入社1年目のビジネススキル大全

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入社1年目のビジネススキル大全
出版社
出版日
2022年05月25日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

入社して何年も経たないうちに、頭ひとつ抜き出る「優秀な人」が存在する。新入社員としてのスタートラインは同じでも、先輩社員から仕事を任されたり、上司や顧客からの評価がひと際高かったりする。その差はどこにあるのだろうか。そうした疑問を解決し、自分自身をワンランクアップさせるのにうってつけの一冊が本書である。

本書は、社会人1年目として新たなスタートを切る方向けに、「これだけ知っておけば、じゅうぶんに戦える!」というビジネススキルを体系的に解説したものである。著者は、プロジェクトマネージャーとして、数々のシステム開発をリードしてきた人物だ。たくさんの優秀な人とともに仕事をするなかで、「優秀な人」に共通したマインドセットや行動、習慣があると気づき、それらを言語化していった。

著者の豊富な経験に基づいた解説には、「なるほど!」と思う発見と、プロフェッショナルの本質がつまっている。時間管理やビジネス思考法、コミュニケーションの取り方など、一生役立つ10大スキルが紹介されている。イラストや図解も豊富で、メールや資料作成のテクニックなども紹介されており、とにかく実践的だ。

タイトルで「入社1年目」と銘打っているが、若手・中堅社員の方は自身のメンテナンス書として活用できる。また、部下や後輩を育成するポジションの方にとっては指導する際のヒント集になるだろう。社会人としてのアップデートに役立つおすすめの一冊だ。

ライター画像
衛藤実穂

著者

木部智之(きべ ともゆき)
デロイト トーマツ コンサルティング合同会社 ディレクター
横浜国立大学大学院環境情報学府工学研究科 修了後、2002年に日本IBMに入社。数々の炎上プロジェクトの火を消し、エグゼクティブ・プロジェクト・マネージャーに。2018年よりパナソニックのソリューションビジネスの立ち上げに従事し、パナソニック コネクトのカンパニー役員をつとめた。2022年より現職。これまで、プロジェクト現場に従事する傍ら、人材育成にも力を注ぎ、社内外でビジネススキルに関する研修やセミナーを実施。著書に、『優秀な人がこっそりやっている仕事のスゴ技75』(三笠書房《知的生きかた文庫》)、『複雑な問題が一瞬でシンプルになる2軸思考』、『プロジェクトのトラブル解決大全』(ともにKADOKAWA)など。「プレジデント・オンライン」「東洋経済オンライン」ほか、ビジネス誌にも執筆多数。

本書の要点

  • 要点
    1
    優秀な人に共通するビジネススキルの基礎は「ビジネスマインド」だ。まずは自分の値段を知り、相手の期待値を少しだけ上回るアウトプットをして「期待値コントロール」をすることが重要だ。
  • 要点
    2
    ビジネスのコミュニケーションでは、どう伝えたら相手が行動してくれるかを考えることが必要となる。
  • 要点
    3
    自己成長において、「ジブンノート」をつくり、何度も振り返ることが効果的である。

要約

入社1年目、心構えで評価は変わる

一生モノのスキル「ビジネスマインド」
mapo/gettyimages

ビジネスにおいては、ステップアップするごとに様々なスキルが必要となる。なかでも、どのポジションに就いても求められる「普遍的なスキル」が「ビジネスマインド」である。その主なポイントは3つだ。

まずは、「自分の値段」を知ることだ。自分の値段は、会社員であれば、額面給与に雇用コスト(1.3~1.5倍)を積算して算出できる。例えば、額面年収が300万円の場合、自分の値段は社会保険料や備品代などの雇用コストを含めた390万~450万円となる。算出した自分の値段と「自分の仕事のパフォーマンス」を見比べる。そして、自分が社長だったら、今の自分に気持ちよくお金を払えるかを客観的に振り返ろう。これは自分自身を磨き続ける一歩となる。

2つめは、ネガティブな言葉や行動はNGということだ。忙しいは「限界宣言」であり、「できません」は成長を止めてしまい、上司からの期待も得られなくなってしまう。また、「とりあえず」は「中途半端」な仕事に結びつく。

3つめは、相手の期待値を少しだけ上回るアウトプットをして「期待値コントロール」することだ。例えば、上司から見積書作成を指示されたとしよう。その際、上司が見積書をメールで送付することを想定して、メールのドラフトを添付して渡す。すると、上司はすぐにメールで送ることができるため、喜んでくれ、間違いなくプラスの評価となる。

「期待値コントロール」のポイントは、期待をちょっとだけ超えることだ。大きく期待を超えてしまうと、次にそれを超えるのは難しい。それほど時間のかからない、相手が「助かる!」と思うことを想像するようにしたい。これをルーティン化すると、自分の評価につながり、自身の成長も後押しされるのだ。

時間をコントロールして効率化する

人類に与えられた時間は平等である。限られた時間をコントロールし、大きな成果を出すために、「時間管理」が重要となる。

新人時代には時間と期限を守ることが第一だ。遅刻をすると、「お金・仕事の質・信頼」を失うことにつながる。例えば、会議に遅刻すると相手を待たせ、待機時間分の給与ロスが発生する。また、開始が遅れた分、議論できる時間が短縮され、議論のクオリティに影響を及ぼす。さらに、いつも遅刻していると周囲からの信頼が揺らぎ、挽回するのが困難になる。新人時代は、常にプランBを用意し、バッファを設けてスケジュールをゴールから逆算して立てるなど、自分なりのツールやルールを持つようにしよう。

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要約公開日 2023.03.23
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