すごいメモ。

仕事のスピード・質が劇的に上がる
未読
すごいメモ。
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仕事のスピード・質が劇的に上がる
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すごいメモ。
出版社
かんき出版
出版日
2016年01月20日
評点
総合
4.2
明瞭性
4.0
革新性
4.0
応用性
4.5
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おすすめポイント

「見やすいメモの取り方がわからない」。「メモを取ったはいいけれど、その後見返したことがない」。こうした経験をしている人は多いだろう。本書ではコピーライターとして数々の素晴らしいアイデアを生み出してきた著者が、20年以上にわたり改良を重ね、自らも実践してきたメモ術を余すことなく紹介している。前述の悩みもこの1冊を読めばあっという間に解決することだろう。さらには、メモは単なる過去の記録ではなく、「未来の自分」に向けたメッセージなのだと、発想転換がなされるはずだ。

本書で解説されているメモ術は、「まとメモ」「つくメモ」「つたメモ」の3つに大別される。「まとメモ」は情報を上手にまとめて仕事の効率を高めるメモであり、簡単な記号を使い、吹き出しを書くだけで見やすいメモが完成する。つづいて「つくメモ」は、既存のアイデアを組み合わせて斬新なアイデアを生むためのメモを指す。「つくメモ」を活用すれば1時間に100個のアイデアを出すことも夢ではない。また、「つたメモ」は伝えたい情報が的確に相手に伝わるためのメモである。著者は、読み手に注目してもらえる見出しのつけ方から、耳目を集めるスピーチの裏技まで、具体的なメモ例とともにわかりやすく伝授する。

本書には実際に手を動かしてメモを書く部分もあるので、メモ帳を片手に取り組んでいただくと、よりいっそう内容の理解が深まるはずだ。著者が編み出した「小西メソッド」の威力をぜひ実感してほしい。

ライター画像
和田有紀子

著者

小西 利行(こにし・としゆき)
POOL inc.代表/コピーライター/クリエイティブ・ディレクター/劇作家/絵本作家。
1968年生まれ。京都府出身。大阪大学卒業後、1993年に株式会社博報堂入社。2006年に独立し、POOL inc.を設立。「伝わる言葉」を掲げ、CM制作から商品開発、都市開発までを手がける。
主な仕事に、サントリー「伊右衛門」「ザ・プレミアム・モルツ」、TOYOTA「もっとよくしよう」、ライザップ、PlayStation4「できないことが、できるって、最高だ」キャンペーンなど。また新商品開発にも多数携わり、ハウス「こくまろカレー」や「伊右衛門」、ザ・プレミアム・モルツ「マスターズドリーム」、ロート製薬「SUGAO」などのヒット商品を量産。数々の店舗、商業ビルなどのプロデュースも行い、2008年「イオンレイクタウン」のクリエイティブ・ディレクションで、国際SC協会世界大会にて日本初となる「サステナブルデザインアワード」最高賞を受賞。「一風堂」国内&世界戦略プロデュース、吉野家、バーニーズ・ニューヨークなどのブランディングを手がけている。CLIO、ONE SHOWなどの海外広告賞を多数受賞。著書に、『伝わっているか?』(宣伝会議)がある。
本書は、著者がこれまでの二十数年間のキャリアのなかで培い、現在の仕事を支えている「メモ術」についてまとめた1冊。

本書の要点

  • 要点
    1
    メモはその時取って終わりではなく、考えるきっかけを未来の自分へ残すためのものである。
  • 要点
    2
    人間の記憶は時間とともに必ず風化してしまうものなので、記憶力に頼らずその時の状況が一瞬で思い出せるようなメモを書くことが重要である。
  • 要点
    3
    本書では、情報を整理するためのメモ術だけでなく、メモを使って新たなアイデアを生み出し、人にうまく情報を伝えるためのメモ術も紹介されている。

要約

【必読ポイント!】 仕事を効率化するメソッド「まとメモ」

未来の自分にポイントを「〇」で教える

どんなにたくさん情報があっても、使えない情報はゴミ同然と言ってもよい。「まとメモ」は、洪水のような大量の情報を整理し、未来の自分が情報を活用できるようにするためのメソッドだ。

一番簡単な方法は、メモに「〇」をつけることである。「〇」をつけて見るべきポイントを明確にしておくと、後からメモを見返したときに混乱しないし、自然と重要なポイントに目が行く。ただしこの方法にはいくつかルールがある。

まず、「〇」の数は1つのメモに最大3つまでにするのが望ましい。あれもこれも大切だからと「〇」をつけすぎると、結局どれが重要なのかわからなくなってしまうからだ。

ルールの2つ目は、どこかに書いてあることには「〇」をつけないことである。企画書など、すでに文書になっているものは、元の文章を見ればよいので、わざわざメモする必要はない。むしろ、自分が大切だと思った考えや後で調べる必要のあることなど、書いておかないと忘れそうなことに「〇」をつけるのがよい。

ルールの3つ目は、疑問点には必ず「〇」をつけることだ。「これはなぜか?」というシンプルな疑問こそが、未来の自分に考えるきっかけを与え、真の課題をあぶり出すことにつながるからである。

混沌としたメモに「矢印」で秩序を
phototechno/iStock/Thinkstock

「どういった順序で考えればよいかわからない」「考えることが多すぎる」。こうした状況を解消するには、矢印「←」を使ってメモに秩序をもたらすのが効果的だ。ランダムに置かれた情報を矢印でつなぐだけで、情報同士の関係性が明確になり、理解しやすくなる。また、このメモを他人が読む場合にも、矢印を追いながら読み進めることで論理的に理解できる上、徐々に結論に近づいている気持ちになり読む快感も増すという効果がある。さらに、何気なく矢印でつないでみた2つのものの関係性に、思わぬ矛盾を発見できるというメリットもあるのだ。

一目で理解、「記号」を活用

視覚的に理解しやすい記号を多用することで、見やすいメモをつくることができる。対立するものには「VS」、わからないことには「?」、対比物には「⇔」などと、自分にとってわかりやすく使いやすい記号を用いてみよう。

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要約公開日 2016.06.28
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