Life Kinetik® 脳が活性化する世界最先端の方法

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Life Kinetik® 脳が活性化する世界最先端の方法
出版社
ダイヤモンド社

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出版日
2020年08月26日
評点
総合
3.7
明瞭性
3.5
革新性
4.0
応用性
3.5
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おすすめポイント

歳をとると、頭も身体も衰えてくる。会話の中で名前や名詞が出てこない、ちょっとした段差に足を取られてしまう……心当たりのある方も多いだろう。本書のテーマ「ライフキネティック」は、脳と身体を鍛えるエクササイズだ。脳を鍛えるというと「脳トレ」、身体を鍛えるというとトレーニングなどを思い浮かべるが、ライフキネティックとはどんなものなのだろうか。

ライフキネティックの目的は、一部しか使われていなかった脳を活性化させ、脳内ネットワークを改善させることだ。普通のエクササイズと異なるのは、科学的根拠に基づき「知覚+脳トレ+動き」によって能力を向上させることである。本書では、「野心的な人」「満足している人」「探し求めている人」の3つのタイプに分けてライフキネティックの取り入れ方が解説されているが、要は、ライフキネティックはすべての人におすすめなのだという。著者は「まえがき」で「4歳以上の人であれば誰にでも役立ちます」と書いているほどだ。

人の身体は、100年以上活動できるようにできている。しかし、何もしなければ衰えるのは当然だ。ライフキネティックを実践すれば、身体能力、知覚能力、認知能力を鍛えられる。

本書では、簡単なエクササイズに加え、ライフキネティックの科学的根拠や有効性がさまざまなエビデンスをもとに解説されている。人生100年時代を幸せに生きるために、読んでおきたい一冊だ。

著者

ホルスト・ルッツ(Horst Lutz)
体育教師やトレーナー、講師として長年、運動指導を行なってきた経験を活かし、「Life Kinetik®(ライフキネティック)メソッド」を開発。2007年からは、そのメソッドに基づいたトレーニングプログラムの普及に専念し、個人・教育施設・企業・競技スポーツ選手へのレッスンやコーチング、トレーナーの教育に取り組む。
クライアントには、サッカー監督のユルゲン・クロップ、アルペンスキー選手のフェリックス・ノイロイター、ボルシア・ドルトムントを始めとするブンデスリーガのサッカークラブ、ほかにもさまざまなスポーツのプロチームがいる。
このようなトップスポーツ界での成功を収めながらも、最大の目標として「すべての幼稚園、すべての学校、すべての企業、すべての高齢者施設にLife Kinetik®を提供し、誰にでも有効なLife Kinetik®によって、みんなが潜在能力を発揮すること」を目指している。

本書の要点

  • 要点
    1
    ライフキネティックは、慣れていない動きを練習することによって脳細胞同士のつながりを増やし、脳を活性化させるものだ。ライフキネティックの「知覚+脳トレ+動き」という3つの要素によって、さまざまな能力が向上する。
  • 要点
    2
    ライフキネティックを行えば、現在の年齢や体力、職業、人格にかかわらず、誰でも生活の質を上げられる。
  • 要点
    3
    ライフキネティックのエクササイズによって、身体能力、4つの知覚能力、6つの認知能力を鍛えることができる。

要約

ライフキネティックとは

脳細胞同士のつながりを増やす
metamorworks/gettyimages

ライフキネティックは、著者が「慣れない動きから別の動きにすぐに移れない」ことに疑問を抱き、「学習と神経科学」というテーマに辿り着いたことから生まれた。脳内では脳細胞同士がつながり合い、ネットワークをつくって情報をやりとりしている。何かを習得するとは、ある細胞がさらに別の細胞ともつながったり、新しい脳細胞がつくられて新たなつながりができたりして、脳内でネットワークが新規に構築されているということだ。神経科学では、この脳の特性を「神経可塑性(かそせい)」といい、脳内でドーパミンが放出されたことによりうながされ、運動に関する学習プロセスが始動することがわかっている。ドーパミンの発生には「慣れない動きを練習すること」と「やっと達成できたという気持ち」がもっとも重要だ。

つまり、新しい動きを練習して、その動きができるようになると、脳細胞同士のつながりが増え、脳が活性化されるということだ。ただし、脳細胞同士のつながりを増やし続けるためには、常に新しい動きに取り組まなければならない。

スポーツ以外にも効果あり

「慣れていないこと」を練習する方法は、「ブレインフロー法」として既に考案されていた。著者はブレインフロー法の独占権を得て、そこからさらに発展させ、脳を活性化する「ライフキネティック」の開発に成功。その後、メンバーのサポートや専門家のアドバイスなどを受け、今日のライフキネティックが生まれた。

ライフキネティックは、ドイツ国内で大きな反響を受け、国際的に注目されるようになる。日本では企業家の野田史(ふびと)氏がいち早くライセンス契約を結んだ。

著者らのチームは最初から、ライフキネティックはスポーツ以外の分野でも多大な効果を発揮すると信じていた。実際、認知症と闘っている世代や学校でのストレスと闘っている世代の人たちを助けるために活動しているし、職場で簡単に行えるプログラムも提供している。

運動が脳をつくる

ライフキネティックのエクササイズ
akinbostanci/gettyimages

ライフキネティックの理論の説明は難しい。実際に体験するほうが早いので、ここでエクササイズを一つ紹介しよう。「上体を左右、前後に傾ける」というものだ。

まず、「左・右・前・後ろ・右・後ろ・左・前・後ろ・右」の順に上体を傾けてみよう。簡単にできたのではないだろうか。

次に、数字を使う。

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要約公開日 2021.01.31
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