子どもが「読書」に夢中になる魔法の授業

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子どもが「読書」に夢中になる魔法の授業
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子どもが「読書」に夢中になる魔法の授業
出版社
かんき出版

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定価
1,540円(税込)
出版日
2015年04月22日
評点
総合
4.0
明瞭性
4.0
革新性
4.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

子どもたちに読書力を身につけてほしい、読書が好きになってほしいと願う親や教育関係者は多くいるだろう。この本は、アメリカの気鋭の国語教師がたどりついた、子どもたちが心の底から読書好きになれる方法を披露する本である。

一度読書に対して苦手意識を持ってしまうと、それを克服するのは難しい。が、「おもしろかった」と満足して読み終えるという経験を積み重ねていけば、誰でも読書好きになれるというのが著者の考えだ。

著者のクラスの子どもたちは、年間40冊本を読むという目標が与えられる。だが、著者の教師としてのスタンスはあくまで、子どもに好きな本を選ばせ、自主的に読むことをサポートするというものだ。子どもが本を読み終わった後は、感想文や内容のまとめを書かせたりはしない。ただ、読み終わってからみんなの前で本の内容を話してもらう。そうすることで、知識を深め、読書仲間としてのクラスメイトとのコミュニケーションを楽しんでもらう。

そうした方針を実行するために、どのように子どもたちと接するのかという実例が豊富なことも、本書の魅力である。

著者自身もたいへんな読書家で、子どもの本も積極的に読んで、子どもたちとの読書談義を楽しんでいる。本が大好きで、その喜びや楽しさを伝えたい、本を読んで感じたことやおすすめの本を共有したい、みんなに本を好きになってもらいたいとの強い思いが本書から感じられる。本を子どもに手渡すときの指南書となる一冊である。

ライター画像
山下あすみ

著者

ドナリン・ミラー
アメリカ・テキサス州の国語教師。小学生の子どもたちに読書の楽しさを教えている。慣習にとらわれない自由な国語教育がブログを通じて話題になり、講演やワークショップなど、全米各地で引っぱりだこに。子どもたちが一斉に同じ本を読んでテストをやるという従来の教育に異を唱え、「好きな本を」「年間40冊以上」読むという方針で高い成果を上げてきた。
2010年度にはテキサス州ベストティーチャー賞の最終候補に選ばれた。2013年5月には日本に招かれ、名古屋外国語大学で講演をおこなっている。
著者の多読メソッドは、子どもたちを読書好きにするだけでなく、州の統一テストでトップクラスの成績を上げさせることに成功している。

本書の要点

  • 要点
    1
    上から押さえつけて命令しても読み書きの技術は身につかない。子どもが主体的に読書を練習し、技術を磨くことが必要なのである。子どもたち自身が選んだ本を否定せず、読みたい本を自由に選ばせてあげよう。
  • 要点
    2
    子どもたちにはさまざまな本に出会えるチャンスを作り、毎日本を読める環境を与えよう。
  • 要点
    3
    好きな本を読ませるが、子どもが何を読んでいるのかを大人は把握する必要がある。
  • 要点
    4
    順調に進んでいるのか、合わない本ばかり選んでしまっていないか、早めに気づいて必要に応じた導きをする必要がある。

要約

【必読ポイント!】 魔法の授業のはじめ方

命令しても読み書きの技術は身につかない
©iStock.com/ jaimax

通常、学校の国語の授業ではみんなで同じ本を読み、みんなで決まった課題をこなす。それが昔ながらのやり方で、著者も教師になった頃は全く同じことをしようとしていた。

しかし、これでは1年間で読める文章量は微々たるものにしかならない。読書を楽しめるようにもならない。子どもが文章を読み、読み書きの技術を身につけるために必要なことは、座って授業を聞くことではなく、主体的に練習をすることだ。職人の弟子がそれぞれ技術を磨くのと同様に、上から命令されてするのではなく、主体的に各自が練習し技術を磨かねばならないのである。

大人がやるべきことは、教壇に立って知識を垂れ流すことでなく、子どもが自ら学ぶための情報源になり、子どもが学びやすいように適切な導きをすることだ。そうして彼らが自分の力で文章を読んだとき、はじめて読解力は自分のものになる。

教室を読書のワークショップに

著者は、実践を通じて技術を磨く場所にするために、教室を読書のワークショップに変身させた。その方法は、本を読むためのまとまった時間を確保すること。読む本は課題図書を押しつけるのではなく、子どもに選ばせてあげること。本を読んだら、感想を発信すること。読書仲間であるクラスメイトと、本の理解を深めること。スムーズに学習を進められるよう手順をしくみ化することだ。

著者の授業では、年間40冊を読むという目標を決めている。新しいクラスの最初の授業では、まず子供たちに本棚から好きな本を探してもらう。本を選ぶ手がかりとして、ジャンルごとのブックリストを用意し、各ジャンルから決まった冊数を読むという課題を与えている。さらに、読書ノートを渡し、読んだ本の記録をつけてもらっている。読んだ本は、感想文などを書かせるかわりに、みんなの前でおもしろかったポイントを話してもらう。当たり前のように本を自分で選ばせ、読んでもらうと教室中が活気づき、子どもたちがどんどん自分から本に手を伸ばすようになるのだ。

読書を通じて子どもたちは旅に出る
©iStock.com/ edgelore

読書とは、「頭」と「心」の冒険である。読書の旅に出るのは、子どもたち自身だ。大人の役目は、冒険の準備を整えてあげること、そして

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