ビジネス・ゲーム

誰も教えてくれなかった女性の働き方
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おすすめポイント

要約者は働き始めてから8年ほどのキャリアをもつが、もっと早くにこの本を読んでいたら、遠回りしないで済んだのではないかと思わされることの多い内容であった。初版がアメリカで刊行されたのは1977年と古いため、現代日本の現状と少しずれていると感じるところもある。しかし、長い年月を超えてもなお参考になると思った部分も決して少なくない。その意味で、普遍性の高い内容であった。

組織の中で仕事をする際には集団においてどのように動くかが大切であり、それを著者は「ビジネス・ゲーム」と呼んでいる。多くの女性が、十分な能力や意欲を持ちながら、それに見合った仕事内容、地位、収入を得ていない。その理由は、女性が男性中心のビジネス社会でどのように振る舞うことが正解か、ビジネスのルールを知らないまま働いていることにあると著者は説く。

男性はスポーツなどの集団行動を通じて組織の中での振る舞いを幼少期から学ぶが、「女らしく」育てられた女性はそういった経験が少ないままビジネスの世界に飛び込むために、不利な戦いを強いられている。それに、女性の多くは「能力があれば昇進できる」と信じて、学位の取得や資格への挑戦をまず試みる。しかし、企業において認められるには、仕事の「能力」以前に、ルールを熟知して、戦略を立てることが必要なのだ。

仕事を持つ女性全員に、なるべく早く読んでいただきたい一冊である。多くの女性とともに働く男性たちの目を啓くことも間違いない。

ライター画像
河合美緒

著者

ベティ・L・ハラガン(Betty Lehan Harragan)
25年にわたり企業で働いた後、ビジネスコンサルタントとして独立。主に企業社会の中での女性活用を専門分野とする。「Working Women」誌の人気コラムニストとしても活躍した。1998年没

本書の要点

  • 要点
    1
    ビジネス社会では、集団の中でどのように振る舞うかが、仕事の内容や昇進に密接に関係している。それを「ビジネス・ゲーム」と呼ぶ。
  • 要点
    2
    ビジネス・ゲームでは、ヒエラルキーを守り、直属の上司の命令に逆らわないことがまず大事になる。また、組織の中では自分に割り当てられた仕事をきちんと行うことが大切である。
  • 要点
    3
    男性が支配的なビジネス社会では、女性も管理職を目指すべきだ。そのために自分が企業の中でどの位置にいるか、目標の地位にいくためにどのくらいのペースで昇進する必要があるかなどを計算しておいた方がよい。

要約

【必読ポイント!】 ビジネスはゲームである

能力主義の嘘
Morsa Images/gettyimages

著者が出会った女性の多くは、十分な能力や意欲を持ちながら、それに見合った仕事内容、地位、収入を得ていない。なぜなら、男性中心のビジネス社会でどのように振る舞うことが正解か、女性たちはそのビジネスのルールを知らないままに働いているからである。ルールを知り、集団の中でどのように動くかということが、割り当てられる仕事の内容や昇進に密接に関係している。それを著者は「ビジネス・ゲーム」と呼ぶ。

女性と仕事について話題にするときに、よく「能力」「資格」「学歴」という言葉がでてくる。たとえば、「能力さえあれば、女性も男性と同等に昇進できる」というような言葉を聞いたことがある人は多いだろう。そして、女性の多くは「自分に能力さえあれば、キャリアを追求することができる」と信じ、大学などに戻って学位を取得したり、資格に挑戦したりする。しかし、その努力は必ずしも仕事の内容や地位に結びつかないのだ。

企業の中で、ゲームに勝って希望のポジションにつくためには、仕事の能力以前に、状況を判断できる力や情報を収集する力が必要である。男性の中にも、ゲームのルールにうとい人はいる。しかし、素晴らしい業績を上げても報われない人は、圧倒的に女性のほうが多いだろう。これは性差別というよりは、組織で働くときの基本的なメンタリティの違いから来ているのではなかろうか。男性は幼いころから、チームで行うスポーツなどを通して、組織で働くときの対人関係の基本を学んでいる。一方「女らしい」教育を受けた女性は、「競争する」こと自体に不慣れなのである。

「自分の仕事」をこなす

会社は基本的にピラミッド構造となっており、その頂点には会社の方針の決定権を持つCEO(経営最高責任者)がいる。このピラミッドでは軍隊と同じように、力の流れが上から下に流れている。上級のランクの人が下級のランクの人に権限を委譲して、仕事を遂行させていく。

組織の中では「自分の仕事」をすることこそが大切である。責任感があり、能力もある女性の中には、本来自分がやるべき仕事よりも多くの仕事を行い、疲れ果てている人が多い。この努力に対して「彼女はよくやっている」などの称賛の言葉を与えられるが、それは昇進や昇給などの実質の伴った見返りではない。女性を中間管理職につけることがあっても、彼女の昇進は課長どまりであったりする。そのようなまやかしにごまかされてはいけない。

「命令の鎖」に従うということ

会社のピラミッドを部下の側から捉えると、自分より上には、誰しもそれぞれ1人の直属の上司を持つという構造になっている。仕事上の情報や命令、報告、決断などは全て、この1本のつながりを通してやりとりされる。これは軍隊で「命令の鎖」と呼ばれている。

軍隊では、相手の性格や業績、能力などではなく、単に「階級」に応じて上官を敬ったり、従ったりすることをまず学ぶ。同様にビジネス・ゲームにおいても、「組織の中では、権威(階級が上の人)に向かって口答えすることなく、従順に行動しなくてはならない」ということを身につける必要がある。慣れるまでは苦痛であるが、人間は一度訓練されてしまえば、自分が他人に対して権力をもつ立場に立てることを愛するようになる。しかも、権威のレベルが低いほどそれに固執するものだ。

直属の上司を飛び越えて別の誰かの指示を受けるなどして、「命令の鎖」の秩序を無視することは、ある役職が持っている権威と重要性の否定につながる。それをすることにより、直属の上司から嫌がらせを受けたりすることすらある。上司についての不満を人事部や、直属の上司よりさらに上のレベルに訴えたとしても状況がよくならないかもしれない。かれらには、「命令の鎖」を飛び越えてあなたに関わる権限がないからだ。直属の上司との人間関係が、仕事をしていく上で最も重要なことである。

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管理職を目指す理由
PeopleImages/gettyimages

一般的に女性は、自分が他人を管理したり動かしたりすることについて「自分には過ぎたこと」と考えがちだ。

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