耳は1分でよくなる!

薬も手術もいらない奇跡の聴力回復法
未読
耳は1分でよくなる!
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薬も手術もいらない奇跡の聴力回復法
未読
耳は1分でよくなる!
出版社
自由国民社

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出版日
2015年08月02日
評点
総合
3.8
明瞭性
3.5
革新性
4.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

「聞こえる」ということは、私たちが普段意識しているよりも重要な役割を果たしている。私たちのコミュニケーションの基本は会話だ。聞こえづらくなってくると、その会話がスムーズに進まなくなり、ついには人とコミュニケーションをとること自体が苦痛になってしまう。そうすると、自分のからにこもってしまいがちになり、うつや認知症などにもなりやすくなるのだという。

実は「難聴」とは、耳がまったく聞こえなくなることを指すのではなく、耳が聞こえづらくなることを言う。決して特別な病気ではないし、高齢者に特有の症状でもない。若い人であっても聞こえづらくなることはあるそうだ。

著者は、そんな「聞こえづらさ」は必ず改善できると語る。本書では、薬を使ったり手術を受けたりすることなく、生活習慣の改善や簡単なエクササイズによって聴力を回復させる方法を紹介している。どれも自宅で気軽に実践でき、無理なく続けられそうなものばかりだ。

著者によると、難聴は全身の不調とつながっているという。もしかすると、あなたの難聴は、体が発するSOSのサインかもしれない。あれっと思うことが増えたら、本書を手に取ってみてほしい。また、身近に耳の不調に悩んでいる人がいたら、ぜひ本書を紹介していただきたい。

ライター画像
池田明季哉

著者

今野 清志(こんの せいし)
1953年、宮城県本吉郡で軍人の父と小学校教師の母親のもとに生まれる。困っている人たちを見過ごせない父親は、毎日、人助けに明け暮れていた。ついには知人の借金の保証人になり、所有していた木材加工工場などすべてを失ってしまう。家にはお金を入れず、酒乱気味だった父だが、人望が厚く、亡くなったとき町で一番多くの人たちが葬式に集まった。著者はこの父親の生き方を見て、「人の役に立つ」人生を選択する。そんな父親をあらゆる面で「超えたい」と体を鍛え、中学では柔道で東北大会のチャンピオンとなる。高校時代も宮城県で1位となったが、高校2年のとき練習のしすぎでヘルニアになり、泣く泣く柔道を断念。代わりに勉強に励み、中央大学法学部入学。在学中は、海外文学に親しみ、演劇を目指したり、政治家を目指したりと、たくさんの可能性を探る。卒業後、予定していた演劇留学がキャンセルとなり、さまざまな運命の偶然から、慈恵医大のアイソトープ科に出向して医学を学ぶ。当時日本で初めてのRIの血液検査を紹介しながら各科の医師との交流を深め、患者を救うには予防医学が最も大切だということに開眼。薬を使わない治療法の確立を、ライフワークとするようになった。そして、中医学に出会い中国に渡り、中国北京国際針灸倍訓中心結業・中国中医研究院で研修などを行う(現在提携院)。30代から東中野・赤羽・銀座・日本橋などに整体治療院を開業。現在は日本橋茅場町本院と東中野分院に開業。
日本リバース院長 目と耳の美容室院長 目と耳の美容学院学院長
ベストセラー『目は1分でよくなる!』(自由国民社)他、著書多数。

本書の要点

  • 要点
    1
    「聞こえづらさ」はコミュニケーション不良を招き、放置すると日常生活や仕事などに支障が出るばかりか、うつや認知症を発症する恐れもある。
  • 要点
    2
    耳の不調は体の不調のサインだ。血行不良、内臓疾患、自律神経の乱れが聞こえづらさを招く。これは生活習慣を変えることで改善できる。
  • 要点
    3
    音を聞いているのは「耳」ではなく「脳」である。脳は聞きたい音だけを選別して聞いている。自分の好きな音をたくさん聞くことで、脳の聴覚を司る部位を活性化することができる。

要約

耳は気づかないうちに悪くなる

難聴は知らず知らずのうちに進行する

誰しも、自分の視力は大体わかるはずだ。一方、多くの人は、自分の聴力を知らない。健康診断の聴力検査でも、大まかな数値しか調べない。

また、人間が話を聞くときは、聞こえてくる音だけでなく、相手の表情や口の動き、話の流れなど、他の情報と合わせて内容を判断している。そのため、多少聞こえが悪くても自覚していないことが多いのだ。こうして多くの人は、知らず知らずのうちに耳が悪くなっていく。

たとえば、難聴の自覚がなくても、呼びかけられても気づかなかったり、早口だと聞き取れなかったり、騒がしい場所だと何度も聞き返してしまったりする人は、聴力が衰え始めている可能性がある。

「聞こえづらい」を放置するリスク
bernardbodo/iStock/Thinkstock

聞こえづらいことに気づいても、「たいしたことない」「そのうち自然と治るだろう」などとそのままにしてしまう人も多い。しかし、聞こえが悪いと、人の話を正確に理解できず、何度も聞き返して相手に迷惑をかけてしまったり、重要な情報を聞き落としてしまったりするかもしれない。こうしたことが続くと、仕事にも支障が出てくるだろう。

話が通じないために口数が減り、自分の世界にこもるようになってしまう人もいる。何ごとにも無気力になり、うつのような症状が出ることも少なくない。

脳への刺激が薄れることにも注意したい。子どもならば発達障害、高齢者ならば認知症になるリスクが高くなってしまうからだ。

耳の不調と全身の不調の関係

難聴の三大原因
Lars Neumann/iStock/Thinkstock

中医学では、人間の体はパーツの寄せ集めではなく、全身がつながっているとされている。したがって、耳の働きが衰えているのは、耳以外の部分にも原因があると考えるのだ。

耳の不調を訴える人に共通する症状は、3つある。

1つ目は、血流の悪化だ。これが耳が悪くなる最大の原因である。人間の体は約37兆個の細胞からなると言われているが、この細胞の活動に必要な栄養素と酸素は、血液によって供給されている。つまり、血流が滞ると、細胞が栄養不足に陥るということだ。耳のように細かな働きをしていて、多くの栄養を必要とする細胞は、特にダメージを受けやすい。

2つ目は、内臓疾患である。中医学では、体を動かすエネルギーである「気」、血液を指す「血」、汗やリンパ液などの「水」の3つの巡りをよくすることが健康につながると考えられている。この「気」と「血」が全身を巡る12本のルートを「経路」といい、お互いに影響しあう。耳は腎臓の経路上にある器官だが、腎臓だけでなく、ほかの内臓の疾患も耳に影響を与えるのだ。西洋医学においても、内臓疾患がある人は難聴になりやすいと考えられている。糖尿病の人は難聴のリスクが3.7倍、腎臓病の人は5.9倍という報告があるほどだ。

3つ目は、自律神経の乱れだ。自律神経とは、心臓の動きや体温の調節など、生きるための体の機能をコントロールする神経だ。自律神経が乱れると、耳の働きが悪くなるだけでなく、前述の「血流の悪化」と「内臓疾患」を引き起こす原因となる。

このように、耳の不調は耳だけの問題ではない。全身の不調と密接に関わりあっている。

耳をよくするには腸をよくしろ

著者はよく、「耳をよくするには腸をよくしろ」と言う。なぜなら、

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要約公開日 2018.09.30
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