シンプルに考える

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出版社
ダイヤモンド社

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定価
1,650円(税込)
出版日
2015年05月28日
評点
総合
4.2
明瞭性
4.5
革新性
4.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

「ビジョンはいらない」「モチベーションは上げない」「イノベーションは目指さない」。これが、LINEを世界数億人のユーザーを誇るグローバルサービスにした立役者の言葉だと知ったら驚く人もいるのではないだろうか。

著者の森川氏は、2015年3月までLINE株式会社の社長を務め、ネットの動画メディアを運営するC Channel株式会社を起業した。本書は、LINEという画期的なサービスを育ててきた森川氏の、シンプルな「経営で成功する本質」をまとめた第一作である。森川氏はこう断言する。「ビジネスの本質は、ユーザーが本当に求めているものを提供し続けること」。そのために、森川氏は、ユーザーのニーズに応える情熱と能力を持つ社員だけを集め、彼らの能力が最大限に発揮される環境づくりに注力してきたという。冒頭の言葉は、一見、これまでの常識に反するが、本書を読めば、うなずける点が多くあるのではないだろうか。「自分の感性で生きる」「ライバルではなく、ユーザーだけを見る」「覚悟を持って過去の成功を捨てる」。こうしたシンプルなメッセージと、その実行の記録をたどることで、迷いや甘えが消え、ビジネスを成功させるヒントを多く得られるはずだ。新しい商品やサービスを開発する方はもちろん、組織の力を最大化させたいと考える経営者やマネージャー層にもぜひ読んでいただきたい一冊である。

ライター画像
松尾美里

著者

森川 亮(もりかわ・あきら)
1967年神奈川県生まれ。1989年筑波大学卒業後、日本テレビ放送網に入社。幼少時から一貫して音楽を続けてきたこともあり、音楽番組の制作を希望するもコンピュータシステム部門に配属。本格的にコンピュータを学ぶ。インターネットの登場に刺激を受け、ネット・ビジネスに傾倒。ネット広告や映像配信、モバイル、国際放送など多数の新規事業立ち上げに携わる。仕事のかたわら青山学院大学大学院にてMBAを取得。2000年にソニー入社。ブロードバンド事業を展開するジョイントベンチャーを成功に導く。2003年にハンゲーム・ジャパン株式会社(後にNHN Japan株式会社、現LINE株式会社)入社。4年後には日本のオンライン・ゲーム市場でナンバーワンとなる。2007年に同社の代表取締役社長に就任。2015年3月にLINE株式会社代表取締役社長を退任。顧問に就任した。同年4月、動画メディアを運営するC Channel株式会社を設立、代表取締役社長に就任。

本書の要点

  • 要点
    1
    ヒット商品をつくり続ける「すごい人」たちの共通点は、自分の感性を信じ、職場の空気を読まず、ユーザーのニーズをシンプルに追求する点である。
  • 要点
    2
    ビジョンを掲げると、それに縛られてしまう。未来を予測するよりも、目の前のことに集中し、ニーズに変化の兆しはないかと神経を研ぎ澄ますことのほうが重要である。
  • 要点
    3
    イノベーションを目指すことで、かえってイノベーションが遠ざかってしまう。ユーザーにとっての価値を極限まで追求した先に、イノベーションが生まれる。

要約

ビジネスは戦いではない

ビジネスのシンプルな本質とは?

ビジネスを取り巻く環境はめまぐるしく変化し続けている。「明日、何があるかわからない」という不安を消そうとするのではなく、不安だからこそ自分なりに先を見通す努力をして、変化に素早く対応する必要がある。

ビジネスの本質とは、「求める人と与える人のエコシステム(生態系)」である。お腹がすいた人においしい料理を出す。手持ちぶさたな人に手軽なゲームを提供する。人々が求めているものを感じ取り、それを具体的な形にする技術を磨き続け、ニーズの変化にいち早く対応することができれば、どんな時代でも生きていけるはずだ。

ユーザーが真に求めているものを生み出すために集中することがビジネスの成功につながる。

会社は「人」がすべて
AlexRaths/iStock/Thinkstock

会社は、「人」がすべてである。どんな人が働いているかによって企業文化が決まり、企業の盛衰が決まる。

LINE株式会社は、採用には慎重を期している。「ユーザーのニーズに応える」こと以外をモチベーションにする人が紛れ込んでしまわないように、大量採用を避け、一人一人の「人物」を見極める必要があると考えているからだ。面接での見極めのポイントは、目をキラキラさせながら「どんな仕事をしたいのか」「自分をどう活かしたいのか」を語れるかどうかや、謙虚にさらなる成長を求めているかどうかという点である。

本当に優秀な人が求めているのは、お金でも地位でもなく、業界トップの「すごい人」と一緒に働くことである。社内に「すごい人」がたくさんいれば、自然と優秀な人を引き寄せる。採用戦略の根幹は、優秀な社員が能力を思う存分発揮できる環境を整えることだといえる。

【必読ポイント!】 自分の「感性」で生きる

「すごい人」の共通点

LINE株式会社でヒット商品をつくり続ける「すごい人」たちの共通点は、自分の感性を信じ、自分が「面白い」と思うものを追求しているところだ。様々なゲームをやり尽くし、気になるアプリを片っ端からダウンロードして試す。だからこそ、モノの良し悪しがわかり、感性がどんどん磨かれていく。ユーザーの気持ちに思いを馳せながら、自分の感性を追求すれば、自然とユーザーに喜ばれるものに近づいていくのだ。

著者が企画の採択で重視するのは、つくり手の「これが面白い」というウソ偽りのない「実感」が込められているかどうかである。ヒット商品を生み出し続ける人たちの企画には、この実感が必ず込められている。

また、「空気を読まない」のも「すごい人」たちの共通点である。彼らは上司や仲間に臆することなく自分の意見を述べ、ときにはダメ出しをすることもある。それは、彼らが職場で批判されることよりも、ユーザーのニーズからズレることを恐れているからである。ユーザーが求めているものから、ほんの「1ミリ」ズレただけでも、つくり上げたプロダクトは相手にしてもらえないというマーケットの厳しさが骨身に沁みているのだ。職場の空気を読まず、ユーザーのニーズをシンプルに追求する人だけが、ずば抜けた結果を出せる。

「何もない」から鍛えられる
vaeenma/iStock/Thinkstock

ビジネスにおいて、ヒト・モノ・カネなどのリソースはいつも足りないのが現実だ。大切なのは、その中でいかに知恵を絞って結果を出すかである。

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