オンライン脳

東北大学の緊急実験からわかった危険な大問題
未読
日本語
オンライン脳
オンライン脳
東北大学の緊急実験からわかった危険な大問題
未読
日本語
オンライン脳
出版社
定価
1,397円(税込)
出版日
2022年08月08日
評点
総合
3.7
明瞭性
3.5
革新性
4.0
応用性
3.5
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おすすめポイント

新型コロナウイルスパンデミック下で、オンラインはこれまで以上に身近なものになった。リモートワーク、オンライン授業、ライブ配信など、ビジネスでも教育でも娯楽でも、オンラインは生活の至るところに入り込んでいる。

要約者は、そのどれもが、なんとなく本来のあり方とは違うような気がしつつ、ギリギリ成立しているような気もしていた。本書を読むと、「本来のあり方とは違う」という気持ちは、脳が感じる違和感から来ていたのだと気づかされる。

本書では、オンラインにどっぷり浸かることで脳が受ける影響について、様々な実験結果・調査結果を交えて紹介されている。また、はっきりとしたメカニズムは解明されていないものの、日常と切り離せなくなったスマートフォン使用が、脳にダメージを与えている様子が伺える。普段の無自覚な使用が、気がつかないうちに脳にダメージを与えているとは衝撃的だ。子どもの学習とデジタル機器使用に関する調査も記載されており、子育て世代にとっては特に重要な情報といえそうだ。

オンラインは確実にわたしたちの生活を便利にしてくれている。しかし、何でもオンラインですますことはできない。かと言って、すべてをオフラインに戻すことも現実的ではない。オンラインの危険性を自覚し、賢く使いこなすことが肝要だ。そのためのヒントを与えてくれる本書は、ビジネスパーソンに一度は読んでいただきたい一冊だ。

ライター画像
河合美緒

著者

川島隆太(かわしま・りゅうた)
昭和34年生まれ。千葉県千葉市出身。
東北大学加齢医学研究所 所長。
東北大学スマート・エイジング学際重点研究センター センター長。
昭和60年東北大学医学部卒業、平成元年東北大学大学院医学研究科修了、スウェーデン王国カロリンスカ研究所客員研究員、東北大学加齢医学研究所助手、同講師、東北大学未来科学技術共同研究センター教授を経て平成18年より東北大学加齢医学研究所教授。平成26年より東北大学加齢医学研究所所長。平成29年より東北大学スマート・エイジング学際重点研究センター センター長兼務。
主な受賞として、平成20年「情報通信月間」総務大臣表彰、平成21年度科学技術分野の文部科学大臣表彰「科学技術賞」、平成21年度井上春成賞。平成24年度河北文化賞。査読付き英文学術論文400編以上、著書は『スマホが学力を破壊する』『さらば脳ブーム』など、300冊以上。

本書の要点

  • 要点
    1
    オンラインコミュニケーションが可能にするのは「情報伝達」だけであり、対面コミュニケーションで生じる同期といった脳の活動は見られない。
  • 要点
    2
    子どもの学習についての調査では、「スマホが原因で、結果的に学力が低下する」「スマホを始めると成績が下がり、スマホを手放すと成績が上がる」という事実が分かっている。
  • 要点
    3
    大人の脳の調査でも、スマホを頻繁に使う人ほど、感情のコントロールが難しくなったり、うつ状態になりやすかったりすることが分かっている。

要約

オンライン脳とは

オンライン脳の危険性

オンラインでのコミュニケーションは、人類にとって大きな問題をはらんでいるのではないか。本書は、そんな危機感を抱いた著者が、実態を把握するために繰り返した実験についてまとめたものである。

本書における「オンライン脳」とは、「スマホ・タブレット・パソコンなどのデジタル機器を、オンラインで長時間使いすぎることによって、脳にダメージが蓄積され、脳本来のパフォーマンスを発揮できなくなった状態」を指す。コロナ禍で急速にオンラインが普及した現在、私たちはオンラインの便利さを享受しながらも、脳に悪影響が出ないように生活していかなければならない。本書はオンライン脳の危険性への警告だけではなく、オンラインと脳の賢い付き合い方を紹介する。

オンラインでは「心」が動かない

新型コロナとオンラインコミュニケーションの氾濫
Edwin Tan/gettyimages

「オンライン脳」が生まれることになった大きな原因は、2020年春に始まった新型コロナウイルス感染症の世界的流行である。感染拡大を防ぐため、オンラインによるコミュニケーションが急増した。それまでも企業のテレビ会議はあったが、本社の会議室と各支社などをつなぐ場合が多かった。遠方にいるなど事情がある人だけがオンライン参加であったところ、コロナ禍では最初から全員がオンライン参加だ。

非常事態に見舞われて、やむなく人同士の直接接触を避けるようになったここ2年間の“新しい日常”は、人同士のコミュニケーションにおいて、予想以上に深刻なリスクをはらんでいる。本書では、著者ら東北大学がおこなった緊急実験を通じて、この問題を明らかにする。

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