強い会社はどんな営業をやっているのか?

未 読
強い会社はどんな営業をやっているのか?
ジャンル
著者
小山昇
出版社
定価
1,620円
出版日
2014年04月11日
評点
総合
4.0
明瞭性
4.5
革新性
3.5
応用性
4.0
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強い会社はどんな営業をやっているのか?
強い会社はどんな営業をやっているのか?
著者
小山昇
未 読
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出版社
定価
1,620円
出版日
2014年04月11日
評点
総合
4.0
明瞭性
4.5
革新性
3.5
応用性
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レビュー

本書は、中堅・中小企業が大企業や格上のライバル企業と互角にやりあい、打ち勝ち、そして立場を逆転させるための様々なノウハウやケーススタディを解説した一冊だ。著者が経営する株式会社武蔵野は、三十年前まで業績は低迷し、社員の不正が横行するような会社だった。そのような会社が地域シェアトップを取り、日本経営品質賞を二度も受賞するほどの優良企業に変貌した理由はなんだったのだろうか。

著者はまず、「世の中には『これが正しい』はない」という意識を常に持っておくことが重要だと主張する。世の中は常に変化している。法律も変われば、人口分布やお客様の趣味や趣向も常に変化している。当然、営業スタイルもそれに合わせて変化させる必要がある。お客様の変化に合わせて、自らも常に変化し続けることは、お客様を獲得するプロセスそのものである。つまり「営業力が強い」ということは、世の中の流れやお客様の要望に「対応する力が強い」ということなのだ。

では、営業力を高めるにはどうすればよいのか。本当に大切なことは以下の2点に集約されると著者は結論づける。(1)自社の提供するサービス内容・範囲を絞り、深化させて、進化し、狭い範囲でトップを目指す。(2)お客様にサービスを提供するのは最前線の社員なので、人材教育を施す。

この2点を愚直なまでに繰り返すことが、真に営業力を高めることにつながる。「たった二つのことをやるだけで、営業が強くなったら苦労はない」と思われた方こそ、一度本書に触れて、その意味するところを考えてみる価値があるかもしれない。

著者

小山 昇
株式会社武蔵野代表取締役社長
1948年山梨県生まれ。東京経済大学を卒業し、日本サービスマーチャンダイザー株式会社(現在の株式会社武蔵野)に入社。一時期、独立して自身の会社を経営していたが、87年に株式会社武蔵野に復帰。89年より社長に就任して現在に至る。
「大卒は2人だけ、それなりの人材しか集まらなかった落ちこぼれ集団」を毎年増収増益の優良企業に育てる。2000年、10年に「日本経営品質賞」を受賞。01年から同社の経営のしくみを紹介する「経営サポート事業」を展開し、500社以上の会員企業を指導。指導企業のうち、5社に1社は過去最高益を達成している。そのほか「実践経営塾」「実践幹部塾」「経営計画書セミナー」など、全国各地で年間240回の講演・セミナーを開いている。
主な著書に、『無担保で16億円借りる小山昇の“実践"銀行交渉術』『辞めない採用、即戦力の育成で儲かる会社になる! 』(いずれも、あさ出版)、
『増補改訂版 仕事のできる人の心得』(阪急コミュニケーションズ)など多数。

本書の要点

  • 要点
    1
    営業力を強化するためには、弱者と強者の戦い方は異なるということをきちんと理解した上で、「サービスの絞り込みによる差別化」と「人材教育」を徹底的に行うことが重要である。
  • 要点
    2
    弱者の戦い方で重要なのは、強いライバルとは正面で戦うことを避け、サービスを絞り込んだ上で、その地域や商品でシェアナンバーワンになることである。
  • 要点
    3
    差別化の最終手段は人材であることを理解し、部下との対話による人材教育を徹底的に行うことが営業力強化には極めて重要である。

要約

【必読ポイント!】 弱者と強者の戦い方

差別化こそが弱者の戦い方
shutter_m/iStock/Thinkstock

一般的に、サービス内容を絞り込み、狭い範囲でトップを目指すという営業スタイルは、「ランチェスター戦略」と呼ばれる。他にも「地域ナンバーワン戦略」や「ニッチトップ戦略」とも呼ばれている。

ランチェスター戦略の基本的な考え方は非常にシンプルだ。戦いでは、「数が多い方が勝つ」というのがその根幹である。数に勝る強者を相手にする弱者としては、「数が多い方が勝つ」という状況を作らせないために、強者に対する明確な差別化を目指さなければならない。

ランチェスター戦略は、時にただやみくもに一点集中することだと勘違いされることがある。しかし、重要なのは自社の強みやライバルの弱みをきちんと認識し、その他の諸々の経営環境を鑑みた上で、絞り込むサービスや商品、注力するべき分野を決定することだ。

ライバル、お客様、自社について徹底的に情報を集め、自社がライバルに比べて差別化すべきポイントを見極めて、必要ないものは思い切って捨てる。こうして自社の強みを絞り込み、差別化することこそが弱者の戦い方なのだ。差別化といっても、「抜きんでた技術を開発する」といった難しいものだけを考える必要はない。顧客対応のよさ、地域ナンバーワンの品揃え、特定のお客様に特化したサービスなども十分な差別化と言ってよく、いくらでも方法はあるということに気付いてほしい。

弱者と強者の戦い方は違う
Christos Georghiou/iStock/Thinkstock

ランチェスター戦略では、シェア一位(=強者)と二位以下(=弱者)では営業戦略が違うという考え方をとる。強者は強者としての、弱者は弱者としての戦い方をする必要があるのだ。弱者が強者の戦い方をしてしまえば、決して勝てないばかりか余計にシェアを減らしていくことになる。

前述のように、弱者の戦略とは差別化である。その弱者の戦略の要諦は、「強者との正面衝突は絶対に避ける」ことにある。例えば、敵が視界に入るような狭い地域での局地戦に持ち込むことや、一騎討ち型の戦いに持ち込むような戦い方をしなければならない。一方強者はというと、基本的には「ミート戦略」を取ればいい。相手が商品の質を向上させることで差別化を図ってきたら、自分も同じように商品の質を上げるように、弱者が取ってきた差別戦略に合わせる(=ミート)し、同じことをすればよいのだ。

ライバルとの共存が成り立つのは、マーケットが成長している時のみだ。人口が減り多くのマーケットが縮小している現在では、弱者としての差別化、強者としてのミートを意識することが、生き残っていく上でますます重要になる。

ナンバーワンになる

サービスを絞り地域ナンバーワンになる

福島県いわき市の不動産会社のケースを紹介する。同社は社員数三十名足らずの小さな会社である。彼らにとっての強いライバルは、大手不動産会社や大手ハウスメーカー、大手不動産チェーンだった。大手不動産会社が得意とするのは新築マンションの分譲、大手ハウスメーカーであれば新築戸建ての販売、大手不動産チェーンは賃貸物件の仲介が収益の中心だ。同社にとって、大手のライバルと直接戦っても勝ち目はない。

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生産性・時間管理 リーダーシップ・マネジメント マーケティング
著者
小山昇
出版社
あさ出版 出版社ページへ
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1,620円
出版日
2014年04月11日
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