数学的に考える力をつける本

未読
日本語
数学的に考える力をつける本
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数学的に考える力をつける本
出版社
定価
715円(税込)
出版日
2020年07月10日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

数学に苦手意識を持つ方は多いのではないだろうか。かく言う要約者もその一人だ。学生の頃から数学が大の苦手で、赤点にならないギリギリで持ちこたえていた、苦い記憶がある。

本書は数学をテーマにした本だが、なんと「計算」や「数学的理論」などはまったく出てこない。数学アレルギーを持つ方でも安心して読み進められるどころか、実は数学の本質とはこれだったのか! という気付きを与えてくれる。

本書で著者は、数学とは計算が上手になるための学問ではなく、コトバの使い方を学ぶ学問だと解説している。コトバの使い方を学ぶのは国語では? と疑問が湧くかもしれないが、数学ではコトバを論理的に使って問題を解いていく。それが、数学がコトバの使い方を学ぶ学問であるゆえんだという。

「仮に」「なぜなら」などといった「数学コトバ」は、わかりやすい説明に必須だ。数学コトバを短文の間に挟むことで、物事を論理的に説明することができる。また、ものごとの構造を把握する能力が飛躍的に高まり、1%の矛盾もなく論証する技術が身につき、わかりやすく簡潔な説明ができるようになる。この技術には、人生をも変えるパワーがあるそうだ。

本書を読んで、数学的な考え方は、実はそれほど難しくないのだと感じた。特に数学にアレルギーを持つ方は、ぜひ本書を手に取ってほしい。きっと数学に対する見方が変わるはずだ。

著者

深沢真太郎(ふかさわ しんたろう)
ビジネス数学教育家。BMコンサルティング株式会社代表取締役。一般社団法人日本ビジネス数学協会代表理事。国内初のビジネス数学検定1級AAA認定者。
1975年神奈川県生まれ。幼少の頃より数学に没頭し、日本大学大学院総合基礎科学研究科修了後、大学院にて理学修士(数学)を取得。予備校講師、外資系企業の管理職などを経て、2011年に「ビジネス数学」を提唱する研修講師として独立。大手企業やプロスポーツ団体の研修を手がけ、数字や論理思考に強いビジネスパーソンの育成に務める。2018年からビジネス数学インストラクター養成講座を開講。指導者の育成にも従事している。主な著書にベストセラーとなった『数学女子 智香が教える 仕事で数字を使うって、こういうことです。』(日本実業出版社)、『「仕事」に使える数学』(ダイヤモンド社)、『数字アタマのつくりかた』(三笠書房)など多数。

本書の要点

  • 要点
    1
    「たとえば」「つまり」などの「数学コトバ」を使うと、「構造把握→論証→説明」がうまくなる。数学コトバを使い、短い文章で話せるようになろう。
  • 要点
    2
    話の最初に「今からポイントを3つお話しします」などといった「定義」を伝えると、聞き手は安心して、話を聞く準備ができる。
  • 要点
    3
    数学における「矛盾なく論証する」という行為は、自分を納得させる行為でもある。人は、納得しなければ行動できない生き物だ。

要約

数学の本質

数学は役に立つ?
eclipse_images/gettyimages

著者は少年時代、サッカーと数学に夢中だった。サッカーは、先生が言うように「忍耐力や協調性が将来役に立つ」と考えて練習に励んだのではない。単にサッカーが好きだっただけだ。数学も同じで、大人になってから役立つと思ったのではなく、好きで楽しかったからのめり込んだ。

数学を勉強しなかった理由として、「いったい何の役に立つのか、誰も教えてくれなかった」という人がいる。だが、数学が何に役立つかを教えてもらえていたなら、本当に勉強しただろうか。答えはおそらくノーだ。こうした理由は、後付けでしかない。

とはいえ、この人たちが悪いわけではない。教育が悪いために、数学嫌いが生まれているのだろう。

数学は、あなたが役立てようと思えば役立つし、役立てようと思わなければ役立たない。本書を通して数学の本質を知れば、数学を実生活に役立てられるようになるはずだ。

数学の主役はコトバだ

数学とは何をする学問か。多くの人は「計算」と答えるだろう。実際、多くの数学の授業では計算がメインだ。

だが、計算はただの作業にすぎない。ルール通りに行えば誰でも正しい答えを出せるし、電卓やエクセルを使えば考える必要さえない。つまり、数学が計算することを主とする学問なら、「数学=作業」ということになってしまう。本当にそうだろうか?

数学とは何をする学問か――この問いに対する著者の答えは、「数学はコトバの使い方を学ぶ学問」だ。数学において重要なのは、正確に計算することではなく、論理的なコトバを使って問題の構造を把握することである。たとえば、五角形について考えてみると、「しかも」や「ゆえに」のような論理的なコトバで事実をつなげていくことで、面積の求め方を説明できる。つまり、論理的なコトバである「論理コトバ」こそ、数学の主役なのだ。

人生を変える「数学コトバ」

著者は、論理コトバを端的に表現し、かつ「数学」と「言葉」という2つの概念の間にある距離感を埋める言葉として、「数学コトバ」という表現を使っている。数学コトバの例を挙げると、変換を表現する「言い換えると」「裏を返せば」、対立を表現する「しかし」「一方で」、条件を表現する「かつ」「または」「少なくとも」、仮定を表現する「仮に」、理由を表現する「なぜなら」、結論を表現する「以上より」「つまり」などがある。

数学コトバを使うと、「構造把握→論証→説明」が飛躍的にうまくなる。つまり、ものごとの構造を把握する能力が飛躍的に高まり、1%の矛盾もなく論証する技術が身につき、わかりやすく簡潔な説明ができるようになる。

実は、私たちがする行為のほとんどはこの3つのどれか、あるいは組み合わせで成り立っている。転職も、意中の相手への告白もそうだ。この3ステップを使いこなすことができれば、人生の勝負どころで負け知らずになれると言ってもいい。

【必読ポイント!】「数学コトバ」で伝える

お手本はカーナビ
miya227/gettyimages

ムダに話が長い人は、人の時間を奪う「会話の犯罪者」だ。会話の犯罪者にならないためには、カーナビの話し方をお手本にするといい。

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