時間に余裕がないと、心まで余裕をなくしてしまう。「忙しい、時間がない」と思えば、さらに気持ちがせわしくなってくる。
だが、それは本当だろうか。「忙」という漢字は「心を亡くす」と書く。時間がないから忙しいのではなく、心に余裕がないから忙しいのだ。
忙しいときこそ、いつもより15分早起きするといい。そして、腹の下の方の丹田でゆっくり呼吸をする。呼吸が整うと気持ちも静かに整っていく。そして、ゆっくりとお茶やコーヒーを味わいながら、窓から空を眺めてみよう。たったそれだけで、気持ちに余裕が生まれてくる。15分の早起きで忙しさから解放されるだろう。
職場で同僚のデスクを見ると、デスクの上がいつも美しく整頓されている人は、おそらく仕事ができる人だ。反対に、いつもデスクの上が乱雑になっている人は、仕事に集中できていないだろう。
禅寺の修行僧は朝夕に掃除をする。汚れていなくても一生懸命に掃除をするのは、掃除によって自分自身の心を磨くためだ。
デスクの上を整理整頓する習慣がある人は、心もすっきりと片づいていて、100%仕事に集中できる。悩みや不安に惑わされることなく、常にすがすがしい心をもつカギは、身の回りを整えることだ。
僧侶が大きな声を出してお経をあげる理由をご存じだろうか。大きな声を出せば、当然ながら自分の声がしっかりと自分の耳に入ってくる。それにより脳が刺激され、活性化される。僧侶が朝起きてまずお経をあげるのは、脳を目覚めさせるためなのだ。
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