本書は、28のステップで構成されている。ステップの内訳は、「セルフィッシュになれ!」「今を生きる」などといった教えと、それを実現できたらどうなるか、そして教えを実践するための10の方法だ。28のステップのうち、要約では、いくつかのステップを取り上げる。
まず「セルフィッシュになれ!」だ。「セルフィッシュ」(SELFISH)という言葉を辞書で引いてみると「自分のことだけを考える傾向が顕著であること。他人を犠牲にしてでも、自分にとっての快や利益を優先すること」とある。しかし著者は、異なる意見を持っている。プライベートと仕事の両方で成功したいなら「セルフィッシュ(=我がままでいること)」、つまり「自分本位」という言葉に対する新しい見方を身につけるべきだ。
著者の思う「セルフィッシュ」な人とは、主体的な選択をしている人だ。いつも欠乏感を抱えている「満たされない」人の対極にいる。
セルフィッシュになるほど、自分を満たすことができ、他人に対して寛大になれる。他人に何かを求めることが減り、心に余裕が生まれる。しかも、自分が欲しいものをより多く、より頻繁に手に入れられるようにもなる。
ここでは、信じられないくらいセルフィッシュになるための10の方法を紹介しよう。
(1)セルフィッシュになるのは悪いことではないと心得る:セルフィッシュになって個人の技能や才能を高めていくことは、人類全体の進化につながる。目の前のことに専念すれば、それが回り回って自分の大切な人たちのためにもなる。
(2)自分の望みを自覚して、きちんと口に出す:自分がどんな人間で、何を求めているかを明確に伝えると、それを聞いた相手は安心する。あなたが本当の姿を見せてくれていると信じられるからだ。
(3)セルフィッシュになれば、自分を満たしつつ余裕を持つことができる:セルフィッシュになり自分に余裕が生まれると、あらゆるものが無条件に巡ってくるようになる。
(4)セルフィッシュになることで、他人を思いやるゆとりが生まれる:まずは自分を満たすことに専念しよう。すると余裕が生まれ、気前よく他人に手を差し伸べることができる。
(5)セルフィッシュになることを否定する人とは距離を置く:人に「尽くしてあげる」ことに価値を置く人とは距離を取ろう。彼らは、「尽くしてあげている」と思っている相手からエネルギーを吸い取っている。
(6)「セルフィッシュ=ネガティブ」というイメージを取り払う:セルフィッシュは「自己中心的」でも「無神経」でもない。まったく別物だ。
(7)1週間、セルフィッシュになることを毎日1つずつ実行する:
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