地球外生命 9の論点
存在可能性を最新研究から考える

未 読
地球外生命 9の論点
ジャンル
著者
立花隆 佐藤勝彦ほか 自然科学研究機構(編)
出版社
講談社
定価
972円
出版日
2012年06月21日
評点
総合
4.2
明瞭性
4.5
革新性
4.5
応用性
3.5
要約全文を読むにはシルバー会員またはゴールド会員への登録・ログインが必要です
本の購入はこちら
この要約を友達にオススメする
地球外生命 9の論点
地球外生命 9の論点
存在可能性を最新研究から考える
著者
立花隆 佐藤勝彦ほか 自然科学研究機構(編)
未 読
書籍情報を見る
ジャンル
出版社
講談社
定価
972円
出版日
2012年06月21日
評点
総合
4.2
明瞭性
4.5
革新性
4.5
応用性
3.5
本の購入はこちら
レビュー

この広い宇宙で、私たちは孤独な存在なのか。それとも地球のほかにも、私たちのような生命体はどこかに存在するのか――。

これは人類にとって永遠の問いのひとつだ。自然科学研究機構は2010年10月から「宇宙に仲間はいるのか」と題して連続シンポジウムを開催してきた。本書は、そのときの話をもとに、その後の最新の研究成果も交え、おもに『宇宙』の専門家である天文学者、『生命』の専門家である生物学者が、地球外生命の存在を議論するにあたって必要と思われる9つの論点を示し、読者がこの問題について考えてみるときの手がかりになることを目指して構成されている。

各章は、先鋭の研究者9人がそれぞれの立場から、地球外生命について「科学者」としてどのように考えているかを述べている。論点は大きくわけて「地球外生命体がいるとしたら、それはどのような生物か」「生命が誕生し、繁栄するにはなにが必要か」「宇宙空間に生命をさがす」と4つの部に分けられている。「最新研究」と書くと難しい内容と思われるかもしれないが、そんなことはない。むしろ知的エンターテイメントとして文系理系問わずに楽しめる一冊だ。

一般の方からすれば、地球外生命体と言われると映画『E.T.』に出てくるような宇宙人とか、『宇宙戦争』で地球を襲うタコのような宇宙人のイメージがあるかもしれない。しかし、今や地球外生命体は科学の最先端にある重要なテーマの一つとなっている。本書を開いて、夢物語だと思い込んでいたET(Extra Terrestrial)を探しにいこうではないか。

著者

立花 隆
ジャーナリスト。1940年生まれ。1964年、東京大学文学部仏文科卒業。2007年より東京大学大学院情報学環特任教授。『小林・益川理論の証明』(朝日新聞出版)、
『宇宙からの帰還』(中央公論社)など科学関連の著書も多数。

佐藤 勝彦
自然科学研究機構長。東京大学名誉教授。1945年生まれ。1974年、京都大学大学院理学研究科博士課程修了。宇宙創生を記述する「インフレーション理論」提唱者の一人。『インフレーション宇宙論』(講談社ブルーバックス)など著書多数。

自然科学研究機構
国立天文台、核融合科学研究所、基礎生物学研究所、生理学研究所、分子科学研究所の5つの大学共同利用機関で構成される大学共同利用機関法人。2004年に設立。

本書の要点

  • 要点
    1
    なぜ我々はまだ地球外生命体に出会えていないのか、それには科学者たちが大きく3つの答えをだしている。
  • 要点
    2
    地球外生命体に出会いたければ、重要なのは我々自身の文明を少しでも長く続かせることだ。
  • 要点
    3
    地球外生命体を探したければ、地球内部の「真の生命圏」の姿を知らなければならない。
  • 要点
    4
    海底下には地上の生物を遥かに超える量の微生物が存在していた。
  • 要点
    5
    木星の第2衛星エウロパでは、火山活動があり、海があるかもしれない。

要約

地球外生命体へのアプローチの歴史

科学の進歩とともに地球外生命体は「科学」ではなくなっていった
Lonely__/iStock/Thinkstock

夜空の星を見上げ、この星々のどこかに「生命体」が存在しているのではないか、我々が会いにいくのをずっと待っているのではないか、と思ったことはないだろうか。古の人々も同じように考えていたようだ。たとえば、古代ギリシャの数学者ピタゴラスは宇宙には地球と同じような世界がたくさんあり、それぞれの「住人」がいると弟子たちに語っていたという。日本人になじみ深い、日本最古の物語、竹取物語のエンディングでは月から使者が訪れてかぐや姫を迎えにくる。このように、古来より人間はおおむね地球外生命体の存在を自然なこととして考えていたようだ。

1543年にコペルニクスが「地動説」を唱えたことをきっかけに、この宇宙のなかで地球や人類は「特別な存在ではない」と多くの知識人が考えるようになっていった。中世の代表的な科学者ケプラーは、月には規則的な地形が観察でき、それは高度な文明をもった住人が建設したものだと述べ、宇宙人の存在について活発に議論されるようになっていった。

近代に入ると、もはや宇宙人の存在は常識とされ、実際にどのようにして彼らとコンタクトを取るかが議論されるほどであった。ところが、19世紀後半になると、天体物理学が発達するにしたがって、人々の宇宙への情熱は急速に冷めていく。開発された天体を分析する新しい手法によって映し出されたのは、極めて低温で真空の宇宙空間であり、大気や水の存在すら疑わしく、生命が存在するにはあまりに過酷な環境であった。こうして宇宙人の存在について悲観的に考える立場が支配的となるにつれ、科学者の中でも地球外生命体は「科学」ではなくなっていった。

なぜ我々は、「彼ら」にまだ出会えていないのか―科学者たちが考える3つの答え

しかし、20世紀半ばにはいって、地球外生命体について本気で考え始める科学者が現れた。それは、意外にも原子物理学を専門とし、ノーベル物理学賞を受賞していた物理学者フェルミであった。1950年、ロスアラモス研究所で同僚とランチをとっているときに、彼はこうつぶやいたという。「みんな、どこにいるのだろう」。フェルミは、何か未知の数値を限られた手がかりや論理から概算することを得意としていた。たとえば、「シカゴにピアノの調律師は何人いるのか」をシカゴの人口、1世帯あたりの人数、ピアノを所有している世帯の割合などから推定することができる。こうした手法は「フェルミ推定」と呼ばれ、近年ビジネスの現場でも応用されている。

フェルミは、宇宙の広大さ、宇宙の誕生から現在までの時間などを概算することで、知的な地球外生命体は必ず存在し、しかもすでに何度も地球を訪れているはずだと推定していた。それにもかかわらず、私たちはまだ一度も彼らに会っていない。「みんな、どこにいるのだろう」。フェルミが指摘した、地球外生命体が存在する可能性の高さと、私たちが彼らにまだ一度も遭遇したことがないという事実とのギャップは「フェルミのパラドックス」と呼ばれ、宇宙において我々は特別な存在なのか、あるいはありふれた存在なのかという問いを突きつけた。

科学者たちは、これに対して大きく3通りの答えを出している。

要約全文を読むにはシルバー会員またはゴールド会員への登録・ログインが必要です
「本の要約サイト flier(フライヤー)」は、多忙なビジネスパーソンが本の内容を効率的につかむことで、ビジネスに役立つ知識・教養を身につけ、スキルアップに繋げることができます。具体的には、新規事業のアイデア、営業訪問時のトークネタ、ビジネストレンドや業界情報の把握、リーダーシップ・コーチングなどです。
この要約を友達にオススメする
地球外生命 9の論点
地球外生命 9の論点
存在可能性を最新研究から考える
著者
立花隆 佐藤勝彦ほか 自然科学研究機構(編)
未 読
書籍情報を見る
ジャンル
出版社
講談社
定価
972円
出版日
2012年06月21日
評点
総合
4.2
明瞭性
4.5
革新性
4.5
応用性
3.5
本の購入はこちら
この要約を友達にオススメする
地球外生命 9の論点
未 読
地球外生命 9の論点
ジャンル
サイエンス
著者
立花隆 佐藤勝彦ほか 自然科学研究機構(編)
出版社
講談社
定価
972円
出版日
2012年06月21日
本の購入はこちら

related summaries
一緒に読まれている要約

分子からみた生物進化
分子からみた生物進化
宮田隆
未 読
リンク
破壊する創造者
破壊する創造者
フランク・ライアン 夏目大(訳)
未 読
リンク
立花隆の「宇宙教室」
立花隆の「宇宙教室」
立花隆 岩田陽子
未 読
リンク
ときめき昆虫学
ときめき昆虫学
メレ山メレ子
未 読
リンク
中村修二劇場
中村修二劇場
日経BP社特別編集班
未 読
リンク
低温「ふしぎ現象」小事典
低温「ふしぎ現象」小事典
低温工学・超電導学会
未 読
リンク
大いなる探求
大いなる探求
シルヴィア・ナサー 徳川家広(訳)
未 読
リンク
定理が生まれる
定理が生まれる
セドリック・ヴィラーニ 池田思朗 松永りえ(訳)
未 読
リンク

weekly ranking
今週の要約ランキング

1
CLASS ACT
CLASS ACT
安積陽子
未 読
リンク
2
プレゼンの語彙力
プレゼンの語彙力
下地寛也
未 読
リンク
3
繁栄のパラドクス
繁栄のパラドクス
クレイトン・M・クリステンセン エフォサ・オジョモ カレン・ディロン 依田光江(訳)
未 読
リンク

Recommendations
イチオシの本

出版社のイチオシ#017
出版社のイチオシ#017
2019.07.19 update
リンク
『余命3年 社長の夢』
【書店員のイチオシ】 『余命3年 社長の夢』
2019.07.18 update
リンク
ベンチャー経営者100人が選ぶ 推し本【ライフ関連企業編】
ベンチャー経営者100人が選ぶ 推し本【ライフ関連企業編】
2019.07.16 update
リンク
親が子どもに贈りたい本5冊
親が子どもに贈りたい本5冊
2019.07.15 update
リンク

Interview
インタビュー

映画化記念! AI研究者が語る「女の機嫌の直し方」
【インタビュー】 映画化記念! AI研究者が語る「女の機嫌の直し方」
2019.06.21 update
リンク
令和時代の最強スキル、「考える力」を身につけるには?
【インタビュー】 令和時代の最強スキル、「考える力」を身につけるには?
2019.06.13 update
リンク
「人生で大事なことはティー道が教えてくれた」
【インタビュー】 「人生で大事なことはティー道が教えてくれた」
2019.05.20 update
リンク
人生という「ゲーム」を攻略するには?
【インタビュー】 人生という「ゲーム」を攻略するには?
2019.04.25 update
リンク
1
CLASS ACT
CLASS ACT
安積陽子
未 読
リンク
2
プレゼンの語彙力
プレゼンの語彙力
下地寛也
未 読
リンク
3
繁栄のパラドクス
繁栄のパラドクス
クレイトン・M・クリステンセン エフォサ・オジョモ カレン・ディロン 依田光江(訳)
未 読
リンク
ゼロから大企業を築いた偉人たち
ゼロから大企業を築いた偉人たち
2016.03.03 update
リンク
世界のトップリーダーはなぜこの人と話したがるのか?
世界のトップリーダーはなぜこの人と話したがるのか?
2015.12.03 update
リンク