UXデザインの法則

最高のプロダクトとサービスを支える心理学
未読
日本語
UXデザインの法則
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UXデザインの法則
出版社
オライリー・ジャパン

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定価
1,980円(税込)
出版日
2021年05月18日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

「いいね!」や肯定的なコメントによって承認欲求を満たしてくれるソーシャルメディア。このトピックだけ見ようと思ったのについついずっとスクロールしてしまうニュースフィード。これらのインターフェースは、心理学の原則に基づいてデザインされている。そうしたデザインの真髄を知りたくはないだろうか。

本書は、心理学や行動科学の背景知識を持ち合わせていないデザイナーに向けた、デザインと心理学が交差する実践的なガイドである。主なフォーカスはデジタルのデザインだが、著者が長年にわたり読み込んできた膨大な学術論文や研究結果のうち、デザイナーにとってひときわ有用な10個の心理学的原則に絞りこまれている。カラーの写真で豊富な事例が紹介されているため、法則の理解が深まりやすい。

デザインの役割が組織に対して強い影響力を持つ今日において、心理学の知見を適用したUXデザインの重要性はますます高まる一方だ。デザイナーはコードが書けて、文章が書けて、ビジネスにも精通すべきだろうか。もちろん全部できるに越したことはないが必須ではない。しかし、心理学の基礎はすべてのデザイナーの必修科目というのが著者の主張だ。規模や収益性だけでなく倫理的観点からも優れた「最高のプロダクトやサービス」を生み出すためにも、「人間中心のデザインの基礎」を学んでいただきたい。

著者

Jon Yablonski(ジョン・ヤブロンスキ)
デトロイトを拠点に、デザイン、講演、執筆、デジタルクリエイティブ制作などで活躍。UXデザインとウェブのフロントエンド開発の交差点が主要な関心事であり、これら2つの分野をハイブリッドなアプローチで融合させることで、デジタルにおける問題解決を行う。実務においてジャーニーマップやプロトタイプを作成する傍ら、「Laws of UX」、「Humane by Design」、「Web Field Manual」など有用な情報発信にも携わっている。ゼネラルモーターズで次世代の車載インタラクティブ体験の開発に取り組んだ後、現在はBoom Supersonicのシニアプロダクトデザイナーを務める。

本書の要点

  • 要点
    1
    脳が構築するメンタルモデルに影響を受ける「ヤコブの法則」、認知負荷と深く関係する「ヒックの法則」、直感・印象といった迅速で自動的な思考モードによってもたらされる「美的ユーザビリティ効果」。これらは心理学的な概念によってその起源を説明することができる。
  • 要点
    2
    行動心理学や認知心理学の知見を活用したデザインは大きな力を持つが、同時にその責任もデザイナーは負わなければならない。
  • 要点
    3
    心理学をデザインプロセスの中に応用するためには、心理学的な原則をデザイナー全員の意思決定に組み込むことが重要だ。

要約

ユーザーのメンタルモデルを知る

ヤコブの法則

最初に紹介する法則は、ユーザビリティの専門家ヤコブ・ニールセンによって2000年に提唱された「ヤコブの法則」である。その内容は、ユーザーは他のウェブサイトでの経験の積み重ねを通じて「デザインはこうあるべき」という期待を築き上げるというものだ。ありふれた慣例に従ったデザインにすることで、ユーザーは目の前の商品に集中できる。逆に、慣例となっていないデザインはユーザーを混乱させ、離脱につながってしまう。

このような行動の背景には「メンタルモデル」という心理学の概念がある。メンタルモデルとは、「システム、特にそのふるまいについて私たち自身がどう理解しているか」という概念を意味する。ウェブサイトのようなデジタルの世界であれ、スーパーマーケットのようなリアルの世界であれ、システムに何をしたらどうなるのかというモデルを私たちは頭の中に構築している。そして、他の類似した状況でメンタルモデルを適用し、理解の助けとしている。

メンタルモデル不協和とその対策
scyther5/gettyimages

プロダクトにはユーザーのメンタルモデルを考慮したデザインが求められる。そのため、デザインがユーザーのメンタルモデルと合っていない場合は問題が起こる。これは「メンタルモデル不協和」と呼ばれ、使い慣れたプロダクトが突如変更されたときに生じる。2018年のSnapchatのリデザインはその最たる例だ。緩やかな反復的開発や広範囲のテストを経ずに、いきなり大規模なオーバーホールをリリースした。これにより、ユーザーが競合のInstagramへと鞍替えしてしまった。

一方、メンタルモデル不協和を上手く回避した好例が、2017年に刷新されたYouTubeの新バージョンである。ユーザーは新しいデザインを試し、徐々に慣れたりフィードバックを送ったりすることができ、旧バージョンに戻すこともできた。

ヤコブの法則から学べることは何か。それは、まずはありふれたパターンや慣例から始め、その後うまくいきそうなときだけ慣例から離れるのがよいということだ。慣例から外れる場合はデザインをユーザーテストにかけ、ユーザー理解を確かめよう。

意思決定の時間は選択肢の数と複雑さで決まる

ヒックの法則

心理学者のウィリアム・エドモンド・ヒックとレイ・ハイマンは、1952年に「ヒックの法則」を定式化した。この法則はどのようなものか。

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