佐藤可士和の超整理術

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佐藤可士和の超整理術
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出版社
日本経済新聞出版

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定価
785円(税込)
出版日
2011年04月08日
評点
総合
4.0
明瞭性
4.0
革新性
4.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

ユニクロのカタカナロゴ、キリンの発泡酒「極生」のパッケージデザイン、ステップワゴンの広告、今治タオルのロゴ、ドコモN702iDのデザイン、明治学院大学のロゴ――。どれも画期的で、印象に残っているデザインではないだろうか。これらすべてにクリエイティブディレクターとしてかかわったのが、本書の著者、佐藤可士和氏だ。

本書のテーマは「整理術」。「整理術が、クリエイティブディレクターとしての仕事とどう関連しているのだろう?」と疑問に思う読者もいるかもしれない。だが、「整理術」をテーマにした理由は、本書を読めば納得できるだろう。著者は持ち物やオフィス空間のみならず、情報や思考に至るまで、あらゆるものを整理しているからこそ、すばらしい成果を上げているのだ。

佐藤可士和流・仕事の整理術は状況把握→視点導入→課題設定というシンプルな3ステップをたどる。難しく聞こえるかもしれないが、「極生」をはじめとし、誰もが知るデザインのエピソードを例に出して説明しているので、簡単に理解できるはずだ。

モノだけでなく情報も思考も混沌とした現代社会において、「何が一番大切なのか」に焦点をあてる整理術は、刊行から10年以上経った現在でもなお、色あせることがない。モノを整理したいときはもちろん、アイデアが浮かばず煮詰まったときや、相手に刺さるプレゼンをしたいとき、自身の原点に立ち戻りたいときにも大いに役立つ一冊である。

ライター画像
菅谷真帆子

著者

佐藤可士和(さとう かしわ)
クリエイティブディレクター。京都大学経営管理大学院特命教授、多摩美術大学客員教授。1965年東京生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン科卒。博報堂を経て「SAMURAI」設立。国立新美術館のシンボルマークデザイン、ユニクロ、楽天グループのクリエイティブディレクション、幼稚園や病院のプロデュースまで、対象となる企業、組織の本質をつかみ、その存在を際立たせるコミュニケーション戦略とデザイン力で常に注目を集める。RedDot 2022 BEST OF THE BEST、毎日デザイン賞ほか多数受賞。著書に『佐藤可士和のクリエイティブシンキング』『佐藤可士和の打ち合わせ』などがある。

本書の要点

  • 要点
    1
    本書における整理術とは、快適に生きるための本質的な方法論である。整理のプロセスは、「状況把握」「視点導入」「課題設定」の順に行われる。
  • 要点
    2
    空間の整理は、仕事の効率を上げ、リスクを回避することにつながる。プライオリティをつけて不要なものを捨て、目の前をすっきりさせよう。
  • 要点
    3
    情報の整理において重要なのは、自分なりの視点を導入し、情報同士の因果関係を明確にすることだ。
  • 要点
    4
    思考整理のカギは、「無意識の意識化」によって思考を情報化し、目に見えるようにする作業にある。

要約

すべては整理からはじまる

整理のメリット

仕事は人生の糧だから、楽しくなければ意味がない。仕事をエンジョイするために欠かせないのが整理術である。整理術を磨いていくと、仕事を取り巻く環境がみるみる快適になると同時に、仕事の精度も劇的にアップするのだ。

ここでいう整理術とは、整理のための整理ではなく、快適に生きるための本質的な方法論である。デスク周りなどの空間から仕事上の問題、人間関係に至るまで、あらゆる場面に応用できるものだ。

整理のプロセス(1)状況把握

仕事上の整理のプロセスは、「状況把握」「視点導入」「課題設定」の3ステップで行われる。この順序で進めれば、問題の本質をきちんと捉えて対処できるはずだ。

まず「状況把握」は、クライアントを問診し、現在置かれている状況を把握するとともに、問題点や重要な点を浮かび上がらせるプロセスだ。相手ときめ細やかに言葉を交わしながら、状況をひもといていく。

ここでは、いかにリアリティを引き出せるかがポイントとなる。医者の問診では、「お腹が痛い」で済ませるのではなく、どこが痛いのか、どのように痛いのかを聞いたり、実際に手を当てたりして、五感で状態を汲み取るはずだ。同様にビジネスの問診でも、人間の感覚を駆使して微妙なニュアンスまで汲み取ることが大切である。

整理のプロセス(2)視点導入
Sakorn Sukkasemsakorn/gettyimages

次は「視点導入」だ。ある視点を持ち込み、情報を並び替えたりいらないものを捨てたりすることで、問題の本質を突き止める。

キリンの発泡酒「極生」の商品開発では、発泡酒のマイナスイメージがどこから来るのかを突き止めるために、マクロな視点で発泡酒全体を見渡した。すると、無理にビールに似せようとしていたことがすべての原因、つまり問題の本質だと気づいたのだった。

整理のプロセス(3)課題設定

最後の「課題設定」のプロセスでは、問題解決のためにクリアすべき課題を設定する。

「極生」の場合、視点導入によって、「ビールらしく見せること」ではなく「発泡酒独自のポジティブな立ち位置を築くこと」が最重要課題だと確信し、進むべき道が見えてきた。そこで、発泡酒のイメージを「ビールの廉価版」ではなく「カジュアルに楽しめる現代的な飲み物」に、「コクが足りない」のではなく「ライトで爽やかな飲み口」と捉えなおした。ビールの真似という視点ではネガティブな要素だったものが、裏を返せば立派なアピールポイントになったのだ。かくして「極生」はヒット商品となった。

空間の整理術――プライオリティをつける

「とりあえず」より「いま」を大切にする

具体的な整理術として、まずは空間の整理、つまり机周りやPC、オフィスなどをすっきりさせることから始めよう。整理の効能を体感すると、情報の整理、思考の整理へと進みやすくなるからだ。

空間を整理するメリットは、すっきりと気持ちのいい空間で効率的に仕事ができることだ。把握していないものがなくなり、仕事が円滑に進むだけでなく、リスク回避にもつながる。

空間の整理は「アイテムを並べてみる」「プライオリティをつける」「いらないものを捨てる」の順序で行うとよい。重要なのはプライオリティをつけることだ。プライオリティが決まれば、捨てる判断がしやすくなる。

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