知的文章術入門

未読
日本語
知的文章術入門
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知的文章術入門
出版社
定価
946円(税込)
出版日
2021年09月17日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
3.5
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おすすめポイント

本書の内容を一言で表すならば「日本語で論理的な文章を書く方法」である。対象となるのは報告書、論文、レポートといった「知的文章」だ。これらの文章の目的は、複雑な事柄を整理し、論理的に記述し、自分の考えを正しく相手に届けることである。

報告書のようなまとまった文章を書くことに苦手意識を持っている人は少なくないだろう。かくいう要約者自身も、文章を書くことにとても苦労してきた。思い起こせば、うまく書こうと肩に力が入っていたのだろう。文章を書き始めた当時は「起承転結」が大事だと教えられた。学校の授業でも扱われ、これが文章の基本だと思っている方も多いはずだ。しかし、本書では論理的な文章を書く際には「結承結」で十分だと言うのだ。これは目からうろこだった。たしかに、知的文章とエッセイやストーリーでは、書き方は異なるはずだ。これを意識するだけでも、分かりやすい文章に一歩近づくことだろう。

現在のビジネスパーソンは、昔と比較して圧倒的に大量の文章を書いていると感じる。言うまでもなくその多くがメールだ。特にビジネスメールにおいては、複雑な事柄を整理し、論理的に記述し、誤解がないように相手に伝えなければならない。とすれば、ビジネスメールも、本書が対象とする知的文書にほかならない。論理的な日本語は、ビジネスと知的活動の土台である。本書の文章術は、社会に出たら真っ先に身につけたい文章術といえるだろう。

ライター画像
しいたに

著者

黒木登志夫(くろき としお)
1936年東京生まれ。東北大学医学部卒業。3カ国の研究所(東北大学加齢医学研究所、東京大学医科学研究所、ウィスコンシン大学、WHO国際がん研究機関、昭和大学)でがんの基礎研究を行う。英語の専門論文300編以上。日本癌学会会長、岐阜大学学長、日本学術振興会学術システム研究センター副所長を経て、
現在―日本学術振興会学術システム研究センター顧問、東京大学・岐阜大学名誉教授
専門―がん細胞、発がんのメカニズム
著書―『新型コロナの科学』『研究不正』『iPS細胞』『知的文章とプレゼンテーション』『健康・老化・寿命』『がん遺伝子の発見』(いずれも中公新書)ほか
共著―『科学者のための英文手紙の書き方』(朝倉書店)、『コロナ後の世界を生きる』『良心から科学を考える』(いずれも岩波書店)ほか

本書の要点

  • 要点
    1
    知的文章の原則は、「簡潔」「明解」「論理的」の3つである。「簡潔」「明解」のためには、「短く書く」ことが重要だ。「論理的」な文章構成のためにはパラグラフ(段落)を意識するとよい。
  • 要点
    2
    文章のテーマが明確になったら、書き出しに凝りすぎずにとりあえず書き始めるという態度も大切だ。実際に書くことで思考が深まり、新たな課題も見えてくる。
  • 要点
    3
    ウィキペディアを使うなという人もいるが、それは現実的ではない。盗用や直接の引用を避けながら、知識の入り口として賢く活用すべきだ。

要約

【必読ポイント!】 分かりやすい文章を書くために

「日本語は論理的でない」は本当か

本書は、事実を分かりやすく伝える文章を「知的文章」と定義し、その書き方についてまとめたものである。論文や報告書、レポートなど、論理的な文章を書こうとするとき、日本語には「主語が省略可能」「文法上のしばりが緩い」「あいまいな表現を好む」といった、弱点というべき特徴がある。このため、日本語は論理性に欠け、日本語で論理的な文章を書くことはできないと主張する人もいる。

しかし、それは言い過ぎだろう。日本語の欠点を意識し、それを補う努力をすれば、論理的な文章を書くことができる。あいまいな表現を避け、論理的に考えたうえで、論理の流れに乗って論旨を展開することが重要だ。

論理的な日本語を書くことは、知的活動の基礎である。文章を書き上げたら、主語が推測できないような省略やあいまいな表現はないか、述語は明解であるか、そして論理的に考え論理的に表現しているかを確認してみよう。

「簡潔」「明解」「論理的」知的三原則
aga7ta/gettyimages

分かりやすい文章とは、読んだときに一度で素直に頭に入ってくるような文章だ。何度も読み直さずにすむような文章を書くための原則は、「簡潔」「明解」「論理的」の三つである。著者は、これを知的三原則と呼んでいる。

まず、「簡潔」「明解」の2条件について考えてみる。分かりやすい文章を書くときのセオリーの一つは、「短い文を書く」ということだ。短い文であれば、普通一つのテーマ、最大でも二つのテーマしか入らない。冗長な表現を避けることができるようになり、文の構造がつかみやすく分かりやすい文になる。

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