電通現役戦略プランナーのヒットをつくる「調べ方」の教科書の表紙

電通現役戦略プランナーのヒットをつくる「調べ方」の教科書

あなたの商品がもっと売れるマーケティングリサーチ術


本書の要点

  • 「とりあえず調査」はしない。「ターゲット」と「セールスポイント」を絞り込むために、まずは仮説を出す。

  • 顧客の調査はペルソナを精緻化した上で、インサイトを発見し、顧客の行動につながる施策に落とし込む。

  • 競合を調べるときは、カテゴリが異なる競合に目を向けて売れるヒントを見つける。

  • 自社の歴史をひも解き、本質的な価値と存在意義を知ることにより、競合に真似できない商品をつくる。

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調べる前に必要なこと

「調べ方」はすぐに上達する

「商品を売りたいけれど、何から始めたらいいかわからない」「マーケティング経験が浅く、リサーチする機会も少ない」「そもそも調べることに苦手意識がある」。そんな悩みを抱える人たちのために、著者は10年以上の経験とノウハウを本書に詰め込んでいる。

ヒットをつくるための調べ方に必要なのは、正しい「ターゲット」と「セールスポイント」の2つを見極めることである。「ターゲット」は、商品を買ってくれるお客さんのことであり、「セールスポイント」はターゲットの欲求に刺さる商品のポイントだ。

2つに焦点を絞り、よく使う「調べ方」を集中的に習得することで、無駄なお金や時間をかけずに、効率よく調べられるようになる。

「とりあえず調査」はしない

takasuu/gettyimages

「ターゲット」と「セールスポイント」を明らかにするためには、3つのステップがある。

STEP1:なんとなくの感覚で「仮説」を出す。

STEP2:仮説検証サイクルをグルグル回す。

STEP3:打ち手を実行する。

本書の対象は、打ち手を実行する前のSTEP1とSTEP2だ。

STEP1では「とりあえず調査」という考え方を徹底的に捨てることが重要だ。「なんとなく」で構わないので、直感的に感じる問題や本質的な問題だと思うことから「仮説」を立てる。

「なんとなく」とはいえ、あてずっぽうでよいということではない。「現時点で一番ありえそうな結論」を導き出す。調べ始める前に、まず自分の頭で考え、結論を出す習慣をつけるようにしよう。

仮説で次の打ち手を見つける

例えば、

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要約公開日 2022.01.12
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