分類脳で地アタマが良くなる

頭の中にタンスの引き出しを作りましょう
未読
分類脳で地アタマが良くなる
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分類脳で地アタマが良くなる
出版社
出版日
2015年10月03日
評点
総合
4.0
明瞭性
4.0
革新性
4.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

人間は、分類して思考しないと行動できない。普段「何も考えずにできている」と思っている動作でも、実はインプットした物事を分類して、アウトプットを繰り返している。たとえば「絵を描くこと」で考えてみると、対象物を見て(インプット)、どのような形なのか、何色なのか、などと頭の中で分類しているから、絵を描くこと(アウトプット)ができる。このように私たちは日常的に、物事を分類してから、決断し行動している。

一方、あらゆるモノのデジタル化が進んだことで、物事が人の思考を経なくても分類されていく現実がある。昔は紙のアドレス帳で管理していた電話番号が、パソコンやスマホで管理できるようになったことは、その最たる例だろう。手間が減り便利になった反面、考えて分類する機会が減り、人はじわじわバカになっていくのでは、と著者は危惧している。

「分類王」として世の中のありとあらゆる物事を分類してきた著者によれば、分類することを日々意識すると、自然と頭の回転が速くなり「地アタマが良くなる」という。また分類は難しいものではなく、誰もが分類脳(分類できるようになる能力)を育てることができる。

肝心なのは、「分ける」という行為を楽しむことだ。自身の持っている知識を、分類することでフルに活かせるよう、本書を参考に地アタマに効く分類をエンジョイしてみてはいかがだろうか。

ライター画像
流石香織

著者

石黒 謙吾
著述家・編集者・分類王
映画化された『盲導犬クイールの一生』はじめ、“分類王"としての『図解でユカイ』ほか、『2択思考』『エア新書』『ダジャレ ヌーヴォー』『カジュアル心理学』『短編集 犬がいたから』『CQ判定 常識力テスト』『ベルギービール大全』『ナベツネだもの』など、シリアスからカルチャーまで幅広いジャンルで著書多数。
プロデュース・編集した書籍も、『ジワジワ来る○○』シリーズ(片岡K)、『ナガオカケンメイの考え』(ナガオカケンメイ)、『負け美女』(犬山紙子)、『読む餃子』(パラダイス山元)、『ネコの吸い方』(坂本美雨)、『人が集まる「つなぎ場」のつくり方』(ナカムラクニオ)、『凄い! ジオラマ』(情景師アラーキー)など、ジャンル多彩に200冊以上。
全国キャンディーズ連盟代表。日本ビアジャーナリスト協会・副会長。草野球歴37年で年間40試合という現役プレーヤー。高校野球とビールと犬と笑いとキャンディーズ、そして熱いモノすべてを愛する。

本書の要点

  • 要点
    1
    分類は、対象を「俯瞰→細分化→抽出」する作業であり、対象の違いに気づくために情報を意識してインプットすることが重要だ。
  • 要点
    2
    考える対象をヨコ方向に広げていくヨコ思考は、分類の切り口を見つけるきっかけになるので、分類するためには重要な役割を果たす。
  • 要点
    3
    分類対象を俯瞰するときには、頭の中に大きなタンスをイメージする方法が有効だ。そして、インプットした情報を細かく仕分け、似たものを近くにしまうようすを想像してみよう。

要約

分類とは何か

決断には分類が必要
chochowy/iStock/Thinkstock

分類とは、似て非なるものの違いを発見して、分けていくことだ。対象の違いに気付くためには、「情報をインプットする段階」が重要である。分類することが苦手な人は、対象の印象に残るポイントを意識していない。対象をぼんやりと見てしまうため、どこに違いがあるのかわからないのだ。しかし、どれだけ似ている物同士だとしても、必ず違いはある。

そもそも私たちは、何かを決断するためには選択をしなければならない。たとえば服を買うときは、店の服の中から、何かしらの服を選択することで決断となる。選択する前には必ず分類が必要だ。「シャツを買うのか、パンツを買うのか」を選ぶ前に店のアイテムを分類し、好みの柄を選ぶためにシャツを分類していなければ、選択のために時間とエネルギーを無駄に消費する。そこで常日頃どんな情報に触れたときでも、インプットするときに意識して頭の中で違いを言語化し、分類していく。そのクセを身につけるだけで、効率よく決断できるようになる。

はじめに俯瞰して、最後に抽出する

分類することは、「俯瞰→細分化→抽出」の繰り返しでもある。俯瞰からスタートする理由は、全体を俯瞰しないと、分けることも選択することもできないからだ。たとえば、「ヨーロッパの好きな国をランキングにして欲しい」と頼まれたとしよう。そのとき、「ヨーロッパとは、どこの国々を指すのか」がわからなければ、どこまでの範囲を分類対象とするのか、と悩んでしまう。対象を分けやすくするために、まずは全体を俯瞰していくことが必要なのだ。

分類したものをアウトプットすれば、創造的な表現となる。たとえば、花の絵を描く場面を想像してほしい。

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要約公開日 2016.06.09
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