2025年、人は「買い物」をしなくなる

未 読
2025年、人は「買い物」をしなくなる
ジャンル
著者
望月智之
出版社
クロスメディア・パブリッシング 出版社ページへ
定価
1,628円(税込)
出版日
2019年11月21日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
4.0
応用性
3.5
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2025年、人は「買い物」をしなくなる
2025年、人は「買い物」をしなくなる
著者
望月智之
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定価
1,628円(税込)
出版日
2019年11月21日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
4.0
応用性
3.5
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おすすめポイント

最初に「2025年、人は『買い物』をしなくなる」というタイトルを見たとき、多くのクエスチョンが頭に浮かんだ。それほど近い未来に「物を買う」という行為がなくなるとは、到底考えられなかったからだ。

著者の望月智之氏は、さまざまな企業のデジタルマーケティングを支援する「株式会社いつも.」の取締役副社長だ。著者は本書のまえがきで、「間違いなくその時代(人々が買い物をしない時代)は訪れる。それも遠い時代ではなく、近い未来に」と断言している。

本書を読み進めていくうちに、著者がここで語る「買い物」の定義が、お金を払って何かを買うことではないことを知った。なくなるのは、買い物における「さまざまなプロセス」だ。そしてその過程で、わずか5年後には身の回りのありとあらゆるものが商品棚になるという。そして、この変化に基づいて、人々の生活様式も大きく変わっていくと著者は予測している。

顧みれば、電子マネーやサブスクリプションの普及により、10年前に比べると買い物の仕方が随分と変わった。まだそれらがなかった頃、要約者は現在のような消費の形を想像できていなかった。これからの5年後、10年後がどのような時代になるのかも、本書を読むまでは皆目見当がつかなかったが、読み終えた今は新しい時代を少しだけ想像できている。

2025年が本書で語られているような時代になるのだとしたら、新しい時代の到来に備えなければならない。そして、本書を教科書として、未来を楽しみに迎えたいと思う。

ライター画像
小嶋平康

著者

望月 智之(もちづき ともゆき)
株式会社いつも.取締役副社長
東証1部の経営コンサルティング会社を経て、株式会社いつも.を共同創業。同社はコンサルティング会社として、現在までのべ9000社以上の企業にデジタルマーケティング支援を提供している。自らはデジタル先進国である米国・中国を定期的に訪れ、最前線の情報を収集。デジタル消費トレンドの第一人者として、消費財・ファッション・食品・化粧品のライフスタイル領域を中心に、ブランド企業に対するデジタルシフトやEコマース戦略などのコンサルティングを手掛ける。

本書の要点

  • 要点
    1
    今後、店で買い物をするというプロセスは、さらに減少していく。そして最終的には、モノを買っているという感覚すら消失するだろう。
  • 要点
    2
    店にあった商品棚は、インターネットの登場により、「家にある」状態になった。さらにスマートフォンの普及により、棚は「手元に来た」どころか、「持ち出す」ことすらできるようになっている。
  • 要点
    3
    電子化が進む中で、ありとあらゆるデバイスが商品棚になっていく。5Gの登場によってその流れはいっそう加速し、人は買い物に時間をかけなくなるだろう。

要約

ショッピング体験の進化

買い物のために店に行かなくなる
cyano66/gettyimages

「買う」という行為は、面倒なものだ。電車や車、徒歩などで店に行かなくてはいけないし、出かけるためには身支度も必要だ。店に着いたら売り場を探し、品質や機能、値段をチェックして他の商品と比較検討して、自分が求めているものを選ぶ。買うものが決まったらレジの列に並び、支払わなければならない。さらには、買った商品を家に持ち帰る手間もある。こう考えると、モノを買うというプロセスは、面倒なことの積み重ねだ。

こうした買い物のわずらわしさを解消してくれたのが、ネットショッピングである。ネットショッピングは、買い物の中で最も面倒な「店に行く」というプロセスを省略してくれた。それだけでなく、決済が簡略化されている、値段や機能の比較がしやすいなど、革新的な要素は多い。EC市場規模は右肩上がりで、今後もその流れが進んでいくに違いない。

実際、アメリカでは、大型ショッピングセンターが次々と姿を消している。「アメリカの今を見れば日本の10年後がわかる」と言われるが、日本でも実店舗は消えていく一方だろう。

といっても、すべての店舗が消えることはありえない。時代遅れになりやすい店舗の客足が減る一方で、新たな役割を見つけた店舗は生き延びていくだろう。時代遅れになり消えていく可能性が高いと考えられるのは、都市部の百貨店や地方の大型スーパー、ショッピングモール、大型専門店などだ。

この結論に違和感を覚える向きもあるだろう。週末のショッピングモールは、駐車場に車を停めるのも大変なほど賑わっていることもあるからだ。だが実は、賑わっているのは一部の店舗だけだ。業界全体を見渡すと、すでに多くの施設が苦戦を強いられている。

大型商業施設が支持されてきたのは「品揃えのよさ」ゆえであった。だが、Amazonや楽天などといったECサイトであらかたのものを入手できるようになった今、「品揃えのよさ」はメリットになり得ないのだ。

自分で商品を選ばなくなる
Asia-Pacific Images Studio/gettyimages

消費者は、たくさんの商品の中からモノを選ぶことを面倒だと感じつつある。といっても最終的にはどれかを選ばなくてはいけないので、何らかの判断基準が必要だ。

過去には、その判断基準として、テレビCMや新聞広告などといったマス広告が役立っていた。しかし昨今、その基準が揺らぎつつある。特に若い人は、「AI」と「口コミ」に信頼を寄せるようになっているのだ。

ネットで買い物をするときに、「あなたにおすすめの商品」が表示されることがある。これはAIが、検索履歴や購買履歴などを参照して、数多の商品の中から、おすすめの商品を提示しているわけだ。消費者はこのレコメンドのおかげで、膨大なラインナップの中から商品を選ぶ必要がなく、機械が勝手に選んできたものの「可否を判断する」だけでよくなっている。

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