頭のいい人は「短く」伝える

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頭のいい人は「短く」伝える
出版社
出版日
2011年01月15日
評点
総合
3.7
明瞭性
3.5
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

仕事でも日常生活でも伝えることを求められる機会は多い。だが、伝えることに失敗したことがないという人などいないはずだ。多くの人の悩みの種であるのにもかかわらず、伝えるための技術を学ぶ機会は少ない。それどころか、伝え方に問題がある場合でも、周囲に指摘してもらえることはほとんどない。自分の「伝え方」のまずさは自分で気づいて自分で何とかしなければならないのだ。

250万部の大ベストセラーとなった『頭がいい人、悪い人の話し方』の著者である樋口裕一氏は、本書で「4行メソッド」を提案する。長年の作文・小論文指導の経験から著者が編み出した手法は、言いたいことを論理的な型に沿って4行にまとめることを基礎とする。著者のいう「頭のいい人」とは、型を使いこなせる人のことだ。4行の型という制約があるからこそ、話の骨子が明確になり、伝えたい内容がブレることがない。言いたいことを型にあてはめるだけで伝わるのだから、大幅な時間短縮にもなる。

「4行メソッド」はメールや報告書、企画書などのビジネスでの応用はもちろん、プライベートな会話にも、インプットした情報をコンパクトにまとめて記憶しておくためにも役に立つ。4行に要約して思考することをくり返せばくり返すほど、伝える技術が身につくという。伝える場面で損をしてきた人、説得力をアップしたい人は必読の一冊だ。

ライター画像
中村美音

著者

樋口裕一(ひぐち ゆういち)
1951年、大分県に生まれる。早稲田大学第一文学部卒業後、立教大学大学院博士課程満期退学。
仏文学、アフリカ文学の翻訳家として活動するかたわら、小学生から社会人までを対象にした小論文指導に携わり、独自の指導法を確立。通信添削による作文、小論文専門塾「白藍塾」塾長。多摩大学名誉教授。
著書には『頭がいい人、悪い人の話し方』(PHP新書)、『読むだけ小論文』(学研プラス)、『小論文これだけ!』(東洋経済新報社)、『頭が悪く見える日本語』(青春文庫)、『「頭がいい」の正体は読解力』(幻冬舎新書)、『頭の整理がヘタな人、うまい人』『頭のいい人は「短く」伝える』『頭のいい文章術』『頭のいい人は「答え方」で得をする』『頭のいい人の得する「会話術」』(だいわ文庫)等、多数がある。

本書の要点

  • 要点
    1
    伝えることの最小単位は4行だ。世の中の文章や話も4行の積み重ねで構築されている。だから、4行で要約すると、論理的で説得力のある文章になる。
  • 要点
    2
    伝えるための究極形は「4行構成」だ。頭のいい人とは、型を使いこなせる人だ。
  • 要点
    3
    要点を「4行」にまとめるための型は4つある。目的に応じた型を使いこなすことができれば、「書く」「読む」「話す」のすべての場面に役立てることができる。

要約

「短く伝える」ことで相手に届く

「伝え方」に無自覚なままでは損をする

世の中には話の長い人が多すぎる。

それは、「伝える」ということに関して誤解があるからだろう。ものごとは時系列で伝えたほうがいい、情報は多いほうが相手のためになる、といった考えはその代表だ。何より大切なのは、伝えたい内容を相手に理解してもらうことである。それなのに、相手が知りたいことは何なのか理解しないまま話し始めてしまえば、話はどんどん冗長に、そして複雑になっていく。

話を的確にまとめることのできる人は、短い時間で相手に理解させ、説得することができる。伝えることは日常的な行為でありながら、高度な技術を必要とする。だが、その技術を学ぶ機会はない。ほとんどの人がなんとなく伝える行為をして失敗しているのである。

まとめるコツは「4部構成」にあり
Genkomono/gettyimages

伝えることが上手な人を思い浮かべてみると、その人のメールや話が簡潔であることに気づくはずだ。情報のムダは省かれ、必要なことがミニマムにまとまっている。伝える内容を簡潔にしようとするとき頭の中で行われているのが要約作業だ。伝えることが上手な人はうまく要約できる人だといえる。

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要約公開日 2023.09.28
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