マネー・コネクション

あなたのビジネスを加速させる「戦略」の見つけ方
未読
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出版社
出版日
2017年05月12日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

経営者の95%は、目標を達成できない。なぜなら目標をもっていないからだ。

本書は「マーケティングの天才」ジェイ・エイブラハム氏の「101」(基礎ドリルの意)を忠実に訳したものである。基礎ドリルという位置づけにふさわしく、内容はあくまですべての人に通用する原理原則だ。だが、その中身は濃厚というほかない。目標を達成するためのマインドセットから具体的な戦術にいたるまで、ビジネスを成功に導くうえで必要なありとあらゆる「ルール」が網羅されている。

そしてそれは、あなたや周りの人たちの人生を豊かにするうえで必要な「ルール」でもある。すでにあるリソースを最大限に活かすべきという本書に通底した哲学は、自分と他者をもっと見つめなおすべきという著者からのメッセージだ。私たちが生きているのは、豊かな世界観を持つ者が経済的な意味での豊かさも手にする世界である。ビジネスのために人を犠牲にするようなやり方に疑問をもっているのならば、ぜひ本書を手に取ってみてほしい。1時間のコンサルティングに100万円単位を要求するエイブラハム氏が、なぜ成功するための「戦略」をここまで公開するのかも、納得できるようになるだろう。

本書を読みおえる頃には、ビジネスとは人生観を映し出すアートだと感じるようになるはずだ。モノクロのビジネスをカラフルなアートにしたいのならば、読むべき本はここにある。

著者

ジェイ・エイブラハム (Jay Abraham)
1949年、米国生まれ。実践マーケティングの巨匠。「フォーブス」誌が2000年に全米トップ5のビジネスコーチに選出。ウィリアム・エドワーズ・デミング博士から直接学び、隠れた資産の最大化などにより不況知らずの成長戦略を提示すると共に、ビジネス倫理の推進者として認知されている。

本書の要点

  • 要点
    1
    自分のビジネスが提供する、もっとも個性的で人を惹きつけるものを特定し、それに注力すべきだ。
  • 要点
    2
    新規クライアントを獲得するよりも、既存のクライアントを活用するほうが、はるかにビジネスを早く成長させてくれる。
  • 要点
    3
    自分のためにではなく、相手のために行動するというマインドをもつべきだ。
  • 要点
    4
    「この人はいつも自分を助けてくれる」と思ってもらえれば、クライアントは何度でもあなたのもとを訪れてくれる。
  • 要点
    5
    もっともお薦めのテクニックが「リスクリバーサル」だ。購入時に顧客が心理的に感じる「リスク」をあなたが負うのである。

要約

あなただけのUSPを見つけるために

強みを定義せよ
moodboard/moodboard/Thinkstock

ビジネスを築き上げる技術のなかで、もっとも重要なもののひとつが「差別化」だ。どんな分野であろうが、競合他社とはまったく違う何かを提供しなければならない。そのためにはまず、自分のビジネスが提供している、もっとも個性的で人を惹きつけるものを特定する必要がある。もしまったく思い浮かばないようであれば、それはUSPが定義されていないということだ。

USPとは「Unique Selling Proposition(ユニーク・セリング・プロポジション)」の略である。ビジネスにおいて大切なのは、価値があり、効果の期待できるUSPをひとつにしぼることだ。それは専門知識や技術かもしれないし、コストの面かもしれない。あるいは、時間を売りにすることもあるだろう。

いずれにせよ、成功をつかむためには、自分たちのもつ大きな強みをひとつ、明確に打ち出さなければならない。

可能性を引きだす

USPを定義したら、次は実践に移す番だ。名刺やメールの署名、会社のウェブサイトなど、書けるところすべてにUSPを表示しよう。見やすければ見やすいほど、多くの人の目に留まる。何度も見せることで、その言葉に隠されたメッセージに耳を傾けさせるのだ。

このとき、USPに「品質」のような漠然とした言葉を使ってはならない。ありきたりでつまらない表現を避け、特異的かつめりはりの効いたものをつくるべきだ。当然、嘘いつわりを並べるのは禁物である。現実的な範囲で、具体的な価値を提供するよう努めなければならない。

【必読ポイント!】 クライアントといかに接するか

既存のクライアントに目を向けよ

ビジネスをもっとも早く成長させる方法は、既存のクライアントを活用することだ。既存のクライアントに継続的に力を注ぐほうが、新規のクライアントを獲得するよりもずっとコストを低く抑えられるのは明白である。

だが、それにもかかわらず、既存のクライアントリストを掘りおこす重要性に気づいていない人がほとんどだ。現在抱えているクライアントこそが、あなたにとって最大の価値をもつ事業資産だと心得るべきである。

既存のクライアントとのビジネスを拡大する簡単な方法は、

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要約公開日 2017.06.17
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