特定の人に嫌われていると悩む人は多い。しかし、誰かを好きになることに理由がないように、嫌いになることにも理由はない。
嫌われている人に自分をよく見せようとしても、得られるものはなく、むしろ自分が傷つくだけだ。すべての人を愛することができないように、すべての人から愛されることは難しい。自分らしさを消してまで、自分を嫌う人に気をつかう必要はない。
人間関係は自分で築いていくものだ。無理をしなくても、最終的に残る人は残る。自分と相性が合う人と深い関係を築いていけばいい。
著者が中学生だった頃、親しい友人に劣等感を抱いていたことがある。自分の知識を誇示してくる友人の態度に傷つき、逆にその子にない能力をアピールしたりした。いま思えば子どもじみた態度だが、当時は自分の価値を守るために必死だったのだろう。
劣等感は、人生に適度な刺激を与えたり原動力になったりする。しかし度が過ぎると誤った選択につながる。
劣等感を克服する方法は、自分の長所を発見し、それを認めることだ。自分の長所を見つけるためには、次の2つのことを行うといい。
ひとつめは、自分がやってきたことを振り返ることだ。自分が習慣的にやってきたことのなかには、「自分だからできた」ことがあるはずだ。
もうひとつは、他人から褒められた記憶を思い出すことである。自分から見た「私」と他人から見た「私」は決して同じではない。他人の目を通すことで、自分の得意分野を発見できるかもしれない。
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