なぜ僕らは、こんな働き方を止められないのか

未読
日本語
なぜ僕らは、こんな働き方を止められないのか
なぜ僕らは、こんな働き方を止められないのか
著者
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日本語
なぜ僕らは、こんな働き方を止められないのか
著者
出版社
定価
1,540円(税込)
出版日
2019年09月27日
評点
総合
3.7
明瞭性
3.5
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

朝早く起きて、満員電車に揺られ、会社に着くころにはすでに消耗している。出社するとすぐに雑用に追われ、長時間勤務、残業はあたりまえ。仕事が終わり、家に着くともうへとへと。そしてまた次の朝が来る。「どうして毎日、こんなにしんどいんだろう」。社会人であれば誰しも一度はこのような思いを抱いたことがあると思う。

本書は、日々の暮らしに悩むビジネスパーソンへ向けた処方箋である。著者は、アメリカの大学を卒業後、日本企業で3年勤務したのち、アップルジャパンへ転職。現在は会社経営をしながら、日本・フィリピン・アメリカを拠点に活動している。日本企業と外資系企業での勤務経験、さらには会社経営の経験をも持つ著者の言葉には、力強い説得力がある。

著者の主張は明快だ。テーマは「どうやったらより自由に生きられるか?」で、その方法は「自分なりの創意工夫を果てしなく繰り返すこと」。これに尽きる。そして、同じことを繰り返すのではなく、試行錯誤しながら一歩でも前に進むことが重要であるという。

本書には、著者の実体験をベースにしたエピソードがちりばめられており、具体的でわかりやすい。「自分を成長させたい」「最近、停滞しているように感じて不安だ」「仕事がしんどい」……そんな悩みを持たれている方は、一度本書を手にしてみることをおすすめする。

ライター画像
小林悠樹

著者

松井博(まつい ひろし)
Brighture English Academy 代表。
米国にて大学卒業後、沖電気工業、アップルジャパンを経て、米国アップル本社に移籍。iPodやマッキントッシュなどの品質保証部のシニアマネジャーとして7年間勤務。2009年に同社退職。カリフォルニア州にて保育園を開業。2015年、フィリピン・セブ島にてBrighture English Academy を創設。著書に『僕がアップルで学んだこと』『企業が「帝国化」する』(アスキー新書)、『日本人のための 一発で通じる英語発音』(ダイヤモンド社)などがある。

本書の要点

  • 要点
    1
    日本企業は、会社に奉仕した時間の量を評価すべきではない。どれだけ成果を上げたかを重視すべきである。
  • 要点
    2
    午前中に大事な仕事を片づけることと、良質な睡眠を取ることが、仕事の生産性を左右する。
  • 要点
    3
    転職で一番大切なのは「仕事を通じて幸せになる」という意識を持つことである。
  • 要点
    4
    人の成長は、自分の情けなさを直視するところからはじまる。
  • 要点
    5
    成功するためには、サイコロを振り続けることが必要だ。そして、悪い目が出たら損切りし、いい目が出た時にすかさず行動に移す勇気を持つことが大切である。

要約

【必読ポイント!】 日本企業の働き方

日本企業はなぜ人の時間を大切にしないのか
Brankospejs/gettyimages

「時は金なり」という言葉は、広く知られている。これは日本のことわざだと勘違いしている人もいるかもしれないが、実は英語の「Time is money」を和訳したものとする説が有力である。もしかすると、昔の日本には「時間はお金と等しく大切なもの」という発想がなかったのかもしれない。さて、このことわざが定着した現代においても、日本人は本当に時間を大切にしているだろうか。

著者は10代のころアメリカに住み、大学卒業後、日本で就職することにした。当時のアメリカは不況で、就職先を見つけるにも一苦労。一方、当時の日本は、破竹の勢いで成長を遂げていたころである。そういった環境に身を置けば得るものも多いはずだと、期待して就職した。

だがその期待は、入社して早々に打ち砕かれる。どうしても環境に馴染めなかったのだ。IT系企業であるにもかかわらず社内のやりとりは電話かファックス、新入社員が早朝出勤をして先輩の机を拭くなど、例を挙げればきりがない。

なかでも最も非合理的だと感じたのは、人の時間を奪うことに無頓着なカルチャーである。会議の開始時間はみなが守るのに、終了時間は誰も守らない。少しでも遅刻すれば減給されるのに、残業は終わりがない。「ノー残業デー」が設けられていて他の曜日にしわ寄せがいくのも、有給休暇を取ると嫌な顔をされるのも、飲み会や社員旅行などで拘束されることにも、我慢がならなかった。

日本企業と外資系企業の違い
taa22/gettyimages

ほとほと嫌気がさし、3年目を目前に退職を決めた著者は、アップルジャパンへの転職を果たす。

アップルジャパンの働き方は、新鮮だった。コアタイムさえ守っていれば、何時に出社し、何時に帰ってもいい。自宅から電話会議に参加する社員もいる。仕事の進め方は人それぞれだった。

今でこそリモートワークは珍しいものではなくなったが、当時の日本では異質だった。さまざまな点で日本企業とは異なり、こんなにゆるくて大丈夫なのだろうかと不安になるほどだったという。それにもかかわらず、同規模の日本企業よりずっと高い利益率を叩き出していることに、混乱せざるを得なかった。

なぜ日本の会社は社員の時間を尊重しないのか。これはおそらく、会社が自社の従業員を全く信用していないからだ。「目の届かないところにいたら怠けるに決まっている」と考えているふしさえある。そんな会社のために、社員が本気で働くわけがない。この「社員を信用しない企業風土」こそが、平成時代に日本を衰退させた原因のひとつではないだろうか。

現代の労働に求められるのは、新しいビジネスアイデアを創出することだ。かつてのように、みんな同じ時間に職場にやってきて、みんなで何かを組み立てていればいいような時代であれば、これまでのようなやり方で問題ないのかもしれない。しかし、インターネットが普及した今、それでは高いパフォーマンスを発揮できない。日本を成長させるためには、社員を時間で拘束するのではなく、その貢献度を成果で図る仕組みを取り入れるべきなのだ。

午前中に大事な仕事を片付ける

個人差があるにせよ、一日のうちで頭が一番シャープに回転するのは午前中だ。だから、朝一にメールチェックをするのはよくない。頭がよく働く午前中には、もっと重要な仕事に取り組むべきだ。

では、どうすれば朝の時間を有効に使えるのか。

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