タイプがわかればうまくいく! コミュニケーションスキル

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タイプがわかればうまくいく! コミュニケーションスキル
出版社
総合法令出版

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定価
1,540円(税込)
出版日
2015年11月02日
評点
総合
3.5
明瞭性
3.5
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

誰にとっても、話しやすい相手とそうでない相手がいるものである。「何となく苦手」「どうして決めつけた言い方をするのだろう」「何を考えているかよくわからない」――そのモヤモヤの原因はさまざまだろうが、本書で紹介されている4つのコミュニケーションタイプを知れば、苦手な相手にどう接すればいいのかがはっきり見えてくる。

もちろん、誰もがきれいにこの4つのタイプに当てはまるわけではないだろう。しかし、4つのタイプの特徴を読んでいくと、確かに身近な人の顔が思い浮かぶ。「あの人はこのタイプだから、ああいう言い方はよくなかったのかな」などと、会話を振り返るうえで、本書はとても役に立つ。相手のタイプを知ることができれば、相手と接するときの心構えを変えることができる。そして、少しずつでも実践していくことで、徐々に人間関係に自信が持てるようになっていくはずだ。

コミュニケーションは「習わなくてもできる」と思いがちだが、周囲の人たちと関係を深めていきたいのであれば、そこには「めざすゴール」と「ステップ」を意識して設けるべきというのが本書の提言だ。本書を読み、自分と相手との状況に照らし合わせながら、どのようなコミュニケーションスタイルでいくべきか、考えを深めていっていただければ幸いである。素晴らしい人間関係は、そのまま人生の貴重な財産となるのだから。

著者

谷 益美(たに ますみ)
コーチ・ファシリテーター/Office123代表
1974年香川県生まれ。香川大学卒。
建材商社営業職、IT企業営業職を経て2005年独立。早稲田大学ビジネススクール、岡山大学で非常勤講師。NPO法人日本コーチ協会四国チャプター代表。NPO法人国際コーチ連盟日本支部顧問。専門はビジネスコーチング及びファシリテーション。企業、大学、官公庁などで年間150本超のファシリテーティブな場作りを行う。2015年、優れた講義を実施する教員に贈られる「早稲田大学 Teaching Award」を受賞。
著書に、『リーダーのための! ファシリテーションスキル』(すばる舎)がある。

枝川 義邦(えだがわ よしくに)
脳科学者/早稲田大学研究戦略センター教授
1969年東京都生まれ。東京大学大学院薬学系研究科博士課程を修了して薬学の博士号を得る。その後、大学における研究や教育のかたわら早稲田大学ビジネススクールにてMBAを取得。また、先導的な若手研究者の称号である早稲田大学スーパーテクノロジーオフィサー(STO)の初代認定を受ける。脳神経科学を専門とし、脳の神経ネットワーク解析や行動解析を研究テーマに進める一方で、経営学の視点から人材を活かした組織や社会の成り立ち、消費者行動なども研究している。早稲田大学ビジネススクールでは、マーケティングをはじめ、意思決定、モチベーション、リーダーシップ、クリエイティビティなど、経営学の土俵にあがるコンテンツを脳科学の視点で解説する講義の担当講師も務める。
著書に、『記憶のスイッチ、はいってますか~気ままな脳の生存戦略~』(技術評論社)、『「脳が若い人」と「脳が老ける人」の習慣』(明日香出版社)などがある。9月21日には新刊『「覚えられる」が習慣になる! 記憶力ドリル』を発刊予定。

本書の要点

  • 要点
    1
    コミュニケーションのスタイルは、「自己主張の強さ」と「感情の表し方」の2軸を基準に、大まかに4つのタイプに分けることができる。それぞれのタイプの特徴をきちんとおさえておくべきである。
  • 要点
    2
    何を正しいとするか、その価値観は人によって違う。その違いを認めながら、話を聞いたり、頼ったりすることで、相手との良好な関係は構築されるのである。
  • 要点
    3
    まずは笑顔や挨拶できっかけをつかみ、相手の話をしっかりと聞くことに徹するべきだ。そして、互いに理解度を高めていけば、徐々に関係は育っていく。

要約

【必読ポイント!】 4つのコミュニケーションタイプを知る

「自己主張」と「感情」を軸に考えよ
efetova/iStock/Thinkstock

一人ひとり性格が違うように、人のコミュニケーションのとり方にもさまざまなものがある。1970年代、社会学者デイビッド・メリルらは、「自己主張のしかた」と「感情の表しかた」という2つの軸で、人々のコミュニケーションタイプを4つに大別した。

まず、自己主張が強く、感情の表しかたが弱いのは、人に指示されるのが嫌いで自分がリーダーシップをとりたがる「ドライビングタイプ(現実派)」である。

次に、自己主張が強く感情の表し方も強いのは、何でも楽しみ行動力があるが、一方で飽きたり忘れたりするのも早い「エクスプレッシブタイプ(感覚派)」だ。

「エミアブルタイプ(協調派)」は、自己主張が弱く感情の表し方が強いという特徴をもっており、優しくて気配りができるものの、決断力には欠けるところがある。

そして、自己主張も感情の表しかたも弱いのが、「アナリティカルタイプ(思考派)」だ。アナリティカルタイプの人は、コツコツと継続的に物事をマイペースに進めることが得意で、その反面、人付き合いはやや苦手な傾向がある。

これらのコミュニケーションタイプに良し悪しは存在しない。あくまで、よりよいコミュニケーションをするうえでの指標にすぎないと留意する必要がある。

もちろん、すべての人をきれいに分類できるわけではない。相手のタイプを決めつけて、「だからあの人とは合わない」など、切り捨てる材料にしてはならない。

4つのタイプ別・上手なつき合い方
Rawpixel Ltd/iStock/Thinkstock

「ドライビングタイプ」は、主張がはっきりしていて、「違う」と思ったことにはストレートに自分の意見を伝える傾向がある。また、誰かに指示されることを嫌うため、必要な情報を与えたうえで、相手の判断に委ねるようにすると、スムーズに話がまとまりやすい。自分の肩書や実績をさりげなく伝えたうえで、教えを請うというスタンスで接するのが効果的だろう。いったん敵でないと判断すれば、物事をしっかりと進めてくれるのがこのタイプである。

「エクスプレッシブタイプ」は、話しやすくノリが良い人たちだ。素晴らしいアイデアを生みだしてくれることも少なくないが、話し合いがいったん終わるとすべて忘れてしまい、実現しないことも多い。そのため、今後に向けて話をつなげたいのであれば、すぐに具体的な予定を入れ、関係が続くように調整する必要がある。「エクスプレッシブタイプ」は、人そのものに興味をもつことが多い。自分のキャラクターが伝わるようにコミュニケーションすれば、良好な関係を築くことができるはずだ。

「エミアブルタイプ」は、みんなのサポート役となる、いわゆる「いい人」である。嫌なことがあってもなかなか言えずに我慢しがちなので、気遣いを忘れないように心がけたい。「エミアブルタイプ」は、他者の役に立つことに喜びを感じるので、感謝の気持ちを言葉で伝えることが、いい関係を築くうえで重要になる。

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