リーダーを目指す人の心得

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リーダーを目指す人の心得
出版社
飛鳥新社
定価
1,870円(税込)
出版日
2012年09月29日
評点
総合
4.2
明瞭性
4.5
革新性
4.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

ジョージ・W・ブッシュ政権の際に、大統領を支えた黒人国務長官の本というだけでも、本書はとても興味深いものである。本書では、パウエル氏自身の人となり、時給50セントのアルバイトから国務長官までのぼりつめた勤勉さや、関係者すべての人に向けた愛情と奉仕の精神がわかりやすく語られており、最後まで一気に読み進められる内容になっている。

本書のタイトルにも含まれている、リーダーシップや組織マネジメントというと、概念的で俯瞰的な視点について語られるのかと思うだろう。しかし、本書はパウエル氏自身が長い軍人生活、そして、政権の要職を務める中で部下や組織を改革・管理してきた具体的な「覚え書き」が込められた優れた指南書である。13カ条のルールでも語られている「小さなことをチェックすべし」、の理念通り、マネジメントをする上で細部に目を配ってきた経験が豊富に掲載されており、実際の組織でも応用できることは間違いないだろう。更に、リーダーとしての精神論に言及することも忘れてはいない。13カ条の初めにあるように、悲観的になりそうな状況でも、部下の模範となるように自分を律し楽観的姿勢を崩さないよう心がけることがリーダーとしての務めである。

本書は、パウエル氏がリーダーとして部下を率いてきた記録だけでなく、部下として上司や与えられた任務に対してベストを尽くしてきた記録でもある。そのため、既にリーダーの役割を担う人だけでなく、向上心を持つ全ての人に読んでもらいたい一冊だ。

著者

コリン・パウエル
1937年、ニューヨーク生まれ。黒人として初めて、米国陸軍で四つ星の大将にまで昇進した。レーガンやクリントン、ブッシュ大統領など4つの政権で要職を歴任した。米国4軍トップの統合参謀本部議長に史上最年少で就任し、2001年から2005年までは国務長官を務めた。現在は講演活動などを行っている。
トニー・コルツ
トム・クランシーと共著でフレッド・フランクス将軍、チャック・ホーナー将軍、カール・スタイナー将軍、アンソニー・ジニ将軍の回顧録を著す。

本書の要点

  • 要点
    1
    パウエル氏の教えである、「何事も思うほどには悪くない。翌朝には状況が改善しているはずだ」、「ビジョンを持て。一歩先を要求しろ」など、どんなときでも楽観的であり、目の前の仕事の先にある本当の目的を部下に提示し共有すること、がリーダーとして組織の信頼を得るために重要だ。
  • 要点
    2
    2003年の国連でのイラク大量破壊兵器に関する演説や、演説後に大量破壊兵器が見つからなかったことなどの顛末を振り返り、一連の出来事に対してパウエル氏の率直な意見が初めて語られている。

要約

【必読ポイント】コリン・パウエルの教え~13か条のルール

MariaArefyeva/iStock/Thinkstock
20年以上語り継がれる人生と仕事における座右の銘

パウエル氏自身が座右の銘とし、さらに1989年の雑誌インタビューで紹介されて以来、部下などによって20年以上世界中で語り継がれてきた教訓が13か条の自戒のルールである。

例えば、リーダーはどのような困難な状況においても楽観的な姿勢を保つべきだという。なぜなら「なにごとも思うほどに悪くなく、翌朝には状況が改善しているはず」だからである。実際、部下は上司と同じ感情を抱くものなので、上司が状況を改善できると信じていれば部下に良い影響を与え、結果的に事態を改善することができるのだ。

また、「自分の人格と意見を混同してはいけない」ことも大事である。さもなければ、自分の意見が却下されたとき自分も地に落ちてしまう。このことは、熱心に議論を行わないということではない。部下は、常に本気でリーダーに反論し、議論を尽くさなければならない。だが、決定が下されたら、それまでの自分の立場を忘れて、決定に忠実に従わなければならないのである。意思決定とは、リーダーがそれまでの情報をまとめ、適切な回答を導き出すものであるからだ。

また、リーダーとして、何かうまくいったとき、その功績は、組織の底辺に至るまで全体のものとしなければならない。人は、他人の役に立っているという実感や他人からの承認が必要なのだ。パウエル氏の尊敬するエマソン将軍は、炎天下の中、自身の退官式に整列してくれた兵士に向かって全士官たちを敬礼させた。自分の成功は自分の下で働いてくれた兵士たちの功績だと心から示したのだ。感動的だった。大切なのは気持ちを表す行動なのである。

己を知り、自分らしく生きる

Ingram Publishing/Thinkstock
常にベストを尽くせ。自分をがっかりさせるな

「君はよく働くね。あしたもおいで」。これは、パウエル氏が初めてアルバイトに雇われたときにかけられた言葉だ。その時、パウエル氏は14歳。勤勉なジャマイカ人の移民2世として、ベストを尽くしたことで得られたチャンスだった。このようなことはその後も度々起こった。ペプシ工場の清掃夫からそれまで白人しか働いていなかった瓶詰機械の仕事に昇進したとき、准将として低評価を受けた際には上司の上のリーダーによってさらに難しい要職への転機を得られたとき、もそうだった。

パウエル氏は仕事についてこう振り返る。「常にベストを尽くせ。見る人は見ている」と。パウエル氏は、仕事がどれほど難しくても、仕事や上司、職場環境、同僚がどれほど嫌いでも、常にベストを尽くしてきた。上司と自分の優先順位が異なるときでも、上司と争うことはせず、常に求められた仕事をできるだけ早く、きっちりとすませるように心がけた。上司を早く満足させることで自分が優先したい仕事もできるようになるからだ。

国家安全保障担当補佐官、統合参謀本部議長、国務長官と政府の要職を歴任した際も、最初のアルバイトのときと同じ姿勢で望んだ。結果的にパウエル氏は、プロンクスの移民2世から米国の国務長官まで登り詰めたのだ。

ナンキン虫用の手紙にサインなどしない。問題を解決しろ

リーダーとは、常に問題を探して歩き、気付いた問題を解決しなければならない。問題に遭遇したら、じっとこらえ、また動き出す。

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