5000日後の世界
すべてがAIと接続された「ミラーワールド」が訪れる(世界の知性シリーズ)

未 読
5000日後の世界
ジャンル
著者
ケヴィン・ケリー 大野和基(編) 服部桂(訳)
出版社
定価
1,045円(税込)
出版日
2021年10月28日
評点
総合
4.0
明瞭性
4.0
革新性
4.0
応用性
4.0
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5000日後の世界
5000日後の世界
すべてがAIと接続された「ミラーワールド」が訪れる(世界の知性シリーズ)
著者
ケヴィン・ケリー 大野和基(編) 服部桂(訳)
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定価
1,045円(税込)
出版日
2021年10月28日
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明瞭性
4.0
革新性
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応用性
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おすすめポイント

本書の著者であるケヴィン・ケリー氏は、テクノロジーによる変化の数々を予測し、的中させることで、しばしば「ビジョナリー(予見者)」と称される。

ケリー氏は、5000日後の世界をどのように捉えているのだろうか。本書によると、ARを通じて地球サイズのバーチャルな世界とつながる「ミラーワールド」が、SNSに続く次世代のプラットフォームになるという。AIがどこにでも存在し、現実世界がスマートグラスやARを通じ、デジタル世界とリンクするのだ。バイオテクノロジーの進展を通じ、自分を自分で生物学的に変容させることができるようになるという考え方も興味深い。さらに、アジアの躍進はこれからも続き、中国がだれもが欲しがる商品を世に送り出すだろうと予測している。

しかし本書は、ケリー氏の「予言」にとどまらない。「テクノロジーに耳を傾ければ未来がわかる」という手法や、変化が連鎖し変化が変化を求める時代において、「学び方を学ぶ」スキルについても言及している。専門性を高めてその分野に特化するだけでは、生きていくことが難しい時代となりつつある。これからの時代を生きていくためには、未来を洞察し、変化に追随するために知識を得ることが求められる。

本書を一読し、テクノロジーとの向き合い方や未来を構想するための知見を身につけていただきたい。

ライター画像
香川大輔

著者

ケヴィン・ケリー(Kevin Kelly)
編集者、著述家。1993年に雑誌『WIRED』を共同で設立、創刊編集長を務める。これまでにスティーブ・ジョブズやビル・ゲイツ、ジェフ・ベゾスなど、数多くの起業家を取材。現在は、『NYTimes』や『Science』などに寄稿するほか、編集長として毎月50万人のユニークビジターをもつウェブサイトCool Toolsを運営。主な著書に『テクニウム』(みすず書房)、『〈インターネット〉の次に来るもの』(NHK出版)など。

本書の要点

  • 要点
    1
    「ミラーワールド」というバーチャルな世界が、SNSに続く次世代のプラットフォームとなる。
  • 要点
    2
    これからは「AIの時代」であるとともに、バイオテクノロジーの進展によって自分たちを生物学的に変容させられる「新生物学的な時代」が到来する。アジアはさらに躍進して中国の存在感が増す「アジアの世紀」でもある。
  • 要点
    3
    グローバリゼーションやテクノロジーの進歩が加速し、不確実性が増す世界で生きていくためには、「どうやって学ぶかを学ぶ」という究極かつ汎用のスキルが必要となる。

要約

【必読ポイント!】5000日後の未来

テクノロジーに耳を傾ける

著者は、『ニューエコノミー勝者の条件』など1990年代の著本の中で、「勝者総取りの法則」や「フリーミアム経済」、「収穫逓増の法則」などの動向を予測した。テクノロジーに耳を傾け、「テクノロジーは何を望んでいるのか?」を問いかけることにより、精緻な予測、分析が可能となる。

5000日後の未来を見通すと、AIは最も大きなトレンドになるだろう。AIの進歩によって仕事の仕方が大きく変わり、百万人単位の人たちが一つのプロジェクトで同時に協働できるようになる。

そのための有力なツールが、例えばAR(拡張現実)の機能がついたスマートグラスだ。このグラスで離れた人同士がまるでその場で対面しているように交流できる。また、リアルタイムの自動翻訳により、世界規模での共同作業も可能となる。

地球サイズのバーチャルな世界
Ilya Lukichev/gettyimages

近年、著者が提唱している「ミラーワールド」というAR世界においても、深遠な共同作業が必要になる。ミラーワールドは、現実の世界に覆いかぶさる地球サイズのバーチャルな世界だ。スマートグラスなどを通して現実世界を見ると、現実の風景に重なる形でバーチャルの映像や文字が出現する。時間をさかのぼって過去の街並みを呼び出すこともできるだろう。

第一のプラットフォームであるインターネットは、検索して答えを出せる仕組みを実現した。続く第二のプラットフォームとして、人間同士の関係性をデジタル化するソーシャルメディア、SNSが出現した。そして、第三のプラットフォームが物理的な全世界をデジタル化するミラーワールドだ。ミラーワールドにおいては、AIがどこにでも存在することで、世界が構造化されて意味的につながり、ARを通じて視覚情報に変換される。

ミラーワールドは新たな力と富を生み出すが、勝者はGAFAの誰でもないはずだ。破壊的テクノロジーの歴史を振り返ると、ある分野で支配的だった会社がそのまま残ることはなかった。次に勝つのはARの会社になるだろう。

AI時代がもたらす変化

いまの時代は、「AIの時代」の最初の段階にあると考えられる。AIを利用するために、コンピューターを持ち歩く必要はない。われわれがコンピューターに取り囲まれ、それらが反応する世界に没入し、それらと共に生きているような環境ができていくはずだ。

現在のAIは、大量のデータを使って学習を進めているに過ぎない。つまり、われわれが脳の中でやっているほんの一部を合成して作ることしかできていないのだ。

AIはこれからますます進化を遂げる。AIによって仕事を奪われると考え、危機感を抱く向きもあるかもしれない。しかし50年も経てば、一般的に新しいテクノロジーは、仕事を奪うよりは増やすのだ、と理解できるだろう。その時代にはさらに新種のAIが登場し、人々は現代と同じように案じているにちがいない。自分のアイデンティティーを変えるという意思を社会全体で持つことができれば、AIがもたらす変化に追随することができる。

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