の本を読み、どう成果に繋げているのか?」を累計3.4万時間かけ、6年間にわたって調査・解析。その成果が本書に結実した。調査過程で著者自身も“読書嫌い”から、年間300冊以上の読書を習慣にする変化を遂げている。

本書の要点

  • 要点
    1
    各企業で成果を出し続ける「5%社員」962名を調べると、年に平均で43.2冊の読書をし、うち63%は35冊以上読んでいた。それに対して、一般のビジネスパーソンは、年間平均2.4冊だ。
  • 要点
    2
    5%社員は、自分の専門分野や課題に対応する本を5冊選んだら、2冊は偶然の出合いや新しい分野の本を選んでいる。視野が狭まるのを防ぎ、新しいアイデアや発想を生みやすくするためだ。
  • 要点
    3
    5%社員の87%は、本を読み終えた後10分以内にアウトプットし、読書の効果を最大限に引き出す。「3I」のフレームワークを活用し、読書で得た学びを積極的にアウトプットしよう。

要約

5%社員の読書量

年間43冊読む5%社員、2冊の一般社員
ディスカヴァー・トゥエンティワン提供

各企業で成果を出し続けるトップ5%社員(以下、5%社員)962名を調べると、年に平均で43.2冊の読書をし、うち63%は35冊以上読んでいた。年間平均2.4冊の一般のビジネスパーソンと比べると、5%社員がいかに多く読んでいるかがわかるだろう。

5%社員が多忙な中でも読書の時間を生み出せているのは、他の何かをやめたからだ。通勤時間にはゲームやSNSの代わりに読書をする。休日の午後には、買い物に行く代わりに図書館に立ち寄ってみる。そんな小さな変化の積み重ねが、やがて大きな習慣の変化につながっていく。

なぜ「忙しいときこそ読書する」のか?

なぜ5%社員は読書を重要視するのか。

読書をしたいができていないビジネスパーソン1.8万人を調査したところ、読書ができない理由の圧倒的1位が「時間がない」だった。

ビジネスパーソン17.3万人へのアンケートでは、96.4%が「忙しい」と回答。ちなみに5%社員は96.1%が忙しいと感じており、全体平均とさほど変わらない。忙しいのは5%社員もその他の社員も同じだ。

しかし、忙しくても読書を欠かさないのが5%社員だ。

年に50冊近く読書する5%社員にどのようなときに読書するのかを尋ねると、「時間があるとき」と答える人は24%だけで、「忙しいときこそ読書する」と回答する人が75%もいた。

5%社員たちに個別ヒアリングしたところ、「読書は、自分の時間を取り戻す手段」だという回答があった。本の世界に没頭することでストレスを発散している人、読書を通じて業務プロセスを改善しようとする人、本を読んで「何のために働いているのか? そもそもどうありたいのか?」を自問する人もいた。

読書は時間を奪うものではなく、自分自身を取り戻すための有効な手段であると言える。

5%社員の本の選び方・読み方

本選びは5:2の法則で

5%社員の本の選び方は特徴的だ。自分の専門分野や課題に対応する本を5冊選んだら、次の2冊は偶然出合った本や新しい分野の本を選んでいる。これは、知識の深化と拡大を同時に促進する効果的なアプローチだ。

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要約公開日 2025.05.07
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