分類脳で地アタマが良くなる の表紙

分類脳で地アタマが良くなる

頭の中にタンスの引き出しを作りましょう


本書の要点

  • 分類は、対象を「俯瞰→細分化→抽出」する作業であり、対象の違いに気づくために情報を意識してインプットすることが重要だ。

  • 考える対象をヨコ方向に広げていくヨコ思考は、分類の切り口を見つけるきっかけになるので、分類するためには重要な役割を果たす。

  • 分類対象を俯瞰するときには、頭の中に大きなタンスをイメージする方法が有効だ。そして、インプットした情報を細かく仕分け、似たものを近くにしまうようすを想像してみよう。

1 / 4

分類とは何か

決断には分類が必要

chochowy/iStock/Thinkstock

分類とは、似て非なるものの違いを発見して、分けていくことだ。対象の違いに気付くためには、「情報をインプットする段階」が重要である。分類することが苦手な人は、対象の印象に残るポイントを意識していない。対象をぼんやりと見てしまうため、どこに違いがあるのかわからないのだ。しかし、どれだけ似ている物同士だとしても、必ず違いはある。

そもそも私たちは、何かを決断するためには選択をしなければならない。たとえば服を買うときは、店の服の中から、何かしらの服を選択することで決断となる。選択する前には必ず分類が必要だ。「シャツを買うのか、パンツを買うのか」を選ぶ前に店のアイテムを分類し、好みの柄を選ぶためにシャツを分類していなければ、選択のために時間とエネルギーを無駄に消費する。そこで常日頃どんな情報に触れたときでも、インプットするときに意識して頭の中で違いを言語化し、分類していく。そのクセを身につけるだけで、効率よく決断できるようになる。

はじめに俯瞰して、最後に抽出する

分類することは、「俯瞰→細分化→抽出」の繰り返しでもある。俯瞰からスタートする理由は、全体を俯瞰しないと、分けることも選択することもできないからだ。たとえば、「ヨーロッパの好きな国をランキングにして欲しい」と頼まれたとしよう。そのとき、「ヨーロッパとは、どこの国々を指すのか」がわからなければ、どこまでの範囲を分類対象とするのか、と悩んでしまう。対象を分けやすくするために、まずは全体を俯瞰していくことが必要なのだ。

分類したものをアウトプットすれば、創造的な表現となる。たとえば、花の絵を描く場面を想像してほしい。

もっと見る
この続きを見るには...
残り3244/3947文字

4,000冊以上の要約が楽しめる

要約公開日 2016.06.09
Copyright © 2025 Flier Inc. All rights reserved.

一緒に読まれている要約

どうして? 自分に聞く力で問題解決!
どうして? 自分に聞く力で問題解決!
石田淳冨山真由
水平思考の世界
水平思考の世界
エドワード・デボノ藤島みさ子(訳)
いつも余裕で結果を出す人の複線思考術
いつも余裕で結果を出す人の複線思考術
齋藤孝
ハーバード あなたを成長させるフィードバックの授業
ハーバード あなたを成長させるフィードバックの授業
花塚恵(訳)ダグラス・ストーンシーラ・ヒーン
ずるい考え方
ずるい考え方
木村尚義
ボールド 突き抜ける力
ボールド 突き抜ける力
土方奈美(訳)ピーター・H・ディアマンディススティーブン・コトラー
ENIAC
ENIAC
ThomasHaighMarkPriestleyCrispinRope土居範久(監修)羽田昭裕(訳)川辺治之(訳)
逃げる自由
逃げる自由
為末大

同じカテゴリーの要約

頭の中がどんどん言葉になる瞬間言語化トレーニング
頭の中がどんどん言葉になる瞬間言語化トレーニング
荒木俊哉
キーエンス 最強の働き方
キーエンス 最強の働き方
齋田真司
なぜ働く?誰と働く?いつまで働く?
なぜ働く?誰と働く?いつまで働く?
有山徹
無料
正しい答えを導く質問力
正しい答えを導く質問力
山口拓朗
伝わるコツ
伝わるコツ
山本渉
できるリーダーが意思決定の前に考えること
できるリーダーが意思決定の前に考えること
内田和成
頭のいい人が話す前に考えていること
頭のいい人が話す前に考えていること
安達裕哉
決定版 アドラー心理学がマンガで3時間でマスターできる本
決定版 アドラー心理学がマンガで3時間でマスターできる本
吉田浩岩井俊憲 (監修)
AI分析でわかった 仕事ができる人がやっている小さな習慣
AI分析でわかった 仕事ができる人がやっている小さな習慣
越川慎司
伝え上手になりたい
伝え上手になりたい
小川奈緒