テクノロジー4.0
「つながり」から生まれる新しいビジネスモデル

未 読
テクノロジー4.0
ジャンル
著者
大前研一
出版社
定価
1,728円
出版日
2017年02月24日
評点(5点満点)
総合
3.7
明瞭性
3.5
革新性
4.0
応用性
3.5
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レビュー

金融とテクノロジーを融合させたFinTech、GPSによる位置情報、あらゆるモノがインターネットにつながるIoT(Internet of Things)。近年、革新的なテクノロジーが生まれ、それらがつながり合うことで新たなビジネスモデルが次々と生まれている。こうした革新は「テクノロジー4.0」と呼ばれ、「インターネットの次に来る革命」として注目を集めている。

個別のテクノロジーについて知ることはもちろん大切だが、それだけでは十分ではない。著者の大前氏は、それぞれのテクノロジーがどのように関連し合っているかを理解し、ネットワーク全体を俯瞰する視点が大切だという。なぜなら、テクノロジー4.0とは、こうした革新の組み合わせによって加速しているものだからである。

では、テクノロジー4.0によって、どのようなビジネスが可能になるのか。それは私たちの生活をどう変えるのか。ビジネスパーソンとして、企業としてそれらにどう対応すればいいのか。本書はこういった課題を解決するためのヒントを、海外の最新事例をいくつも紹介しながら与えてくれる。

読後には、すでに自分がデジタルコンチネントに足を踏み入れていることに気づくだろう。格差は、気づかないうちにあっという間に開いていくものである。テクノロジー4.0の波に飲まれて世界に置き去りにされる前に、本書を読んで準備しておくことをお薦めする。

山田 宗太朗

著者

大前 研一(おおまえ けんいち)
株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役社長/ビジネス・ブレークスルー大学学長
1943年福岡県生まれ。早稲田大学理工学部卒業後、東京工業大学大学院原子核工学科で修士号、マサチューセッツ工科大学(MIT)大学院原子力工学科で博士号を取得。日立製作所原子力開発部技師を経て、1972年に経営コンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク入社後、本社ディレクター、日本支社長、常務会メンバー、アジア太平洋地区会長を歴任し、1994年に退社。以後も世界の大企業、国家レベルのアドバイザーとして活躍するかたわら、グローバルな視点と大胆な発想による活発な提言を続けている。現在、株式会社ビジネス・ブレークスルー大学大学院学長(2005年4月に本邦初の遠隔教育法によるMBAプログラムとして開講)。2010年4月にはビジネス・ブレークスルー大学が開校、学長に就任。日本の将来を担う人材の育成に力を注いでいる。

本書の要点

  • 要点
    1
    FinTech、位置情報、IoT(Internet of Things)といった革新的なテクノロジーが生まれ、それらがつながり合うことで新たなビジネスモデルが生まれている。こうした革新は「テクノロジー4.0」と呼ばれ、「インターネットの次に来る革命」として注目を集めている。
  • 要点
    2
    テクノロジーの媒介になるのはスマートフォンだ。スマホの中に新しい経済圏が生まれ、国という単位が無意味になり、企業や個人の間での新たな競争が始まる。
  • 要点
    3
    今後はテクノロジー4.0に対応できた企業だけが新たな事業機会を得られるだろう。

要約

テクノロジー4.0とは

テクノロジー4.0の背景

本書は、インターネットの次に来る革命とされている「テクノロジー4.0」について、その背景や仕組みを解説したものである。テクノロジー4.0とは、FinTechや位置情報、IoTなどのテクノロジーと、そのつながりが生み出す革新を指す。本書は、こうしたテクノロジーには具体的にどんな利点があり、どんなビジネスが生まれているのかを説明している。ビジネスモデルや経済のあり方を根本的に変えつつあるテクノロジー4.0。こうした変化の中で、企業はどのようなビジネスモデルを構築すべきなのだろうか。

そもそも、テクノロジー4.0が生まれた背景には、経済を形成する四つの要素がある。第一に、リアル経済である。これは私たちが目にする実体のある経済のことだ。第二に、ボーダレス経済である。これは国境を越えてヒト、モノ、カネが行き交う経済のことである。第三に、インターネットによる見えない大陸である。これはサイバー上の経済空間を指す。たとえば、アマゾンは見えない大陸の覇者と言えるだろう。第四に、マルチプルである。これは、企業の株価が今年の収益の何倍なのかを示し、マーケットでの企業の価値を表す指標のことだ。将来が有望な企業ほどマルチプルは高くなり、マルチプルが高いと、小さな会社でも大きな会社を買収することができる。

このように、企業の成長速度を加速させる方法が増えてきている。

テクノロジーのつながりを俯瞰せよ
a-image/iStock/Thinkstock

今後必要とされるのは、それぞれのテクノロジーのつながりを俯瞰することだと著者はいう。位置情報とIoTを組み合わせたり、IoTをベースとしたサービスでFinTechによる決済を使ったりすることで、新しいビジネスモデルが生まれている。

その端的な例は、スマホアプリを用いた配車サービスのUberである。Uberは2009年設立後、五年足らずでいきなり時価総額7兆円の巨大企業になった。急成長の背景には、配車を可能とする位置情報、データを解析して配車を効率化するビッグデータ、代金のやり取りにかかわるFinTechなど、技術革新の組み合わせがある。

このように、一つのテクノロジーを理解するだけではなく、いくつかのテクノロジーがどのようにつながってサービスやビジネスを形成しているかを知ることが重要だ。

広がる新たな格差

スマートフォン・セントリック
AlexandrRybitskiy/iStock/Thinkstock

すべてのテクノロジーはスマートフォンに集約されていく。これをスマートフォン・セントリック(Smartphone Centric)という。スマホを通じてテレビの視聴や写真・動画撮影、スケジュール管理、リアル店舗での支払い、残高照会、株や外貨の取引など、ありとあらゆることができる。

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テクノロジー4.0
未 読
テクノロジー4.0
ジャンル
経営戦略 産業・業界 グローバル テクノロジー・IT トレンド
著者
大前研一
出版社
定価
1,728円
出版日
2017年02月24日
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