チームがまとまるリーダーは「何を願うか」聞き、バラバラのリーダーは「何をするか」言う。
コミュニケーションの核心は「聞く」ことである。部下に対して「どんな仕事をしたいか」「どんなアイデアがあるか」と問いかけてみよう。
ここで重要となるのが「エンゲージメント」という考え方だ。エンゲージメントが高い状態とは、「自分が成功・成長できればOK」という姿勢ではなく、「自分の働きでチームや会社に貢献したい!」と感じている状態を指す。
リーダーの使命はエンゲージメントの高いチームを作ることであり、そのために有効な手段が「聞く」なのである。
エンゲージメントを高めるために必要なのは、「何をするか」ではなく「なぜするか」を語ることだ。すなわち、「自分たちは誰のためにこの仕事をするのか」という「存在意義」を示すことである。
とはいえ、あまり構える必要はない。気軽に「私たちの商品とサービスは、どんな社会問題を解決できるか」と問いかけてみてはどうだろう。
もっと気楽なテーマでも効果はある。あるお菓子メーカーでは、「自社商品の中でどのお菓子が1番好き?」という話題を出したところ大いに盛り上がり、普段は口数の少ない社員までもが商品への愛情や入社の動機を熱く語って、新たな提案まで出てきたという。
リーダーは、メンバーの「願い」を引き出そう。そのためにも、「どうなってほしい?」「どんなことが好き?」と問いかけ、部下の個人的な価値観に耳を傾ける必要がある。
チームがまとまるリーダーは部下への「聞く」を積み重ね、バラバラのリーダーは部下の事情を知ろうとしない。
エンゲージメントを高めるうえでもう1つの極意は、「聞く」を積み重ね、「小さな信頼」を着実に得ることである。
3,400冊以上の要約が楽しめる