勝間式 超ロジカル家事

未読
勝間式 超ロジカル家事
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勝間式 超ロジカル家事
出版社
アチーブメント出版

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出版日
2017年03月25日
評点
総合
4.2
明瞭性
4.0
革新性
4.0
応用性
4.5
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おすすめポイント

「女性は家事でラクをしてはならない」という考え方はまだまだ根強い。掃除ロボットや食器洗い機を購入することに抵抗がある家庭は、残念ながらまだ珍しくないようだ。

しかしそれでは、ワーキングマザーは忙しすぎて死んでしまう。著者は、第一線で働きながら3人の子供を育ててきたが、家事まで手が回らず、家の中はものであふれた汚部屋となっていたという。そこで、とにかく家事について、仕事と同様に徹底的にロジカルに考え抜き、効率化を図った。その結果として手に入れた方法を紹介したのが、本書である。

本書で提案している「超ロジカル家事」には、生活の質を落とさず、手間を極限まで減らすためのノウハウが凝縮されている。土台となるのは、家電に頼れるものは頼り、「不便」と感じることは放置しない、という方針だ。そのうえで、レシピを覚えず塩分量で味つけをする法則や、「フレーム」でお金を管理する家計管理など、著者らしい超合理的な数々の方法が紹介されている。実際に著者が愛用している家電や便利グッズも多数とりあげられており、すぐに役立つ情報が満載だ。

家事を合理化すれば、空いた時間で自分の好きなことをしたり、家族とのコミュニケーションの時間を増やしたり、あるいは働く時間を増やすこともできる。女性に限らず、家事に悩めるすべての人に手に取っていただきたい一冊だ。

ライター画像
池田明季哉

著者

勝間 和代(かつま かずよ)
経済評論家、株式会社監査と分析 取締役、中央大学ビジネススクール客員教授
1968年東京生まれ。早稲田大学ファイナンスMBA、慶應義塾大学商学部卒業。アーサー・アンダーセン、マッキンゼー・アンド・カンパニー、JPモルガンを経て独立。少子化問題、若者の雇用問題、ワークライフバランス、ITを活用した個人の生産性向上など、幅広い分野で発言を行う。なりたい自分になるための教育プログラムを主宰する「勝間塾」にて展開するかたわら、麻雀のプロ資格取得、東京・五反田にゲームカフェ「ウィンウィン」をオープンするなど、活躍の場がさらに拡大中。最近では、テレビや雑誌で専門知識をフル稼働させた節約法や、自身の体験と研究からの家事、家電選びのアドバイスが人気。『2週間で人生を取り戻す! 勝間式汚部屋脱出プログラム』(文藝春秋)など、著作多数。

本書の要点

  • 要点
    1
    手間と生活の質のバランスを考え、不要な手間は極力減らす。「超ロジカル家事」に必要なのは最新家電の導入と、「不便」に感じることを放置しないことだ。
  • 要点
    2
    料理は調理家電を利用して実働時間を短くする。「塩分量の法則」を使えばレシピいらずで料理が作れる。
  • 要点
    3
    自宅滞在時間をのばせば部屋はきれいになる。ゴミはためずに逐次処理する。
  • 要点
    4
    洗濯物はネットを使って平干しすることで、たたまず取り込める。

要約

【必読ポイント!】 超ロジカル家事のすすめ

家事を効率化すれば生活がうまく回りだす
AlexLMX/iStock/Thinkstock

バリュー・イノベーションという考え方がある。ビジネスの経営戦略における考え方だが、サービスの受け手が価値を感じることにだけに力を入れ、他は手を抜く、というものだ。サービスする側がよかれと思ってやっていても、結果が伴わないならば、それは時間と労力のムダになってしまうのである。家事にもこの考え方が応用できる。かける手間と、それによって手に入る生活の質のバランスを考え、結果につながらない不要な手間は減らして、必要なことだけするのだ。

現代人のワークライフバランスを考えたとき、家事も仕事もしなければならない女性のバランスは極めて悪い。家事も育児も担わねばならない多くの女性は、フルタイムの仕事をやりたがらない。あるいは、フルタイムの仕事に就いた場合はなかなか子供を持てない、ということになる。そのことが日本では女性の社会進出を妨げ、少子化を招いている。働く女性のワークライフバランスを考えることは、社会的な課題なのだ。

世の中では「家事に手をかけるのが正しい」という考え方が根強くある。しかし、家事の負担を軽くすることで女性は外で働いて収入を得ることができるし、家族だんらんの時間も増える。料理や掃除など、家事のやり方はこの数十年でほとんど進化していないが、撤廃できる前時代的な習慣や、道具を使って効率化できることがたくさんあるのだ。

家電を駆使して家事をAI化する

「超ロジカル家事」に欠かせないのが、「最新家電を導入して家事をAI化すること」と「『不便』『めんどう』を放置しない」という考え方だ。

最新家電にお金をかけることは消費ではなく、分のいい投資である。家電に投資したぶんは、外部労働で簡単に回収できる。たとえば5万円の食洗機を買ったとしても、月1万円稼げば半年かからずに元がとれるのである。また、こうした機械で代替できる単純労働は、人間がどんなにやったとしてもそれほど上達するスキルではない。むしろ、大切な時間は別のやりがいある仕事や家族との時間にあて、単純作業は時短家電に任せるほうがよい。

著者は複数の調理家電を使い分けているが、それらのおかげで簡単においしい料理ができるという。料理のあいだほったらかしにできるし、最適な加熱温度に設定できるために仕上がりはおいしく、1食3品の献立を20分で仕上げることもできる。これだけ簡単にできれば、作り置きをするまでもなく毎食調理できるので、毎日できたてのおかずを食べることができる。機械だからおいしくないという考えは、今の時代では頭が硬いと言われかねない。今や、かける手間とおいしさは比例しない時代なのだ。

「不便」を放っておかない

「不便だな」「めんどうだな」と感じたときは、それをそのままにせず、解決する方法や道具を探すという行動に結びつけると、家事は楽になっていく。大抵多くの人が同じことを感じているので、少し探すとその解決方法を発明している人が見つかることが多い。

例えばグリルの掃除が「めんどう」ならば、その解決方法を探してみる。実はグリルの上に置いて使うミニトレイが低価格で販売されているのだ。これがあればグリル全体を洗う必要はなく、トレイだけを洗えばいい。結果としてグリルの使用回数が増えてお惣菜代が減れば、家計面からも健康面からもプラスである。

このように、常に不便なこと、めんどうなことにアンテナを張っていると、家事の不要な手間を減らしていくことができる。

超ロジカル料理

最新調理家電で料理を楽にする
Elena_Danileiko/iStock/Thinkstock

料理は家事の中でも最も負担が大きいもののひとつである。しかも食べないわけにはいかないので、必ず行わなければならない。この「料理」が楽になれば、家事の負担はかなり減る。

料理の手間を減らすためにまず欠かせないのは、前述のような調理家電の使用だ。複数台の調理家電を使用することで、一度に2、3品作ることができる。その効率をかなえるための著者ならではのやり方をいくつか紹介しよう。

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要約公開日 2017.12.30
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