「誰かのため」に生きすぎない

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「誰かのため」に生きすぎない
出版社
ディスカヴァー・トゥエンティワン

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出版日
2023年05月26日
評点
総合
3.5
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
3.5
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おすすめポイント

一生懸命がんばるほどつらくなる。疲れていても、しんどくても、無理してがんばってしまう。

本書は、そんな人にこそおすすめしたい。著者の語りかけるようなやさしい言葉が、「がんばらなきゃいけない」という思い込みから解放してくれる。

著者は、複数の著書を持つほか、テレビ番組など多くのメディアで活躍している、精神科医の藤野智哉氏だ。7万人のフォロワー(2023年6月現在)を持つTwitterでは、ゆるくポジティブになれる言葉とともに、著者自身のがんばりすぎない生き方を発信している。

本書では、自分の幸せを考え、自分にやさしく生きることを提案するとともに、悩みを抱えがちな人間関係に対し、客観的な目線でアドバイスをしてくれる。本要約でも紹介している「みんなと仲良くしなければいけない」という思い込みは、わかりやすい例と言えるだろう。

他人から無視をされたり嫌な思いをさせられたりしたことで傷つけられ、悩んだ経験は誰にでもあるはずだ。それでも、「仲良くしなければいけない」と思うから苦しくなる。しかし、本書で指摘しているように自分を傷つけるような人と仲良くする必要はあるのだろうか。いま一度、自分の胸にきいてみてほしい。「みんなと仲良くする」ことは幻想であり、そんな人とは距離をとってもいいと、著者が背中を押してくれるはずだ。

本書を読むと、いかに「がんばるべき」という思い込みに振り回されているかを実感する。「もっとラクに生きていい」と肩の力が抜ける一冊だ。

ライター画像
中山寒稀

著者

藤野智哉(ふじの ともや)
1991年生まれ。精神科医。産業医。公認心理師。
秋田大学医学部卒業。幼少期に罹患した川崎病が原因で、心臓に冠動脈瘤という障害が残り、現在も治療を続ける。
学生時代から激しい運動を制限されるなどの葛藤と闘うなかで、医者の道を志す。
精神鑑定などの司法精神医学分野にも興味をもち、現在は精神神経科勤務のかたわら、医療刑務所の医師としても勤務。
障害とともに生きることで学んできた考え方と、精神科医としての知見を発信しており、メディアへの出演も多数。
著書に『「自分に生まれてよかった」と思えるようになる本』(幻冬舎)、『自分を幸せにする「いい加減」の処方せん』(ワニブックス)、『精神科医が教える 生きるのがラクになる脱力レッスン』(三笠書房)などがある。

本書の要点

  • 要点
    1
    自分のやりたいことをやり、自分が幸せと感じるものを大切にする。もっと自分のために生きていい。
  • 要点
    2
    「がんばっているのに、幸せになれない」と感じるのは、「自分の幸せ」が何かわかっていないことに原因がある。他人や社会の幸せの基準に合わせてはいないだろうか。
  • 要点
    3
    みんなと仲良くすることは幻想であり、不可能だ。自分を傷つける人や嫌いな人、苦手な人は、自分の人生に登場したエキストラにすぎない。

要約

「誰かのため」をやめてみる

自分のために生きていい

他人のためにがんばれるのに、自分がしんどいことには目を向けられない人が少なくない。

たとえば小さい子どもや高齢者などのケアをしている人は、生活の中心がその相手になってしまいがちだ。しかし、ケアする側の人の生活や人生も大切であり、しんどいときは手を抜いたり、誰かを頼ったりしてもかまわない。

「会社のため」と仕事を頑張ってしまう人も同様だ。収入を得るために仕事は大切だが、自分がつぶれてしまったらもったいない。

他人が作った価値観やルールに合わせすぎて苦しくなってしまう人もいる。「正社員で働いたほうがいい」「子どものために我慢すべき」と言われ、「~すべき」「~するのが幸せ」といった考えにとらわれる。そうなると、自分の幸せが何かわからなくなってしまう。

人は、「誰か」の期待に応えるために生まれたのではない。もっと自分のために生きていいはずだ。自分のやりたいことをやり、自分が幸せと感じるものを大切にしよう。

そうは言っても、今まで誰かのためにやってきたことをいきなりやめるのは難しいだろう。少しだけ誰かのためにやっていることを減らし、自分のための時間を増やしてみよう。

「がんばった」の定義を変えてみる
oatawa/gettyimages

疲れているときは、何をするのも大変だ。そんなときは、「がんばった」の定義を「今朝も起きられたから、えらい」くらいにしてみる。「今日は、何もできなかった」と自分を責めてみたくなっても、日常には大変なことがたくさんあって、それらをこなすことは決して当たり前ではない。

しんどいときは、歯磨きをしたこと、子どもを無事に学校に送り出せた自分を認めてあげる。無理してがんばったり、新しいことを始めたりしなくていいのだ。

とにかくまずは休もう。「幸せ」という感覚は、コンディションに左右される。疲れているときは、好きな物を食べても「おいしい」と感じなかったり、趣味の映画を観たくなったりもしない。

「うつ病」のような診断をされていなくても、しんどいのを我慢して仕事や家事をやっているといつかは破綻してしまう。そんなときは、休養がベストな選択だと自分に言い聞かせよう。

「うつ病」と「うつ状態」は異なる。「うつ病」は病院で診断される病名だ。一方「うつ状態」は、病名ではなく、気分が沈んでしんどい状態を指す。失恋やペットの死など、食欲がなくなるようなことは誰にでも起こる。そうして心にダメージを負ったら、食事と睡眠を十分にとり休むことで、心も体も整う。やがて幸せを感じられる心身を取り戻せるだろう。それは、しんどい出来事を受け入れるために必要な過程なのだ。

【必読ポイント!】 自分を大切にする

「自分の幸せ」がわかっていない

「自分の幸せ」は家族と過ごすことなのに、「社会の幸せ」のために外でバリバリ働く。海外を動き回ることが「自分の幸せ」なのに、「親の言う幸せ」に合わせて婚活をする。

「がんばっているのに、幸せになれない」と感じるのは、「自分の幸せ」が何かわかっていないことが原因かもしれない。その状態で他人や社会の幸せの基準に合わせていると「自分の幸せ」が逃げてしまうのだ。

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要約公開日 2023.09.12
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