スポーツ立国論
日本人だけが知らない「経済、人材、健康」すべてを強くする戦略

未 読
スポーツ立国論
ジャンル
著者
安田秀一
出版社
東洋経済新報社 出版社ページへ
定価
1,600円 (税抜)
出版日
2020年03月26日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
4.0
応用性
3.5
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日本人だけが知らない「経済、人材、健康」すべてを強くする戦略
著者
安田秀一
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出版社
東洋経済新報社 出版社ページへ
定価
1,600円 (税抜)
出版日
2020年03月26日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
4.0
応用性
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レビュー

新型コロナウイルスの影響で、世界中のスポーツ業界はいま大打撃を受けている。だが、スポーツは落ち目なのかというとそうではない。そこには無限のポテンシャルがある。

本書は「スポーツを通して日本を発展させたい」という著者のアイデアや提言を、主にスポーツ先進国であるアメリカの実例を挙げながら記したものだ。日米のスポーツ産業の市場規模は大きな差がある。だがそれは同時に大きな伸び代でもある。

本書ではスポーツ先進国アメリカで行われた5つのスポーツ改革が取り上げられているが、なかでもスタジアム・アリーナ改革が重要なものとされている。というのもアメリカでは、スポーツが都市再開発における重要な役割を担っているからである。翻って日本では、多くのスタジアムや施設を作るも、その後の活用ができていない。成功しているのは日本野球機構の各球団ぐらいだという。これは相当に「もったいない」話ではないか。

スポーツビジネスは地方創生に活用できるだけでなく、国の課題解決にもつながる可能性を秘めている。スポーツに関わる関係者や教育者、そして社会課題の解決を模索する方に、ぜひお読みいただければと思う。

島田遼

著者

安田秀一 (やすだ しゅういち)
株式会社ドーム代表取締役CEO、筑波大学客員教授。
1969年東京都生まれ。法政大学文学部卒業。法政大学第二高等学校でアメリカンフットボールを始め、キャプテンとしてチームを全国ベスト8に導く。大学全日本選抜チームの主将も務める。
1992年に三菱商事入社。1996年に株式会社ドームを創業。米国アンダーアーマーの日本総代理店として日本市場の開拓を続ける傍ら、アメリカ、ヨーロッパのスポーツビジネスの調査を開始。日本のスポーツ業界の後進性にショックを受け、以来業界の改革に向けた提言を続ける。
その一環として大学スポーツの産業化と選手の環境改善にも着手し、2016年に法政大学アメフット部監督、2017年に総監督就任。スポーツ庁「日本版NCAA創設に向けた学産官連携協議会」元委員。

本書の要点

  • 要点
    1
    欧米のスポーツビジネスは市場規模が拡大しており、アメリカだけで約60兆円となっている。だが日本では有力なビジネスとして認識されておらず、市場規模も4兆円程度だ。
  • 要点
    2
    もともとアメリカでも、スポーツは金食い虫だった。だが(1)スタジアム・アリーナ改革、(2)リーグ・団体改革、(3)大学改革、(4)女性スポーツ改革、(5)メディア改革を通して、多大なる利益をもたらすようになった。
  • 要点
    3
    最大の原動力はスタジアム・アリーナの改革だ。街の中心にスタジアムを作り、ロイヤリティを確実にマネタイズすることが求められる。

要約

スポーツの稼ぐ力とは

欧米ではカネのなる木、日本では?

スポーツ先進国であるアメリカにおけるスポーツ産業の市場規模は、1994年時点では約22.6兆円だったが、現在では約60兆円にまで成長した。一方で1994年頃の日本のスポーツ市場は約5.8兆円あったが、現在は約4兆円と差は広がるばかりだ。だがそれは同時に伸び代でもある。

スポーツは、本質的に稼ぐ力を持っている。欧米において、スポーツは金の卵であり、それを努力してカネのなる木に育ててきた。その反面、日本はスポーツが金の卵だとすら気付いていない。そもそもの認識が大きく異なっているのだ。

3つの本質的価値
skynesher/gettyimages

スポーツの本質的な価値は、次の3つに定義できる。(1)経済、(2)教育、(3)健康だ。

スポーツは経済を動かす。特に地域経済を活性化し、内需を作り雇用を拡大する。ここで重要なキーワードは「ロイヤリティ」だ。スポーツビジネスにおいては、「地域のロイヤリティを喚起し、経済を回す」ことが基本となる。内需を作り出すため、為替や海外情勢に影響されない強さがある。

またスポーツは教育としての側面も併せ持つ。水泳やサッカーなどのスポーツ教室や部活動は、教育面での効果が期待され、人材育成の基盤のひとつとなっている。

さらにスポーツには、健康寿命や現役年齢を伸ばす効果があるとされている。日本の社会保障費は年々増加しており、2020年度の予算は約35兆8608億円だ。健康=スポーツを促進させれば、この社会保障費を抑制できる。

アメリカスポーツビジネスの改革

スポーツをビジネスへ変える転換点となったのが、1984年のロサンゼルスオリンピックだ。経済的に大成功したこの大会を経て、官民一体となった5つの改革が行われた。(1)スタジアム・アリーナ改革、(2)リーグ・団体改革、(3)大学改革、(4)女性スポーツ改革、そして(5)メディア改革だ。

スポーツ産業が急成長を遂げた背景には、「モノからコトへ」というパラダイムシフトにうまく乗れたということもある。スポーツは体験=コトそのものだからだ。家族でスタジアムに行き、最高の体験をする。最高のカスタマーエクスペリエンスが成功のカギだったのである。

【必読ポイント!】 カギはスタジアム改革

スポーツビジネスの1丁目1番地
Kruck20/gettyimages

アメリカでスポーツが巨大産業と化した理由のひとつに、スタジアムやアリーナを街の中心に作り、パーク化したことが挙げられる。1992年、メリーランド州ボルチモアに建設された「カムデン・ヤード」がその流れを作った。ボルチモア市の都市再開発と一体となって進めた新スタジアムは多くの観客を動員し、スタジアム建設費をわずか数年で回収したと言われている。

この成功が、「ボールパークは儲かる」という実績になり、ボルチモア・モデルとして全米に広がった。そして街の中心に数万人が数時間熱狂する空間が生まれたことで、あらゆる分野の専門家がそれをマネタイズするようになった。設計段階から顧客目線でスタジアムの最適化を図り、カスタマーエクスペリエンスを最大化する。これがスタジアム・アリーナ改革だ。いまも新しいスタジアムの建設が、進化を繰り返しつつ進んでいる。

日本のプロ野球戦略

これに対し、日本のスタジアムの状況は大きく異なる。

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